イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「旅をする木」読了

2011年03月30日 | Weblog
星野道夫「旅をする木」読了
何年かぶりにこの人の文章を読んだが、この人ほどやさしさを感じる文章はないと思う。なにか別の時間がゆったり流れているかのようだ。
「もうひとつの時間」というエッセイは、「ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実にゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは天と地の差ほど大きい。」という言葉で結ばれている。もうひとつの時間とはすばらしい大自然のなかで流れている時間をさしてるが、この著者の文章もそういう意味では大自然の中で流れる時間の一部に感じられる。
人にはいろいろあって、都会の喧騒の中でしか生きている意味を感じることができない人たちもいっぱいいるが、大自然のはしっことはいえ、もうひとつの時間の流れがあることを知ることができる自分は少しだけだが幸せなのかもしれない。

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ワカメ採り

2011年03月28日 | Weblog
今朝も寒かった。
今日は知り合いのおじさんに小さな船を借りての出船なのだが、マイボートに燃料の補給をするためにデッキに上がって見るとびっしり霜が降りていた。
水温も低いせいでワカメの品質はバッチリだ。ばかほど大きくもなっていないし、先端もそれほど腐ってはいない。

風もほとんどなく快調に収穫。1時間半ほどで今年1年分のワカメを取り込んだ。
庭の植木の間に物干し竿を渡してワカメ干し。足元には色抜き途中のテングサ。僕の家は海から離れた普通の団地の中にあるのだが、この時期はどうも周りの家から浮いてしまうのだ。

ワカメの香りが家中に満ちているのだ。
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加太沖釣行

2011年03月25日 | Weblog
場所:加太沖
条件:中潮9:01 満潮
潮流:7:52転流 10:28上り0.7ノット最強  12:42転流
釣果:オコゼ 29センチ1匹

天気予報を見てみると午前中は波が高くないらしい。昼前からは南の風が入ってかなり荒れるようだが潮の回りはよさそうなので加太へ行くことにした。早く帰らなければ天候が心配なので朝は4時起床で5時には出港しようと思っていたが、起きてみると午前5時40分を回ってしまっていた。目覚まし時計の電池が弱くなっているのか、最近音が小さめでおまけに夕べは帰宅が11時を回っていたのでついつい寝過ごしてしまった。
いつもなら新聞を読んでゆっくりトイレに入ってから家を出るのだが、トイレにも行かずに出発した。これでまた当分便秘が続いてしまう。
ほぼ転流時刻に加太沖へ到着。予報どおり波も風も穏やかなので遅くなりついでに友が島の北側に行ってみた。反対側を見ると淡路島の町並みが手に取るように見える。ここはなんと兵庫県との県境でもあるのだ。



水深は30メートルほどから一気に100メートル以上まで深くなっている。風は穏やかとはいえボ~っとしていると一気に深くなる。僕の魚探は200kHzしか出力しないのでほとんど底が見えない。やっぱり素人が来るところではなさそうだ。アタリもないので今度はナカト方面へ移動。毎週金曜日は遊漁船が休みらしく船も少ない。いつもならこんなところは船を泊めただけで罵声が全方向から飛んでくるところだ。
少し下ってナカトシタからスタート。何度目かの流しで底にオモリが着いたとたんにアタリが出た。どうも魚のようだが真鯛とは違うようだ。ほとんど抵抗なくあがってきたのはボロ雑巾か思うような魚だ。泥だらけだったがよく見るとこれはオコゼらしい。初めて見る魚だがこれはかなりの高級魚だ。調べてみるとキロ10,000円はくだらない値のつく魚らしい。多分5,000円くらいはしそうだ。
調子に乗ってナカトまで出張っていったが、この頃から風が強くなり始めた。まだいけるかともたもたしていると周りから船が消えてしまっていて僕が殿になってしまっていた。とりあえずスパンカーだけ畳んで帰路についたがすでに大荒れの様子になっていた。風は南からだから余計にたちが悪い。ほとんど微速でしか前進できない。紀北の釣り公園の沖に差し掛かったときが一番の難関で、大げさではなく確実に船は30°は傾いていただろう。デッキにの上でクーラーボックスは吹っ飛び、イスは転げまわっていた。ベテランの方々にはなんともない波なのかもしれないが、ど素人でおまけに何事にもドンくさい僕には乗り越えていけるかどうかの瀬戸際だ。
それでもなんとか紀ノ川河口にたどりつき、港内に逃げ込むことができた。沖を見てみると黒い雲が迫ってきており、低気圧の端っこがぼくに襲いかかろうとしている寸前だった。へへ~、ざまあ見ろ、逃げ切ってやったぜ!と1枚写真を撮る余裕もようやく出てきた。



しかし、ちょっとだけ死にそうになった釣行であった。
やっぱり海をなめてはいけないのだ。

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タラノメ採り

2011年03月23日 | Weblog
天気晴朗なれど波高し。今日も北西の風が強く、田辺の磯も湾内だけのようだ。
3月、4月は行きたいところがいっぱいある。山にも行きたいし磯にも行きたい。今年は3年ぶりに日高川にも行ってみたい。加太でもなんとか真鯛を釣り上げなければ・・・。それにもうワカメも大きくなっている頃だ。

しかし、この天気では海や川はダメだ。タラノメもまだまだ早いのだが家に閉じこもっていることができない。ダメと知りつつも紀美野町を目指した。今日の紀美野町の午前9時ごろの気温は6℃。いつものポイントのタラノメはまだまだ硬いままだった。仕方がなく目的をフキノトウに変更。しかし、こっちはすでに遅すぎ。大きくなりすぎていた。いくつかの小さな芽を採り、ついでにツクシ、ノビル、カンゾウを採って下山。

道中旧の美里町役場の前にあるソフトクリーム屋さんで一服。ここのソフトクリームはとれとれ市場のソフトクリームに匹敵する美味しさだ。
 

最後の頼みのスポットに移動してやっと今夜のおかずの分だけを採集。このスポット、僕の息子が通っている中学校の真下にあるのだが、息子が勉学に励んでいる最中にオヤジはのんきにタラノメを採っている。なんとも間抜けな父親だ。

あまり春らしくない日々が続いているが少しずつ近づいていることは間違いない。もう少しの辛抱だ。
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テングサ採り

2011年03月18日 | Weblog
釣りに行こうか、どうしようか・・・。なんとも中途半端な気持ちでいるときは行かないほうがいい。

ちょうど大潮だし、今日はテングサを採りに行った。
潮の引いた海岸でたくさんのテングサが採れた。朝から腰が痛いと言っていた母親もそんなものどこかへ飛んでいってしまったかのようにがんばっていた。

“海”という漢字の中には“母”という字が入っている。海はたくさんの恵みをくれるがひとたび怒れるとどうしようもなく怖い。
まさしくうちの母親だ・・・。
海岸への階段をおぼつかなく降りてくる。あと何年あの階段を降りられるかわからないが、行ける間は行きましょう。
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「奇跡のリンゴ「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録」読了

2011年03月16日 | Weblog
石川拓冶 「奇跡のリンゴ「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録」読了
このタイトルに出てくる、木村秋則と言う人を知っているだろうか。BE-PALを購読している人はこの2年間ほど連載が載っているので、リンゴを無農薬で栽培することに成功し、そのリンゴはめったなことでは手に入らず貴重なものになっているという人だ。

表紙の笑顔といい、文章に出てくる語り口からすると楽天家で気のいいだけの人という感じだが、その成功を手に入れるまでは死を覚悟するほどの苦しみと努力をしたということだ。

リンゴというのは品種改良が進んで病気や害虫にはホトホト弱く、無農薬で栽培するのは不可能であると言われていたのを覆して成功した秘訣というのは、「何もしない」ことだったと書かれている。自然のものは自然のあるがままにしておくのが生き物として一番力強く生きてゆける・・・。

これは人間にも社会にも会社にも当てはまるのだろうなと考えた。
ニュースに出てくるおかしな行動をする人間や、宗教やイデオロギーの対立、不景気、全部自然のなりゆきに掉さしてきた顛末ではないのだろうか。昔読んだ本に、「威張らない、無理をしない、頭を下げない 。」をモットーに生きているという人の話があったが、これこそが自然にあるがままに生きるということではないだろうか。これはこれで大変な努力が必要であるとは思うが。


うちの会社も手を変え品を変え販促策だどうだとやっているが、これも無理をしてるなと思う。無理に買ってくれなんて言ってもそんなに消費者が踊るわけではない。ましてやバーゲン品では・・・。それより、本当にいいものを置いておけば何の宣伝をしなくても欲しい人が自然に集まって買い物をしてくれるのではないかと思うのだが。それを探す努力をさせてくれよ。
このリンゴだって宣伝をしてるわけでもないのに求めているひとはその良さをわかって自分で探して買いに来てくれる。うちの役員さんたちにもぜひとも読ませたいものだ。僕は怖くてそんなこと言えないが・・・。
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津波のその後・・・

2011年03月15日 | Weblog
東日本大震災から4日目、船の点検に行ってきた。
第一波の予想時刻を無事にやり過ごしていたので安心していたが、翌日の新聞で船尾の港で11隻の船が転覆したとのこと。翌日は出勤だったので家族に見に行ってもらっており船は浮かんでいると聞いていたので安心していたが、今日見にいってみるとどうも船の位置がゆがんでいる。ロープを引っ張ってみると舳先が岸壁にぶつかりそうになる。う~ん、これは錨が引けて位置が変わっているようだ。渡船屋さんのおばさんに聞いてみると、暗くなったころから潮が高くなり白波は立つは狭い港の中で渦は巻くはでかなり危ない状況だったそうだ。あと何十センチか潮位が高かったら本当に転覆していたのかもしれない。ギョーザを食べてビールを呑んでいる場合ではなかったのだ。しかし、知らぬが仏、そんな状況を目の当たりにしていてはオロオロするばかりだっただろう。
それでも、動いた距離は2メートルほどだったようでロープのくくる位置を変えれば等分はしのげそうだ。近いうちに錨を打ち直さなければならない。東北地方に比べるのもおこがましいがこんなところにもささやかではあるが被害が出ていたようだ。

帰りに和歌浦から雑賀崎の一帯が見渡せる高津氏山に登ってみた。
同規模の地震が紀伊半島沖で発生すると、画像の範囲はすべて水没してしまうことになるのだろうか。
ほんとうに恐ろしい。
今朝のテレビで災難を免れた小学生の女の子が、「今までがどんなに幸せだったかがやっとわかった。」と言っていたが、これが本当の言葉だろう。穢れきったわが身が恥ずかしくなってしまった。

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加太沖釣行

2011年03月11日 | Weblog
場所:加太沖
条件:小潮9:02 満潮
潮流:4:28下り1.7ノット最強 8:34転流 11:17上り0.8ノット最強
釣果:ガシラ5匹 


久しぶりの平日の釣行だ。午前5時半過ぎに家を出たがすでに辺りは明るくなってしまっていた。どんどん夜明けが早くなっている。
港は無風状態だが沖に出るとかなり波と風が強い。
今日は潮止まりが8時半ごろなのでそれまでは保険のガシラを釣ってその後真鯛を狙う計画だ。
まずは田倉崎の南側でガシラ釣りをスタート。仕掛けを降ろしてまもなくアタリがあってガシラが1匹釣れた。今日は自作のロッドのデビュー戦なのだが、とりあえず幸先がいい。しかし、ちょっとやわらかすぎてガシラ釣りにはぜんぜん向いていないのだ。
途中で珍客のお出まし。
風が強すぎて疲れたのか、僕の船の舳先で一休み。

ためしにえさのサンマの切り身を投げてやるとおいしそうに食べてくれる。
面白くてどんどんエサを投げてやると肝心の釣りの分がなくなってしまい8時半までに5匹だけで終わってしまった。

真鯛の方は残念ながらまったくアタリがなく、風がどんどん強くなってきたので10時半ごろ撤収。
マイミクの鯛つり名人さんは二人で15匹も釣ったそうだ。書き込みをする前に、地震の前兆で釣れなかったという言い訳を考えていたのだがこれでは新しい言い訳を考えなくてはならなくなってしまった。

家に帰って買い物から帰ってくると、東北で地震があったとのこと、画面を見ているとスチロールのトロ箱が流れているのかと思ったら自動車が流れている。漁船もひっくり返って流れている・・・。こんな映像は見たことがなかった。まるでパニック映画のようだった。和歌山県にも大津波警報が出た。これは大事と急いで港へと急いだ。午後4時10分が到達予想時刻だ。途中に通る運河の水位を見るとものすごく下がっている。ダメだ、津波の引き波だ。去年のチリ沖地震の時とは違い今回は緊張が走る。港に到着すると渡船屋の船頭さんや船のオーナーさんがちらほら警戒に来ていた。テレビではちょうどこの港の上空からの映像が流れている。いったいどうなるのか・・・。緊張が走る・・・。
問題の時刻、特に異常なし。

水位が下がっていたのは単に干潮時刻だったからのようだ。
とりあえず、何事もなくてよかった、よかった。三陸海岸の沿岸はものすごい被害で、東南海地震が起きるとあんなになるのだと思うと肝っ玉がすくむ思いだ。

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「そうか、君は課長になったのか。」読了

2011年03月04日 | Weblog
佐々木常夫 「そうか、君は課長になったのか。」読了
異動の内示を聞いた翌日、ふらっと寄った古本屋でこの本を見つけた。この時期にこんなタイトルの本を見つけるというのも何かの縁だろうと思って買ってみた。
著者は「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」という本が好きということで、形式を真似てかつての部下が上司に送った手紙の返事という形で書かれている。そんな手紙を書く部下が今どきいるのかというツッコミはやめておこう。

なかなか含蓄のある言葉がたくさん書かれているが、著者の経歴を見てみると、東大卒、同期トップで取締役就任。こんな人だからできる技なのだろう。
できるだけ目立たずに会社の寄生虫として生きてゆこうとしている僕にはとうていできない。
しかし、楽しく魚釣りをしようと思えば向後の憂いを取り除かなければならない。向後の憂いというのはやっぱり会社でのよしなしごとだ。寄生虫とはいえ、やることをやっているという感覚と問題を抱えていない状態を維持しないとすっきり竿の先を見つめることができない。
著者はワークライフバランスが重要で、仕事は定時に終るべきだと考えている。昨日までの会社はどういうわけかみんな帰らない。休みも出勤している。そのわりに僕の部下もどんな仕事をしているかわからなかった。ちゃんと把握してあげなければならないのだろうが、最後まで外様意識がなくならなかった。そんななかでほぼ定時に帰ってしまう僕はやっぱり浮いた存在だったのだろう。でも急いで帰って寝ないと、毎日朝5時に起きることはできなかったのだから仕方がないと言い訳をしておこう。

2年数ヶ月ぶりに戻る会社はどうなっているだろうか。昇格5ヶ月で外に出てしまった僕は管理職の仕事を覚えることもなく時間だけが凍結したような状態だ。早く自分のポジションを固定して少なくとも自分のペースを守りながらきちんと自分なりに充実しているという気持ちだけは持てるようにしないと、堂々と魚釣りに行けないからそこだけはがんばらねばと思う。のだが・・・。

そのために少し、この本に書かれていることを参考に実行してみようと思うが、O型の悲しさで長続きしない。おまけに、昇格試験に5回も落ちた脳みそではどこまでついて行けるかどうか。そんなときは、著者も書いているが、職場のリーダーとはいえ一個人。寄生虫はやっぱり寄生虫でしかないと開き直って乗り切っていってみようか。
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5メートル離れて・・・

2011年03月04日 | Weblog
製作中の釣竿が完成した。あとは塗装の乾燥を待つばかり。
次回の加太への釣行の時には使えるだろう。
グリップが348円、ガイドが1820円、グラスのブランクが1000円。〆て3168円也。あとはすべて家にあったもので間に合わせた。しかし、4,5千円出せばそれなりの竿が買えるからいっそのこと既製品を買ったほうが信頼度は高かったりして・・・。
筆で塗った塗装、スレッドの巻き幅もガタガタ。買ったガイドのセットで組んでみるとどうも少なく、物置の片隅に眠っていたジャンクロッドのガイドをはずして組んだのでガイドの形もまちまち。じっくり見るととても恥ずかしい出来上がりだが、5メートルも離れればそれなりの出来ばえだ。

さて、調子はどんな感じだろう。いわ○きの兄さんがこれでいいというのを信じて使ってみたい。
1匹でも釣れればうれしいのだが・・・。
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