夢の翼with皇大26期生のブログ

私と関わる全ての人たちが繋がりあえるように、大学時代の思い出から現在の環境までをまとめて1つのブログにしちゃいました。

恩師の言葉

2019-02-13 12:28:38 | 剣道
 去る2月11日、建国記念の日、名古屋市春季少年剣道大会(兼県予選)に参加してきました。今年から県の会員になっている子どもたちしか県大会には出場出来ないことになり、我がチームも会員証を持っている1級受験経験者のみにメンバーを絞って参加しました。中には試合経験ゼロの子も。それでも初出場であるが故に、どんな敵が来てもその怖さを知らないので、試合直前までみんなあっけらかんとしています。そう、試合の対戦相手は強敵ばかりのブロック。そのことを知るのは私と、道場に通っている先鋒の子だけ。県の予選を兼ねているため、各ブロック2位までを入賞とする本大会。6チーム中一番成績の良いチーム(勝ち数)と2番目のチームのみが決勝トーナメントと県大会に進めるわけです。しかし、常勝軍団のチームが入っているブロックにあたった我がチームは、ある意味、最初から残る1席を賭けて戦うことを余儀なくされます。いえ、その常勝軍団を破れば快挙も夢じゃない訳ですが・・・。そんな出来事が起ころうはずもありません。4試合するうちの1試合目と2試合目に、最強の敵と、下馬評での2位通過するであろう敵とを連続で迎え撃ちます。はい、瞬殺!見ているのが辛くなるくらい、いえ、逆に清々しい2本負けでの全敗!ストップウォッチのスイッチを押したかどうかも分からないくらい。あっけにとられる部員達。それが実力の差だから仕方がない、と思うのは私だけ。
 最初の2試合が終わり、3、4試合目までは時間がある。とりあえず、残る2チームには一矢報いたい。気をつけるべきことと、やるべきことの再確認をする。しかし、負けた感がないのがこの子達の良いところ。いつまでも引きずらない。ミーティングをしている最中でも、最終戦であたるチームの監督が大きな声で「今回のくじは当たりだ!○○(うちのチーム名)には全勝してこい!」と子どもたちに聞こえるように檄を飛ばしている。これを聞いて腹が立たないわけがない。私と子どもたちの中に「2本負けしてたまるものか!」という気持ちが芽生えたことは言うまでもない。
 3試合目と4試合目も連続で行われる。1試合目や2試合目に比べれば、敵のスピードや剣さばきも数段下がる。我がチームとしては舐めてかかれるほどの実力はないが、最初の2戦のスピードに目が慣れたせいか、後半2戦は展開も剣のスピードも足さばきもゆっくりに見えてしまう。3試合目は2本負けを喫したものの、「必ずやれ!」と言ってあった連続技を繰り出すことが出来ている。4試合目に至っては、1本負けに止めた子や、1本奪い返して引き分けに持ち込んだ子、1本も許さず引き分けに持ち込んだ子が現れた!負け数では3敗だが、目標通り「全敗」にはさせなかった。この後半2戦は子どもたちも体が動くようになり、徐々にスピードに慣れていったことがよく分かる。唯一の部活動チームとして存在するため、練習試合も組めず、道場の強さを体験出来る試合は数少ない。にもかかわらず、5人ともとてもよく頑張った。4試合終了するまでの間に、成長を感じることができた試合だった。
 最後に労をねぎらうようにこれまでの健闘を褒め称えた。最後の試合で防具のないところを打ち込まれた次鋒のHちゃんが泣いている。部の地稽古中でも外されて痛がっていたことはあったが、大粒の涙をボロボロこぼして泣く姿を初めて見た。よほど痛かったのだろう。「叩かれてきたから強くなるんだよ!相手にも優しくなれるんだよ。」恩師・範士九段・鷹尾敏文先生のお言葉を拝借してHちゃんを慰める。きっと君たちは強い心の持ち主になれるよ。相手の気持ちに立って考えることのできる人になるよ。素敵な女優さんになってくれ。
コメント
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