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都響@芸術劇場《新・マーラー・ツィクルス‐2》

2012-10-02 21:33:35 | CD・コンサートレヴュー
先日の第1弾「巨人」(参照:2012-09-17「都響@芸術劇場《新・マーラー・ツィクルス-1》」)に続いてマーラーツィクルスの第2弾を聴いた。このツィクルスは作曲順に演奏されるので、この日は「復活」。

マーラー:交響曲第2番 ハ単調「復活」
指揮:エリアフ・インバル

都響・復活・インバルといえば、筆者にとっては特別な組み合わせ。1994年、都響/インバル1回目のツィクルスでの「復活」が、筆者が初めて自分でチケットを買って聴きに行ったクラシックのコンサートだった。もちろんマーラーを生で聴いたのもこのときが最初。
それが今に至るまで続いていることを思うと、さすがに感慨深い。

ということで、自分で勝手にハードルを上げるだけ上げて今回の公演を聴いた。
剛毅と精緻が共存するインバルの音楽作りはこの日も健在。
ただ、この日は今ひとつ音楽にのめり込めなかったというのも事実。
理由は2つ考えられる。
一つは前述の勝手な期待感の高さ。
今一つは、筆者がこの曲を昨年合唱の一員として演奏したこと。(参照:2011-03-08「ふるさとこうとう音楽連盟15周年記念特別演奏会@サントリーホール」)
技術的な面にどうしても意識が向いてしまい、感情移入し難かった。

しかしその技術面について言うと、二期会合唱団が驚嘆すべき歌唱。比べる方が悪いとは分かっているが、それでもやはり去年筆者が歌った時のことを思い返すと、これが同じ曲か、と圧倒される他なかった。

もうひとつ、印象に残ったのは最終盤、「tu Gott wird es tragen!」(お前を神の御許に運ぶだろう!)で合唱が歌い終わった後、祝福するかのような鐘の音。この鐘の音がこれほど神々しく聴こえたのは初めての体験。


カーテンコールでの個人的なサプライズは、昔オーケストラ・ダスビダーニャに呼んでいただいてギターを弾いたときに共演させていただいた長田雅人氏が合唱指揮としてこの公演に参加されていたこと。懐かしかった。


(文中、敬称略させていただきました。)

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