自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
勿忘草を植えました。
大切なことを
忘れないようにと。
それは何だか
わからないけれど
だから忘れないようにと。
勿忘草を植えました。
忘れるべきことは
忘れるようにと。
それはなんとなく
わかるけど。
だから忘れてしまうようにと。
勿忘草を植えました。
今日で今の年度が終わり
明日から新しい年度が始まる。
勿忘草〈ムラサキ科〉
満開や
おやつがあれば
なおよろし
近くの公園で。
かれんが好きな
近所の公園に
大きな桜の木がある。
毎日行きたがるので
おかげで毎日お花見。
咲き始めと思ったら
もう散り始め。
束の間の
桜の季節を
惜しむようにも
今日も桜の下で。
時を惜しむように生きる
犬とともに。
桜/ソメイヨシノ〈バラ科〉
桜(はな)の下
遊ぶ贅沢
大和犬
近くの公園で。
桜にばかり
気を取られていたら
かりんの花も咲いていた。
かりんの蕾は
春のリップ。
かりんの蕾が付いたなら
急げや急げ
春仕度。
身も心も春の装いに。
かりん〈バラ科〉
バタバタと
カラス争い
しばに桜(はな)
近くの公園で。
鳥は飛び
魚は泳ぎ
人は歩き
巡る季節の中で
空に
水に
地に
それぞれの道。
サギ
花曇り
雲か桜か
惑う朝
近くの公園で。
タイルとタイルの
わずかなすき間に
タンポポの花。
風景の
どこにも
描き残すことなく
春の息吹。
たけなわの
春へ。
タンポポ〈キク科〉
草食めと
体の奥から
春の声
近くの公園で。
冬の間
鳥たちも
さぞ寒かったことだろう。
それでも
毎日餌を探し
それでも
毎日命をつなぎ。
春が来た
春が来た。
町の梢にも
浜辺にも。
おや
あれは
すずめの子どもたち?
どこからともなく
うぐいすの声も。
日野川下流のカモメ。
ごろわんや
一緒にどうだと
犬誘う
近くの公園で。
今年も
ほぼ同時に
ソメイヨシノと山桜。
桜はどこから咲くのだろう。
公園のソメイヨシノを見てみると
枝の先端でもなく
枝の元でもなく
真ん中より
やや先端よりが
多いような気がするが
そうとも限らないかもしれない。
また東西南北の
どちら側からともなく
咲くような気がする。
まるで全体のバランスを取りながら
咲こうとしているように。
山桜〈バラ科〉
大山や
彼岸過ぎても
雪化粧
散歩の途中で。
ついにこの日が。
昨日、寒さの中で
二輪咲いていた
公園の桜。
今日も寒く
まだ咲いているのは
この二輪だが、
きっと午後にはもっと咲き
気温が上がる明日には
たくさんの花が咲くことだろう。
ついに今年もこの日が。
わが町にも
桜の季節がやってきた。
桜/ソメイヨシノ〈バラ科〉