果樹は
上へ向けて剪定することで
根は広く深く伸び
自ら養分を吸い上げるのだという。
土作りは自然に任せて耕さず
草取りもしないことで
自ら困難を生き抜くのだという。
農薬も肥料もやらないことで
必要なホルモンを出し
自ら丈夫になるのだという。
果実作りのいちばんのプロである
果樹を信頼して
委ねることは委ねることで
果樹は元気な果実をたわわにつける。
それで大地も水も汚さなくて済む。
土が汚れると水が汚れ、水が汚れると体が汚れる。
けなげに体は浄化装置となって
膨大な作業を強いられ
哀しいかなたくさんの人が病んでいる。
*グリーングラス 道法正徳氏の講演会より
大文字草〈ユキノシタ科〉
copyright Maoko Nakamura