NYタイムズでも記事があがり、オペラヘッドのブログでもあちこちで取り上げられていますが、
あの、アマート・オペラが、3~4月の公演の『ラ・ボエーム』を経て、
5月の『フィガロの結婚』をもって61年の歴史にピリオドを打つことになってしまうそうで、
NYのオペラヘッドたちに衝撃を与えています。
あのアマート・オペラって、どのアマート・オペラだよ!という方は、
どうか、こちらの記事をお読みください。
このオペラハウスの魅力を一言で語るなんてとても出来ませんので。
オペラへの愛が昂じ、奥様のサリーさんと二人三脚でアマート・オペラの
運営につとめてきたアンソニー・アマートさんですが、
2000年にサリーさんが亡くなったのが大きかったようで、
”そろそろ人生の新しい章にすすみたい。”ということで、
すでに、オペラハウスとして機能していたタウンハウスの売却が決定してしまっているようです。
”私ももう88歳ですし、ちょっと疲れましたね。残された人生も長くはないですから。”
とおっしゃりながらも、今後のプランとして、これまでの人生を振り返る手記を書く事、
若手歌手、指揮者、演出家に贈る賞のための基金の設立などを挙げ、
さらに、楽譜、特にワーグナーのそれを勉強したい、ともおっしゃっており、
この骨の髄までオペラヘッドな様子は、本当に本当に私達若輩オペラヘッドたちのお手本そのものです。
このオペラへの愛が、タウンハウスの床と壁をぶち抜いてオペラハウスを作り、
メトのプロダクションとそっくりでもいいものはいい!と、セットを手作りで再現し、
たとえ、数種の楽器にすぎない編成であってもオケという形にこだわって
楽譜のアレンジも自らこなし、自身で指揮もして、
大きな劇場では歌うチャンスのない歌手たちのために、満員でも100人そこそこであれ、
聴衆の前で歌うという貴重な機会を提供する原動力だったわけです。
もちろん、ファンドレイジングも大変なご苦労だったことでしょう。
こんなスーパーなことは、ほとんど無尽蔵ともいえるオペラへの愛とバイタリティがないと
できないのであって、
自分が実際に仕事に関わらなければ、パフォーマンスのクオリティも下がってしまうことを懸念し、
自身の引退とともに、オペラハウスを閉鎖することを決心されたようです。
インターミッション恒例のラッフル(お金で買ったくじ引き券を対象とした抽選会で、
Tシャツなどが当たる。ファンドレイジングを目的として行われていた。)では、
必ずアンソニーさんご自身が舞台に立ち、司会進行をつとめられるのですが、
客席中があっという間に彼の力強く、それでいて、温かいオーラに包まれたのを思い出します。
こんなにチャーミングな宝石のような場所が消えてしまうなんて、NYにとって最大の損失。
本当に残念でなりません。
(今月の公演演目だった『メリー・ウィドウ』の舞台より。)
あの、アマート・オペラが、3~4月の公演の『ラ・ボエーム』を経て、
5月の『フィガロの結婚』をもって61年の歴史にピリオドを打つことになってしまうそうで、
NYのオペラヘッドたちに衝撃を与えています。
あのアマート・オペラって、どのアマート・オペラだよ!という方は、
どうか、こちらの記事をお読みください。
このオペラハウスの魅力を一言で語るなんてとても出来ませんので。
オペラへの愛が昂じ、奥様のサリーさんと二人三脚でアマート・オペラの
運営につとめてきたアンソニー・アマートさんですが、
2000年にサリーさんが亡くなったのが大きかったようで、
”そろそろ人生の新しい章にすすみたい。”ということで、
すでに、オペラハウスとして機能していたタウンハウスの売却が決定してしまっているようです。
”私ももう88歳ですし、ちょっと疲れましたね。残された人生も長くはないですから。”
とおっしゃりながらも、今後のプランとして、これまでの人生を振り返る手記を書く事、
若手歌手、指揮者、演出家に贈る賞のための基金の設立などを挙げ、
さらに、楽譜、特にワーグナーのそれを勉強したい、ともおっしゃっており、
この骨の髄までオペラヘッドな様子は、本当に本当に私達若輩オペラヘッドたちのお手本そのものです。
このオペラへの愛が、タウンハウスの床と壁をぶち抜いてオペラハウスを作り、
メトのプロダクションとそっくりでもいいものはいい!と、セットを手作りで再現し、
たとえ、数種の楽器にすぎない編成であってもオケという形にこだわって
楽譜のアレンジも自らこなし、自身で指揮もして、
大きな劇場では歌うチャンスのない歌手たちのために、満員でも100人そこそこであれ、
聴衆の前で歌うという貴重な機会を提供する原動力だったわけです。
もちろん、ファンドレイジングも大変なご苦労だったことでしょう。
こんなスーパーなことは、ほとんど無尽蔵ともいえるオペラへの愛とバイタリティがないと
できないのであって、
自分が実際に仕事に関わらなければ、パフォーマンスのクオリティも下がってしまうことを懸念し、
自身の引退とともに、オペラハウスを閉鎖することを決心されたようです。
インターミッション恒例のラッフル(お金で買ったくじ引き券を対象とした抽選会で、
Tシャツなどが当たる。ファンドレイジングを目的として行われていた。)では、
必ずアンソニーさんご自身が舞台に立ち、司会進行をつとめられるのですが、
客席中があっという間に彼の力強く、それでいて、温かいオーラに包まれたのを思い出します。
こんなにチャーミングな宝石のような場所が消えてしまうなんて、NYにとって最大の損失。
本当に残念でなりません。
(今月の公演演目だった『メリー・ウィドウ』の舞台より。)
ちょうど一年前、ボエームの記事にコメントさせていただいたのを思い出しました。
こんな素敵な舞台はもう生まれてこないかもしれませんね。
現地オペラファンの嘆きは想像に難くありません。
しかし88歳といったら普通は楽隠居している御歳。
しかしアマート氏はまだまだ枯れるご様子はない。さすが究極のオペラヘッドですね。
氏の御健勝をお祈りいたします。
そうなんですよ!丁度、あのボエームを観たのは一年前なんですね。
寒さに凍えながら、号泣したあの舞台、
”良い公演とは何か?”ということをあらためて考えさせられる、
頭をハンマーで割られたような体験でした。
出かける前は、しょぼい舞台に苦笑するか、
お腹を抱えて笑うことになるか、
はたまた金返せ!と激怒することになるか、
のどれかだと思ってましたから、、。
アマート氏、引退した後は、ワーグナーのスコアの勉強をしたい、、だなんて、
もう、素敵すぎ!
いつまでもお元気でいらして欲しいですね。
そして、残念といえば、Fさんのブログです。
すぐにでも、帰っていらっしゃるような気がして、
コメントが書けませんでした。
復帰される時の記事で第一番のコメントを狙っています!!