Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

VIENNA PHILHARMONIC ORCHESTRA (Fri, Feb 29, 2008)

2008-02-29 | 演奏会・リサイタル
昨年はバレンボイムの指揮のもと、NYで演奏会を行ったウィーン・フィル(3/2, 3/3, 3/4)。
2007年夏にはキーロフ・オペラをつれてのリング・サイクル、
12月にはキーロフ・オケのカーネギー・ホールでの公演
およびそれと同時進行(!)のメトの本公演(『戦争と平和』)、
3月には再びメトで『賭博師』、さらにメト・オケの5月の演奏会と、
やたらNYに舞い戻ってくるゲルギエフですが、舞い戻りついでに、
今年のウィーン・フィルの演奏会も振ってしまうのでした。
これだけ頻繁に姿を見ると、今、地球上に指揮を職業としている人はゲルギエフしかいないのか?
という錯覚すら覚えそうですが、
しかし、ウィーン・フィルをどのようにまとめていくのか、またオケとのケミストリーは?と、
興味はつきないので、今日金曜から日曜まで、怒涛のウィーン・フィル三連発鑑賞です。
今日はその第一弾。

舞台に姿を見せたオケの団員の人たちの姿の中に、頑固(といっても私が勝手に
そうに違いない!と思い込んでいるだけだが)なコンマス
の姿を見つけ、
ああ、あれから一年経ったのだわ、としみじみ。

今日も颯爽と現われたゲルギエフ。
コンマスの様子からは、去年のバレンボイムを相手にしたときのしらーっとした態度と較べると、
にこやかにがっちりと握手なんか交わしていて、
ゲルギエフはオケのメンバーにはわりと慕われてっぽい雰囲気もありますが、
まあ、そこはウィーン人、京都の人と似て、うわべの様子と腹のうちが違う、ってことが、
ままありますからなんともいえません。(ええ、そういう私も京都の出身ですけどね。)

一曲目。
ベルリオーズの劇的交響曲『ロメオとジュリエット』からの抜粋。
プロコフィエフのもの(バレエ)、グノーのもの(オペラ)と、今年はやたらロミ・ジュリづいてますが、
その中で、このベルリオーズのそれは、私にはもっとも退屈に思える。
なんでこんな曲、プログラムに入れたのかな?
フルで演奏すると約一時間半の作品らしく、今日は抜粋だから30分くらいに収めてくれるかな?と思いきや、
ロシア・オペラの長時間演奏もお手のものの、こってりゲルギエフなので、
そんなんでは物足りん!とばかりに、なんと、2/3も抜粋してしまい、
この作品だけでトータル1時間にもおよぶ演奏になってしまったのでした。

さて、”退屈”という言葉はやや語弊があるかもしれません。
まず、演奏が始まって間もなく、おいしく頂こうと口にいれたものから、
じゃりっ!と軽く砂の音がするような不快感を感じて、
思わず、ぺっ!と口から吐き出したくなる衝動にかられました。
見ると(聴くと?)、どうやらその砂はホルンのセクションで食物に混入されてっぽい。
何度か、ん?という感覚を味わった後、ついに、弦とホルンのみでの演奏になったときに、
それは確信に変わりました。
弦も弦(特にヴァイオリン)で、今日はどうもぴりっとしなかったのですが、
それに加えて、このホルンは一体、、、?!
ウィーン・フィルよ、それでいいのか?と問い詰めたくなる、驚愕の演奏です。
ついに4人のホルン奏者のうち、せっせと砂の製造に励んでいる一人を確認。
リズムのとり方が甘く、ことごとく他の奏者、他のセクションと演奏のタイミングが合っていないことと、
小さい音で演奏している分にはそうでもないのに、音が大きくなるほど、
他の三人の奏者とは異質な音色であるのが目立ち、ホルンの演奏箇所を聴くのが苦痛になるほどでした。

”なんでこんな曲、プログラムに入れたのかな?”と先に書きましたが、
もし、一般的にウィーン・フィルらしい、といわれている、あの一糸乱れぬ弦の演奏が聴ければ、
確かにこの作品も聴きごたえのある作品なのかもしれません。
しかし、一、二箇所で、ウィーン・フィルっぽい節回し(歌でいうとこぶしにあたるか?)が聴けた以外は、
およそ、らしからぬ演奏で、リハーサル不足をも感じさせるまとまらなさぶり。
特にヴァイオリン・セクションの息の合わなさは、これまた、びっくりでした。
こんなにまとまっていないヴァイオリンをウィーン・フィルから聴いたのははじめてかもしれません。

唯一気をはいていたのは、木管か?安定した演奏で、安心して聴くことができました。

去年の演奏では、”ボク、やればできるんだけど、その気になるまでやんないよ。”とでも言いたげな、
それはそれで大変嫌味な『フェラーリ坊や』だったのですが、
ほんの時々、きらっと光る瞬間もあって、確かにやればできるのかもしれないな、と思わされる部分もありましたが、
今年の彼らは、言っているうちに、やってもできなくなってしまったのではないか?とも思わせるほど、
この作品にはいい瞬間がまったくありませんでした。
本当にオケの力が落ちているのか、このプログラムに気がのらないのか、リハ不足なのか、
指揮者のせいなのか、全く気持ちのこもらない演奏にがっかり。
フェラーリ坊やをこんなゆるゆるだめだめのポンコツ車に変えてしまったのが、ゲルギエフの仕業だとしたら、
彼はまた違った意味で恐るべしな指揮者です。

しかし、作品との相性というものもあるので、次の『トリスタンとイゾルデ』の前奏曲と”愛の死”に期待。

、、、、、、、、。

何、これ?!
だめ。全然、だめ!!

テンポの設定や音のバランスは、具体的にどこがいけないというわけではないし、
演奏される機会も多い曲だからか、『ロメオとジュリエット』ほどには
リハ不足、演奏不足といった印象もなく、技術的には手堅い演奏ではあるのですが、
この前奏曲は、あの感動的なオペラの幕を開ける、公演全体の印象をも左右する曲であること、
さらに”愛の死”に至っては、物語の最高のクライマックスシーンであることを考えると、
そんな熱さが一向に伝わってこないのです。
というか、もし、これが『トリスタン~』の通常のオペラの全幕公演の頭とお尻に演奏されたとしたら、
私は怒りまくると思います。
こんなに物語に無関心な、オケの演奏は許せん!と。
ウィーン・フィルとは、昔から、こんな風に技術的にさえきちんと演奏してれば文句ないでしょ?という態度のオケだったんでしょうか?
いえ、昔の音源などを聴くと、そうは思えない。
それから、ゲルギエフ。
キーロフのリングといい、このトリスタンといい、もう一回ピントの外れた演奏をしたなら、
私からワーグナー演奏禁止令を出したいほどの、ぎりぎりのところまで来てます。
この方はヴェルディの作品も今ひとつだし、ロシアものでは他の追随を許さないのだから、
ワーグナーやヴェルディにそうもこだわらなくても、、と思うのは私だけでしょうか?

先日、我が家になぜだかころがっていた、コンピレーションもののCDに収録されている、
ヤンソンスが指揮したオスロ・フィルの”愛の死”が、怖いくらい安物の映画音楽風で鳥肌が立ったのですが、
この作品も、多くの名音楽作品といわれるものの例にもれず、
演奏のされ方によっては恐ろしいほどチープな音楽にもなりさがるかと思えば、
また逆にこわいほど深い音楽にもなりうる
(私はフルトヴェングラーが指揮したものが一番好きで、
フィルハーモニア管との全幕盤からの演奏が素晴らしいのもさることながら、
ウィーン・フィルと残している1938年の演奏も捨てがたく、
懐古趣味には走るまい、と思いつつ、世代交代があったとはいえ、
同じオケでこうも出来が違うとは、と嘆きが入ってしまいます。)
今日のウィーン・フィルの演奏は、さすがにオスロのようなチープな音楽作りにはなっていませんが、
しかし、技術は上手だけど、何の感動もない、
まるで出がらしのするめのような無味乾燥な音楽で本当にがっかりしました。

オペラヘッドの私にとっては、この『トリスタン~』が今日のハイライトだったので、
もうすっかりやる気を失ってしまったのですが、まだドビュッシーの『海』が残ってるんでした。

『海』といえば、半分頭から湯気を出しながら聴いたコンセルトヘボウの演奏が記憶に新しいですが、
その時と比して、曲がこんなに長く感じられるのはなぜだ?
答え:それは演奏がダルだから。
それから、頭からスチーム状態ですら、感じることの出来た、
あのコンセルトヘボウの虹を思わせるくるくると変わる音の表情に比べると、
なんというのっぽらぼうぶり。。。

ゲルギエフは、作品と振るオケによっては面白い指揮者であるとは思いますが、
少なくとも今日のプログラムとウィーン・フィルのコンビネーションは、いけてません。

あまりのこのダルな公演に、奏者も切れたのか、『海』の最後の部である、
”風と海の対話 Dialogue of the Wind and the Sea (Dialogue du vent et de la mer) "の中の、
トランペットのソロ部分で、いきなりトランペット奏者がかみそりのようなソロを披露。
それも今までのダルなテンポを無視してのいきなりな高速で。
きゃー、ゲルギエフへの挑戦か??!!
これには周りの金管楽器の奏者も感嘆と呆れ顔交じりの笑いを浮かべていました。
(演奏後は、彼にむかって拍手する奏者も。)

ソロの技術自体は、それはもう素晴らしいものですが、もちろん今まで奏でられてきた音楽を
全く無視したものではあるわけで、これを我々観客はどう受け止めればいいのか、、。
去年に続き、俺らはやればできるんだぜ!というフェラーリ坊や、健在でした。
もしかすると、『ロメオとジュリエット』で、比較的健闘していたホルン以外の金管を、
演奏後全く讃えなかったゲルギエフへの小さな仕返しでもあったのかもしれません。
頭はいいが、先生には反抗的な態度の学生をも思わせますが、
そんなことには一切動じず、演奏後は、弦セクションを代表して、
コンマスだけをたたえたゲルギエフもなかなかだし、
やはり、あの慕っている・慕われている風は、ウィーン人特有のジェスチャーだったのか。
それに負けていないロシア人のゲルギエフといい、笑えます。

しかし、私個人としては、そんなソロがあったからと言って、何なんだ?と言いたくなるような、
ダルな、この作品の良さを何一つ引き出すことができなかったこの演奏。

明日とあさってのチャイコフスキーが最大の勝負どころとなるのでしょうが、
演奏される演目のうちの、”きらりと光る率”が異様に低いウィーン・フィル
(仮にその光度が非常に高いとしても、、)、
コスト・パフォーマンスが悪すぎて、来年からは、聴きに行くのをやめようか、と思うほどの、
微妙な立ち位置に今います。

さすがに観客の反応も、NY人にしては冷ややかな方だったと思います。
しかし、サクラなのか、本気なのか、ブラヴォーをかます客。
やめましょう、そういうの。駄目なものは、駄目だと意思表示した方がいいんです。

唯一、音楽が生き生きしていたのは、アンコールで演奏された、
途中にわざとへたくそに演奏される木管が入る、
ニューイヤーコンサートなんかで好んで取り上げられそうな、能天気な曲。
(すみません、また曲名がわかりません。)
ウィーン・フィルの達者な技術は、こういう能天気な曲では生きますが、
腕だけ使って、頭や心を使わないで演奏しているうちに、本当に感情表現が必要な、深みのある作品を
演奏できなくなっているのではないか?という疑惑すら心に浮かびました。
これが乱暴な邪推かを確認しに、明日とあさっても鑑賞に励みたいと思います。


BERLIOZ Excerpts from Romeo et Juliette Op. 17
I. Introduction
II. Romeo Alone
III. Concert and Ball: Festivities at the Capulets'
IV. Love Scene
V. Scherzo: Queen Mab (Dream Fairy)
VI. Romeo at Juliet's Tomb
WAGNER Prelude and Liebestod from Tristan und Isolde
DEBUSSY La mer

Conductor: Valery Gergiev
Dress Circle GG Even
Carnegie Hall Stern Auditorium
***ウィーン・フィル Vienna Philharmonic Orchestra***

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14 コメント

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ベルリオーズのロメ・ジュリ (娑羅)
2008-03-02 23:14:23
ウィーン・フィル、そんなに実力が落ちちゃってるんですか!?
私も日本で、ゲルギエフとのコンビを聴きましたが、なんとなくゲルギエフとウィーン・フィルって、相性が悪そうな気がするんですよね~

ところで、ベルリオーズのロメ・ジュリ。
例のジョルジュ・ドンが、この音楽でロメオを踊った映像があります。
市販されてるかどうかはわからないのですが、クラシカ・ジャパンで放送されました。
もちろん、振付はベジャール。

確かに、音楽は地味ですよね・・・。
レリエーが歌ってるっていうんで、この音楽を手に入れたことがあるんですが、いつまでたっても彼の声どころか、歌が入ってこない。
どうなってるんだ~!?と思っていたら、一番最後の部分で、いきなりすんごいバスの声が。
そう。フィナーレの部分だけなんですわ
彼の役はロレンツォ修道士。
疲れました・・・。
返信する
気持ちは合っても、演奏が、、 (Madokakip)
2008-03-03 10:24:26
娑羅さん、

いよいよシカゴが間近ですね!帰国されてからのレポupが本当に今から楽しみです。

さて、ウィーン・フィル。
この日は、魔がさしたのか何なのか、にわかに信じがたい出来でした。
ただ、記事にもあげたとおり、翌日の演奏では、きちんと持ち直していました。
ただ、おっしゃるように、私も、実はゲルギエフが持ち込もうとしているロシアっぽさと、
ウィーン・フィルの音の響きというのは、合わない気がしてなりません。
演奏者の方はゲルギエフのことを尊敬してそうですし、
彼も彼でウィーン・フィルに好ましい気持ちを抱いてはいるようですが、
気は合っても、演奏スタイルが合わないというやや不幸な例かもしれません。

でも、それでも、土曜日の公演は、なかなか聴かせてくれる公演ではありましたので満足です。

ベルリオーズのロメ・ジュリにもバレエの振りがついているのですね。

それにしても、レリエー、渋い活動してますね(笑)。
確かにあの音楽が延々続いた後に、少しだけ登場してくれても、
きついものがありますよね。
しかも音楽だけ聴いていても、一向に何のシーンだかぴんと来ませんでした。
プロコフィエフの作品の場合は、イメージできますよね、各シーンが。
ベルリオーズのロメ・ジュリでは、それができないのが辛かったです。
返信する
独り言炸裂! (boku)
2009-09-14 08:47:59
先程なんとなくサントリーホールのホームページを開いたら明日からウィーン・フィルが来るではないですか。
全く気付きませんでした。
自分はこの世界にはまった最初のものがオペラではなくオーケストラ主体の交響曲の類からなので、
聞き始めた当時からウィーン・フィルとベルリン・フィルとセイジ・オザワを溺愛しておりました。
当時の自分だったらウィーン・フィルの来日公演に行くなんてほんとに憧れていたのですが、
今年になって一気にそのお熱がかわって、いつの間にやらスカラ座>ウィーン・フィルになっていました。
どうせ来年も来るだろうといつの間にやらカレーラス的な存在になっていますね。
ここ最近部屋でかける曲がほとんどオペラになっています。
それぞれ違う魅力がございますが自分的にオペラの方が面白いかな。なんて思っとります。

ウィーン・フィルの来日公演行く方がおりましたらぜひ自分にも感想を聞かせてください!

それにしてもびっくらしました。
前回の内容の薄い書き込みをした後に熱が39℃まで上がったんです。
これは完全に”新型”だぞと15日はほぼあきらめていました。
(実際は抜け出そうかなと考えていましたが、、、)
しかし昨日の夕方、薬の力によりグッと熱が下がりまして現在は37.7℃と微妙な数字。
この調子ならマスクとのど飴を持って無理していこうかなと思っとります。
返信する
マタマタ。 (ゆみゆみ)
2009-09-14 11:13:31
マドカキップさん!!横から失礼いたします。
bokuさん、行きます・このおばさんは何処にでも顔を出します。
私今まで気が付きませんでした。ウィーンフィルって、本当に毎年来てますね。何で?
ソロソロ、隔年にしないと(毎年来るのならば)蓄えが底をつきそうです。
お熱が37度以上なら学校も行けないのでは?
聞く所によると毎日検温し、親の印が要る  そうですね?プールの日のように。
お大事になさって下さい。
返信する
展開早いですね~ (boku)
2009-09-14 11:53:00
本日は学校を休ませていただきました。
そしてついさっき朝一でいつだったか紹介した”右足を骨折した時にオペラのDVDを貸してくださった知り合いの医者の先生”に診察してもらったのですが見事に新型インフルエンザの感染が判明いたしました。

・・・もう今年は厄年ですね!厄年!
夏休みが丸々骨折につぶされ夏休みが終わったら今度は新型インフルエンザって波乱万丈すぎでしょう!

まあこれでしばらくは学校に行けなくなったわけです。
しかしここでこのオペラヘッド先生は行くしかないでしょう!と言ってくれました。
当然ホントはダメですよ!
しかし手洗い、うがいしてマスクつけていればうつったりはしないそうなのでスカラ座が今度いつ来るかわからないから行ってこいだそうです。
自分も無理やり行ってやろうと考えていましたがこういうところでヘッドは強いです。

ゆみゆみさん、いいですねウィーン・フィル
毎日検温というのはおそらく公立の学校の話かな?
うちは私立の男子校なので(あ、言っちゃった)体育教師がそんなことはさせないのかも

しかしショックですねー
帰ってMLBを見ていたらイチローが9年連続200本安打を達成しました。
あのショートゴロをヒットにしてしまうとは凄い人ですね、、、
ほーたーるのーひーかーあり
返信する
わけがわからなくなりそうです (Madokakip)
2009-09-14 12:27:55
これは何でしょう?
皆さん、リアルタイムでチャット状態ですね。
コメントを入れたと思ったら皆さんの返事が入ってます。
どれに返事をしたのかわからなくなりそうです。

では頂いた順に!

 bokuさん、

私と逆パターンですね。
私はオペラから、しかも歌から入って行ったので、
最初の頃なんか、オケはほとんど聴いていない状態でした(笑)
もちろん今はオケの比重があがって、
オケの演奏も良くないと、公演全体を快く楽しむことが出来ません。

ところで、新型インフルとは、なんていうこと!!
大事にしてくださいね。
しかし、DVDを貸してくださったヘッドのお医者さん、
そんなこと言っちゃっていいんでしょうか、、

コンドームをつけずに性交渉してまわるHIVポジティブの人のような、
無責任な輩と同じにならないよう、
少なくとも、先生がおっしゃっているように、
マスク、手洗い、うがいを励行してくださいね。
それから、まず自分自身の状態もきちんと鑑みて、、。
スカラ座が今度いつ来るかわからない、なんてことはありません。
毎回、数年に一回は来ますから。
bokuさんの健康の方が大事です。

 ゆみゆみさん、

おお、心強い!!
それではbokuさんのため、私のため、
ウィーン・フィルのレポートをよろしくお願いいたします!!!
返信する
う~ん (みやび)
2009-09-14 12:46:33
bokuさん、それはうかつにカミング・アウトしない方がよろしいと思います。

先生のオペラ・ヘッズ魂には感服しますが、正直に申し上げて医療従事者がとるべき態度ではないと思います。
新型インフルエンザにむやみにおびえたり、感染者を差別するような態度をとることには断固反対ですが、
>手洗い、うがいしてマスクつけていればうつったりはしないそうなので
この程度で済むことならWHOがあんなに騒ぐ必要はありません。

解熱後24時間たっても、ピーク時の50%程度のウイルスが排出されるというデータもあります。医療従事者であるならば、解熱後48時間以内にあえて人ごみにでることを勧めるべきではありません。

bokuさんはまだお若いので、回復も早かったのだと思います。ご本人がお元気で咳もおさまっているなら、外へ出てはいけない、というのも酷なことだとは思います。とにもかくにもマスクは必須。マスクの質にもよりますが、あまりに薄手でしたら二重にするくらいの気持ちで。また、マスクと顔の間に隙間がありますから、咳がでるようなことがあれば、マスクの隙間をふさぐように手で押さえる、マスクの上からタオルやハンカチで覆う、などを注意して下さい。

万一、熱がぶり返した、咳が酷くなった、などの症状が出た場合は、重症化を避けるために、bokuさん自身の健康のために、潔く諦めて下さい。おびえる必要はないですが、過信も禁物です。
返信する
難しい問題ですな (boku)
2009-09-14 15:00:45
現在熱は引きました。
倦怠感、咳が少し残っております。

これは受け売りなのですが、
ほこりなどと違いウイルスは細菌よりさらに微小な微生物なのでどんな高性能マスクでも簡単に通してしまうそうです。
(病院で使われる一個150円する超高性能マスク[通称:アヒルマスク]でも結核菌が限界だそうです)
なのでインフルエンザウイルスがその空気中に浮遊している限り体内にウイルスを入れさせない事は不可能だとか。
(当然手洗い、うがいで入る量が大きく変わりますけど)
結局の話インフルエンザを発病させないためにはマスク、手洗い、うがいをして免疫力を高めるのが一番なようです。
自分の感覚からいって一番の決め手は土曜日の体育祭です。
結局うちの体育教師どもはうちらを30分位水浸しにしていたような、
最終的にここが地上なのか水中なのか分からなくなるほどのずぶ濡れっぷり。
インフルエンザ流行ってて中一もいるんだから少しは考えろよと講義したくなりましたよ。
おかげでこっちはスカラ座行けるか危うくなりかけてんのに。
皆さんも寝不足などには十分注意してくださいね。
一気に来ますから。

安静にして寝ておりますがダメならきっぱりあきらめます。
返信する
マスクの話 (みやび)
2009-09-14 16:19:35
>安静にして寝ておりますがダメならきっぱりあきらめます。

それが何よりです。無理はいけません。

インフルエンザウイルス、特に新型についてはまだ不明な点が多いです。ですので、うかつなことを書いて嘘になってしまってはいけないのですが、現在分かっている範囲で、またここに書いても害がない範囲でマスクの件について補足いたします。

インフルエンザウイルスの感染経路は主に飛沫感染と考えられていますが、飛沫核感染、接触感染も考えれらるとされています。
接触感染:ウイルスを含む飛沫物の付着した物に触れる手を介して感染
飛沫感染:ウイルスを含む飛沫物を吸い込んで感染
飛沫核感染(空気感染):空中を漂うウイルスを含んだ飛沫核を吸い込んで感染

つまり、ウイルスが咳・くしゃみなどで体外へ排出される場合、気道分泌物に包まれた飛沫物として排出されるのです。一旦飛び散った飛沫が乾燥してもっと小さな粒子になったものを飛沫核、と考えていただいて良いと思います。

インフルエンザウイルス粒子は直径0.08-0.12 ミクロンといわれますが、ウイルスを含む気道からの飛沫物質 5ミクロン以上、ウイルスを含む気道からの飛沫核物質 0.3ミクロン以上といわれています。

抗ウイルスマスクとして話題になった「N95」という規格は0.3ミクロン以上の粒子(飛沫核物質のサイズを想定)を95%以上カットする、という意味です。不織布マスクでも5ミクロン以上のサイズであれば(製品の質によると思いますが)除去可能とされています。

ということで、日本において呼吸器症状のある患者や、自宅で介護にあたる人にマスクの着用が勧められているのには理由がないわけではありません。ただし、実際に感染拡大を防止する効果があるかどうか、という点に関しては意見の分かれるところで、特にアメリカは否定的です。
理由は、マスクの使用方法が正しくなかったり、着脱時に手指に付着して周囲に拡散する可能性がある、とのことです。ですが、米国疾病予防管理センターは「咳やクシャミを呈したとき、ティッシュで顔を覆って、呼吸器からの分泌物が飛沫するのを防ぐことが重要」との見解を示しています。
マスクを着用するにせよ、ティッシュを使うにせよ、飛沫を飛び散らさないような注意は重要という点では一致しているのではないかと思います。
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ウィーンフィル (sora)
2009-09-14 21:20:27
ゆみゆみさん、私も感想を聴かせて頂きたいです。
値段が高くて私は諦めました。

bokuさーん。お大事に。
やっぱり今回の新型お若い方はかかりやすいのでしょうか!?

みやびさんは、医療関係の方なのですか?お詳しいんですね。にしても、ほんと、飛沫ってすごいですよね。ちょとしたクシャミでも、手がえらいことになったりしますもの。
クシャミといえば、私の職場に本当にドデカイ音をさせる人がいたんですけど、その度にびっくりして心臓が止まりそうになりました。病院と老人ホームでは気をつけてとお願いしましたっけ。
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