Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

初めてのポーランド航空の機内サービスと映画

2019-10-12 16:19:23 | 機内食・映画・美術展

今回のポーランド行きにはポーランド航空の直行便を選択。

購入したチケットは当然エコノミーだが、プレエコへのアップグレードを最低金額で入札しておいた。
すると出発4日ほど前に「登録されたクレジットカードで引き落としができなかった」とのメールが入り、別のカードで再入札したがあえなく失敗。
初めのカードが有効であればアップグレードできたかもしれないと思うとなんとも残念。

というわけで、当日はB787のエコノミーで出発。
 
8割以上座席の埋まった機内は日本人よりヨーロッパ人が多い。
座席間隔はエコノミーとしてはこんなものだろう、フットレストはあるが途中で止まらず下りきってしまうので意味なし、タッチパネル式のモニターはそこそこの大きさ。

 飛び立ってしばらくすると飲み物とピーナッツが配られて
 選択した機内食は鶏照り焼き。タレがいささか甘すぎるが、キヌアとポテトのサラダもついてまあまあの内容。

さあ、それでは昼間の飛行、映画を見ましょうとラインナップを見るが、ハリウッド映画は新作がほとんどない。あるのはアメコミの実写版ばかり。
そこで選んだのはインド映画。まず1本目は
 Sui Dhaaga: Made in India

親戚のミシン店に勤めていた主人公、屈辱的な待遇に耐えかねて店を飛び出すが、母親が心臓病になったりして金に困る。
そこで得意の裁縫の腕を生かそうと奮闘するも、自分のミシンを持っていないので苦労する。
ここで無料でミシンをもらおうとまた苦労する一場面が出てくるが、これは貧困層救済事業の一つなのだろうか。

ここで主人公と共に苦労する若妻役が「PK」や「スルターン」に出ていたアヌーシュカ・シャルマ。
貧しい主婦役なので終始地味なサリー姿で最初はこの人と気づかなかったぐらいだが、けなげに姑に仕え、夫を励まして、この人は本当に演技がうまい。無料のミシンをもらうのに苦労するところなど、もらい泣きしそうになった。

親戚のせこい奴らにひどい目にあいながら、主人公は周りのムスリムや町井の職人たちの手を借りて、やがて自分のデザインでファッション・コンクールに出場する。
この場面でアヌーシュカがやっとゴージャスな姿を見せてくれて、お約束とは言えこれもいい。

予定調和の結末ではあるが、こういう映画はこの方が気持ちいいのだ。

続く2本目もまたインド映画。
 Swades

ボリウッドの大スター、シャールーク・カーンの主演だが、2004年の映画なのでシャールークが若い!
そしてNASAの科学者役なので背広ネクタイ姿の登場、これがまたかっこいい。

この育ちもいいであろう科学者が子供のころ世話になった乳母をアメリカに呼ぼうとインドの田舎の村に出かけていく。
そこで学校教育に身を捧げる美女と恋に落ち、インドの貧困や差別も目にしてアメリカでのキャリアに悩むというストーリー。

これまたお約束のストーリー展開ではあるが、インド映画は社会問題を娯楽映画に絡めるのがうまいと思う。

さらに3本目、せっかくポーランドの飛行機に乗っているのだからポーランド映画を見ようと思うが、選択肢は多いものの何を選べばよいのかまったく手掛かりがない。

そこで選んだのは中編ドキュメンタリー映画。
英語のタイトルが「Treasures in the River」となっていたが、ワルシャワを流れるヴィストゥラ川から17世紀の遺物を引き上げる話。
というのもポーランドは16世紀に黄金期を迎え、銅や塩の貿易で大変な繁栄を見せたのだが、それを狙ったスウェーデンに1655年から5年間侵略を受け、この時にワルシャワが被った破壊は第二次世界大戦時以上だったというのだからすさまじい。
スウェーデン人たちは宝石やら美術品、家具、衣類などはもちろん、大理石の床から柱まで船に乗せて運び去ったと言うことで当然沈没した船も多く、映画の中で引き上げられる柱など見ると当時の技術で一体どうやって運び出したのだろうと思うほどの大きさ。

ポーランドのこととなるとこのたぐいの侵略の歴史を知らずにはすまない、とこの後の旅行で学ぶことになった。

やがてワルシャワ到着が近づいて2食目の機内食。
 パスタはやっぱり機内食向きではないと思う。カピカピ。


そして帰路。
まずはヴロツワフからワルシャワへの国内線。
 小さなエンブラエル190は変なペイント、と思ったら製菓会社とのタイアップらしく
 40分ほどの飛行中にはこんなお菓子と水が配られた。
それにしてもポーランドはウェハース菓子の好きな国だ。

 ワルシャワから東京への便は今度は圧倒的に日本人が多くて満席。
帰路もプレエコへの入札は空振りでエコノミー。

機内食には期待できないから、とラウンジで食べておいたのが大正解。
 すぐに出されたローストポークはこのしょぼさで食指もわかず、メロンだけいただいたがこれは意外に甘かった。

映画は友人が往路に見て面白かったというのでこちらのイギリス映画を選択。
 「世界一キライなあなたに」 Me before You

2016年にこんな映画があったとは知らなかったが、この日本語タイトルはいかがなものか。

お話は労働者階級の女の子が事故で首から下の自由を奪われた上流階級の御曹司の世話をすることになり、心を閉ざしていた彼と交流しつつ、自分も影響を受けて変わっていくと言うもの。

障害者役のサム・クラフリンが超イケメンで、顔だけしか動かせないのに魅力的。
実際に同じような障害を負ったクリストファー・リーヴに似ているように思ったが偶然だろうか。
調べるとこの後に「レイチェル」の主役もやっているが、やはり機内で見たこの映画ではあまり魅力がなかったのはなぜだろう。

ヒロインの方は素っ頓狂なファッションのエミリア・クラーク。
眉毛が良く動いて表情豊かだが、ちょっと豊かすぎてうざいかも。
ただしこの女優さんは役によって化けそうな気もする。

この後は3時間ほどうとうとして、配膳のカートを座席にぶつけられて目を覚ました。
往路は普通だったサービス・スタッフ、帰路はかなりひどくて、食事の後は飲み物を持って回ることもなく、トイレのペーパーの補充もしないので最後の方はペーパータオルまですべてなくなっていた。

 最後の機内食はキッシュだったが、これも見ただけで終了。

飛行時間の割に帰路はひどく疲れて、ワルシャワの出発ゲートではビジネスクラスへのアップグレードを45000円だったかで盛んに勧誘していたが、あれに乗ればよかったか。

ポーランド航空は安く、早くヨーロッパに行けるし、空港も小さいので乗り継ぎも楽だと思うが、少なくともエコノミーの機内サービスには期待しない方がいい。


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4 コメント

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インド映画。 (サントーシー)
2019-10-12 23:49:02
1本目のスイー・ダーガーは、
スター二人をキャスティングしたわりには地味なストーリーだったなぁと思いました。
2本目のスワデシュは実はSRK映画の中で一番好きな映画でした。
NASAで活躍する青年が母国の為に故郷に帰って発電所を造ると言う、
個人の利益を捨ててまでインドに人生を捧げる所に心を打たれました。
おばあちゃんにアイスクリームを食べさせてあげる所など泣けました。
SRKはハズレもあるのですが、スワデシュはあたりの一本です。
サントーシー様、 (Lunta)
2019-10-13 13:24:26
SwadesのSRK、かっこいいですよね。
もう一本「オーム・シャンティ・オーム」もあったのですが、こちらはどうも出だしに乗れなくて。
インドのコメディ映画は泥臭いのがいささか苦手です。
アヌーシュカ・シャルマは初めて見た時は豆狸みたいな顔だと思ったのですが、演技がうまくて好きな女優さんになりました。
今度は ポーランド!ときましたか... (デ某)
2019-10-14 11:02:38
インド映画と言えば 踊りばっかり!のイメージ。
リアリズム、社会派の映画もあるんですねぇ。

私の後輩の息子がインド人の娘(19歳)と結婚、
観光ビザでぎりぎりまで日本に滞在した後、帰国。
が、観光ビザの時の査証に誤りがあり、
それを正さないと婚姻、出国の手続きに入れません。
その手続きになんと半年、袖の下も袖の上も使って!
その息子は、今年末にインドに向かいますが、
婚姻が認められ出国するのは来年四月頃になるそうです。

とんだ世間話…失礼しました。
なお 映画「Me before You」の原題もやや曖昧ですが、
彼!の設定から「あなたに首ったけ」がよろしいかと…。
デ某様、 (Lunta)
2019-10-14 15:34:05
「あなたに首ったけ」、うまい!
デ某さん、映画の宣伝部に入れますね。

インド人女性との結婚、大変そうですが、あの国ならさもありなんという感じ。お役所仕事など本当に面倒そうです。
IT関係に優れた頭脳が山のようにいながら、進んでいる所と遅れているところが平気で同居しているのがインド。
インド映画にはそういう問題点をうまく取り上げているものも多くて、その中に歌や踊りも入っていたりするのが面白いところです。

ポーランドはバルト諸国がお気に召したデ某さんにおすすめですよ。

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