禅話99ー仏は我道にあらず！ー

【写真：前回と同様、パラグライダーに乗って空中さんぽ中、空から見た眼下の海。】

それはともかく、以下は本題。


◆九峯和尚〔道虔〕(？～921年)


○原文

問、「古人有言、『諸佛非我道。』如何是我道？」
師云、「我道諸佛。」
僧云、「既非諸佛、為什摩却立我道？」
師云、「適来暫喚来、如今却遣出。」
僧云、「為什摩却遣出？」
師云、「若不遣出、眼裏塵生。」


○試訳

問う、「古(いにしえ)の人有りて言わく『諸佛は我道に非(あら)ず。』と。如何なるか是れ我道？」
師云く、「我道は諸佛に非ず。」
僧云く、「既(すで)に諸佛に非ざれば、什摩(なん)の為(ため)にか却(かえ)って我道を立つる？」
師云く、「適来(せきらい=さきほど)暫(しば)し喚(よ)び来たる。如今は却って遣(つか)わし出(い)ずる。」
僧云く、「什摩の為に却って遣わし出ずるや？」
師云く、「若(も)し遣わし出ずざれば、眼裏(がんり)に塵(ちり=迷い)生ず。」


～予告～

気が向いた時に不定期でダラダラと書いてきた「禅話」シリーズも、いよいよ次回で100回目になる。

そこで、「100回記念」として、100回目～103回目の3回の中で、僕がこれまでにブログに書かなかった “禅の秘密” を紹介しようと思っている。

その内容は、僕と同じように、大学の仏教学部や禅学科で、しっかりと禅の勉強をした方であれば誰でも知っているであろう事ではあるが、一般の方々はあまり知らない事かも知れない。

しかしながら、「これは、一般の禅好きな方々には知らせないほうが良いだろうなあ」と思って今まで１度もブログには書かなかった “秘密” である。

って事で、一般の禅マニアさんは、次回の「禅話」を、 ちょっとだけお楽しみにW




◆新・からっぽ禅蔵◆