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叫びとささやき

2010-03-12 00:07:54 | ★★★★★★★☆☆☆
監督 イングマール・ベルイマン
キャスト イングリッド・チューリン、ハリエット・アンデルセン、リブ・ウルマン、エルランド・ヨセフソン、ラース・オウェ・カールズベルイ
1972年 スウェーデン
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
大邸宅に残って家を維持していた次女が臨終した。集まった姉妹と女中の4人の女性の心底に潜む、愛、孤独、性、死の断片をえぐり出しながら“生”の意義を問う。

【感想】
上質な会席料理ですな。「でもみんな本当は肉料理の方が好きなんでしょ」と言ってみたくもなる。

映画評論家と呼ばれている人たちは大絶賛。しかしイングマール・ベルイマンの映画は彼を贔屓にする人以外は観ないだろうから、その限定された中でも話であって大衆ウケすることはないのではないかと思う。

ある3姉妹の物語。次女の死の前後における3姉妹と家政婦の様子を描いています。3姉妹だけではなく、第三者である家政婦の存在を入れたというのが大きなポイントだったと思います。

病気の次女を見守る二人の姉妹は性格は正反対だったと思います。長女は極めてまじめでお堅く生きることに満足する性格、三女の方は積極的に刺激を求める性格。そんな二人に共通するのは強烈な苦悩、孤独や虚しさです。闘病生活の中で次女は肉親である二人の姉妹よりも親身に自分の世話をしてくれた家政婦に親しみを持つようになる。

ラストシーンで次女が残した日記のシーンが回想されるのですが、そこでは3姉妹で楽しくブランコで遊ぶ光景が記載されています。このシーンで伝わってくるのは不協和音があっても3姉妹で遊んだことが人生の思い出になっていたということではないかと思う。家族という絆の前では親しいと思われた家政婦ですら隅にぽつんと立っている程度の存在だったのではなかろうか。

*正直な所、正しく解釈できている自信がないです。

非常に奥深さのある映画だと思います。部屋の色が赤色だったりするのが私には少々目障りでしたが、彼女達の心理を表したものなのでしょう。巧いと思います。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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