踊る小児科医のblog

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EM菌とニセ科学の間

2007年03月10日 | 環境・エネルギー
まだこんなことやってたんだ…。
小川原湖にEM菌投入せず(2007年3月10日)

この会議では、八戸高専の先生もきっとご苦労を重ねたんでしょうね。。
EM菌については以前WEBサイトをあちこちめくって調べようとしたことがありましたが、途中で馬鹿らしくなってきて思考停止。

EM菌という名称自体、イケてる証拠かも。
「有用微生物群(Effective Micro-organisms)の頭文字をとってEMと名づけられた」ということは、EM菌が有用だという文章を直訳すると「有用な細菌は有用だ」という閉じた世界に入りこんでしまうわけで。。

EM菌についての考察は、下記に一部引用した菊池聡氏のレジュメが簡潔明瞭で参考になるのですが、問題はEM菌がニセ科学やその周辺の全ての例に漏れず「商売・金もうけ」の手段になっていることと、それに連なって自治体の“環境行政”や学校の“環境教育”に入り込み、公金が使われたり、子どもたちの科学的思考を伸ばすのではなく思考停止につながる教育が行われていること。

小川原湖の水質浄化が「待ったなし」の状態なら、こんなことに時間と金をかけていないで、緊急にやるべきことは他にあるでしょう。
練習問題として、面白い課題かもしれませんが、ちょっと突っ込めてません。

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5 コメント

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こんな記事を見つけました (こんにちわ)
2008-03-14 20:16:00
県が初の見解「EM菌投入は河川の汚濁源」 

 県は、河川や学校で水質浄化の環境活動に使われているEM菌(有用微生物群)などの微生物資材について「高濃度の有機物が含まれる微生物資材を河川や湖沼に投入すれば汚濁源となる」との見解をまとめ7日、郡山市で開いた生活排水対策推進指導員等講習会で発表した。
 県環境センターが、市販のEM菌など3種類の微生物資材を2つの方法で培養、分析した結果、いずれの培養液も有機物濃度を示す生物化学的酸素要求量(BOD)と化学的酸素要求量(COD)が、合併浄化槽の放流水の環境基準の約200倍から600倍だった。
 県が微生物資材の使用について見解をまとめたのは初めて。県生活環境部は「活動している方々と今後、幅広く議論の場を設ける。(今回の見解が)議論のきっかけになればいい」としている。EM菌使用の環境活動は県内の学校や団体で幅広く行われており、波紋を広げそう。
(2008年3月8日 福島民友ニュース)
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その通りですね (岡山県人)
2009-11-21 13:19:24
岡山県倉敷市からコメントします。今倉敷市児島ではほぼ全部の小学校にEM液が投入されています。出所はほぼ同じ所から、環境衛生協議会という市とは全く関係ない団体、すなわち各地区の主に資源ごみなどのお世話をする年輩の方たちの集まりです。やはり、培養液やタンク設置などのお金の出所があいまいで今調べているところです。現在手元にはEMに関して効果がなかったという公的資料が集まりつつあります。不景気や環境不安などがあるとこういうニセ科学がはやるので困ります。私も環境衛生のお世話をさせていただいている以上見逃すことができず動いている次第です。環境を維持し守るという気持ちはEMを信じているものや私も一緒ですが、地域のコミュニケーションの場に巧みに入り込んでいる現状、誤った環境教育に偏っている以上見逃すことはできません。またご報告いたします。
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コメントありがとうございます (basil (kuba))
2009-11-27 17:15:11
ありがとうございます。
EM菌の是非と言うよりも、子どもたちの論理的思考能力を育てるという観点で問題が大きい、
というか、教育者の論理的思考能力が露呈しているような気がします。
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EM菌の続き (岡山県人)
2010-03-04 18:17:32
論理的思考能力を育てるという観点で問題が大きい、というか、教育者の論理的思考能力が露呈しているような気がします。
>全くその通りです。無防備な子どもに責任はありません。地元小学校12校の先生とお話していると程度の低さに4/1の学校の校長や教頭はお里が知れますね。
肝心のEMについてはその後進展があり、市までも巻き込んで衆人環視の中で検証実験を行うところまでこぎつけそうです。今までにも実験室内での実験や、EM推進派の公正さに欠ける事例集の発信はありました。しかし反対派、推進派地元住民が共同でその監視の下での検証は少なかったように思いますが・・・これが成功すれば広く全国にも発信できEMに効果的なジャブをヒットできそうです。(悪い結果、最悪でも変化なしとなればいいのですが(笑)今年半ばの山陽新聞Webサイトにご注目を!
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検証実験について (ruten123)
2010-04-13 11:38:49
岡山県人の方へ
衆人環境の中で検証実験を行うということですので、結果が待たれます。世の中にはトンデモ本というのがあって、誰でもおかしいと感ずるものもあれば、一般人には検証の手立てがなく、信ずるか相手にしないかの選択肢しかないものもあります。ましてそれが権威付けされていれば、妄信する方がいても仕方ないと思います。効果がないのにだまして信じさせれば詐欺罪にあたる場合もあります。ただ、ニセ薬での効果のように実害がないのであれば、環境意識を高めることに結びつく場合が全くないとは言えませんので難しいところです。詐欺による経済的被害などが立証できれば大きな進展に繋がると思いますが…。
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