瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

秋那須美味街道5

2008年10月05日 23時25分08秒 | 旅の覚書
そう言えばこれまで記事の中に、食べ物の写真が1枚も無かった事なぞ、有っただろうか…?
すっかり食中心、観てて胃もたれしたら御免なさい。

といった所で前回の続きです。




キュービー号「南ヶ丘牧場」停留所は、道路を挟んで正面入口の真向いに在る。
愛くるしい車掌姿をしている九尾の狐が目印。
近くにはジュース販売機が設置され、ベンチも置いてある。
一寸離れて『バジルの葉』と言う名の洒落たレストランが建っている。
寄った事は無いが、見た感じテラス席が綺麗なので、気になってたり。(→http://www.basil-leaves.com/index.html)

さて2人のんびりバスを待ってた時の事だ。
オニヤンマが1匹――ギュン!!と飛んで来て、目の前の道路に止まった。


友「お、見ろ!オニヤンマだ!!」
私「うわホントだ!!なんて立派なオニヤンマ!!」


清流が失われて行く今、目にする機会は少ない。
暫し目を奪われてたそこへ、1台の車が猛スピードで走って来た。


『あ!!危ない!!』


と叫ぶ暇も無かった。
――パン!!と物凄い音を立て、一瞬で潰されてしまったのでした。(涙)

オニヤンマ殺人事件発生。(いや虫だから殺虫事件か…)

放心して見詰てる間も、次々と轢いて行く車。
過ぎ去った後には死体すら残っていなかった…。

墓に埋めたくても、あのヒトの欠片すら見付からないなんて、惨過ぎる…!(号泣)

よく写真に撮ってるんで、勘の良い人は気付いたかもだが、私はトンボが大好きである。
セロハンの様に透明な羽、光を受けて虹色に輝く瞳、昆虫の中で最も美しいと思うのだ。
類は友を呼ぶのか、一緒に居た友人もトンボ好きで、ヤゴから育てた経験が有る程。
しかしヤゴは清流の中でしか生きられず、動いてる虫しか食べない我侭…もとい難しい生き物なので、残念ながら直ぐに死んでしまったらしい。
ちなみにトンボを捕まえる際は、指を回すよりも、そおっと指を近付けてった方が確実です。
枝にでもなった気持ちで、そおっとそおっと、止まるまで根気良く居るように。
尚、羽を掴んで捕まえるのは邪道である。

…大分話が脱線したが(汗)、それくらい好きだっただけに、受けたショックは強かった。


友「それにしてもオニヤンマのクセして鈍いヤツだな~。飛べよ、飛んで逃げろよ!昆虫界のスピードキングが情けねえったら!!」
私「今はもう秋だしさぁ…夏に来た時はトンボ沢山飛んでたけど、少なくなったもんねぇ…もしかしたら寿命間近だったのかも」
友「風前の灯火だったのか!!」
私「『ううっ…わしはもう駄目じゃ~…』なんつってヨロヨロヨロヨロ、そこへ運悪く車が来て――ブチッッ!!!と」
友「成る程、老いて徘徊してたんだな!!(笑)」
私「尚更哀れに思えて来たよ~~(泣)」


また1つ現代文明のせいで尊い命が失われてしまった……合掌。
それにしてもオニヤンマくらいでっかいと、轢いた時もんの凄い音が出るんだなぁと、不謹慎な所で感心してしまった。


いいかげん話を変えましょう。(汗)


10時24分到着したバスに乗り込み、湯本温泉まで登って行った。



↑目当ての場所は、これも変り映えしなくて申し訳無いが(苦笑)、湯本近くに建つ『みちのく本館』。
諸国の民芸品を多数集めて展示する店である。
喫茶を併設しており、こけし等の民芸品に囲まれた中、ゆっくり寛ぐ事が出来ます。
坂道の向うに霞む景色から、建ってる場所の標高の高さが知れるでしょう。
願わくば店の前にバス停が在ると助かるんだけどな~。



↑店内にひしめく民芸品の数々。
世に雑貨屋は多いが、此処ほど極めてる店も少ないのではと。
店と言うより博物館に近い雰囲気です。



↑そこで「もみじ煎餅」をお土産に買った。



↑こんな風に紅葉を模った煎餅。
紫は紫芋味、緑は宇治抹茶味、白は砂糖味、朱は唐辛子味、白に緑っぽい点が付いてるのは青海苔味、黄はウコン味、茶は醤油味、黒粒模様は胡麻味、計8種類。
菓子としての美味しさは普通でしたが、こういうのは見て楽しむ物ですからねえ。(笑)

土産を買うだけでなく、喫茶で休憩したかったんですが、この後の予定を考えると、あんまゆっくりもしてられず…後ろ髪惹かれつつも、バスに乗って次の場所に向ったのでした。



↑余談だが、道路を挟んだ店の前には「鹿の足湯」と言う名の足湯が在る。
何故「鹿」が名前に入ってるかっつうと、那須湯本の元湯が「鹿の湯」と言う名前だから。
伝説によると鹿が発見した温泉らしい。
入浴料大人400円、子供300円の、公衆混浴温泉。(→http://motoyu-shikanoyu.com/)
湯本温泉神社前にはこんばいろの湯と言う名の足湯も新しくオープンしてます。



↑これは鹿の足湯隣に建てられたギャラリー館。
土地の現代アーティストの作品を展示してるよう。
小さい館なんで、余程芸術に興味持ってないと、時間を潰せそうもないが…。

バスで一軒茶屋迄下りてって、(これも変り映えしないが)(汗)、昼食場所に決めてた『みちのく別館』に向う事に。
本館以上に問題なのが此処で、最寄のバス停が無い為、一軒茶屋からひたすら下るしかない。
いや無い事は無い…が、キュービー号の停留所じゃなく、普通の各停バスになっちまうんだなぁ。
その為だけに別途料金を払うのが嫌で、毎回結局坂道を頑張って歩いてってる訳だ。
我ながら御苦労さんっつか…停まってくれないものだろうか、キュービー号…。(汗)



↑一軒茶屋から下りて直ぐの所、この様に道路がY字に分かれる。
写真で見て右側の坂道下に、目指す「みちのく別館」が在るのですが、生憎キュービー号は左側の道路を下りてってしまうのです。

那須は何処へ行くにも坂道だらけ。
だから大抵の観光客は車やバイクで廻る。
徒歩で行く様なのは、自分達みたいな貧乏人の無免許者くらいだろう。(苦笑)
1日目アンティーズに行った時もかなり苦労したが、この「みちのく別館」への道のりも好い勝負だと思う。
あっちが2km有るんなら、こっちは1.5kmは有るだろう。
往復に1時間かかる事を考えると、そうとしか考えられない。
更にこっちは車の往来が激しいから、気を張る分だけ余計に疲れるのだ。
「そんなに疲れるなら行かなきゃいいじゃん」と言われそうだが、御飯が安いし美味しいから止められないんだなぁ。(笑)

自然林に挟まれた坂道を下って下って下って下って…
右側にゴルフ場が見えて来たら店は近い。
目印は店名入った幟、見付かると心からほっとしますよ。(笑)

到着した時刻は11時35分…お昼にするには未だ早いって事で、先に民芸品を展示する館内を観て廻りました。



↑4館在る内の1つ、古い蔵の中には藍染や古代織等、布物が多数展示・販売されています。

湯本に建つ本館が手狭になった為、別館を設けたらしいのですが、規模の大きさでは別館の方が勝ってます。
食事処も併設してる為、客の入りも本館以上に多い気がする。

こけしを中心に全国の郷土玩具を展示する『郷土玩具館』。
入口では頻繁に伝統民芸品の実演(&販売)コーナーが設置されます。
私らが行った時は「林檎の枝ハンコ」の実演が行われてました。
彫師の方曰く「10分位で仕上がりますよ」との事だったので、作って頂いた。(↑)
彫る木は自分で選べます。
スズラン柄が可愛く、如何にも小枝っぽい外見で、1番安いランク(2,600円)の物を選んだよ。(笑)
実はウチの弟が今月9日で誕生日でしてな~。
惜しい…後1日遅ければ「十月十日野郎」と学友達から囃されただろうものを。(←悪魔の様な姉)
「十月十日野郎」の意味が解らない方は、どうかそのまま純粋で居て下さいませ。(笑)
てゆーか全国の10月10日生れの方々、下品な物言い失礼しました。
てゆーか高橋留美子女史はいやいや何でも有りません何でも有りません。(汗)
とまぁそんな訳で弟への誕生日プレゼントに注文したのです。
彫ってる間話を伺った所、5年修行して技を積んだとか。
仕事向きじゃないけど、お洒落な字体の判子を作って貰って感謝。



↑正午過ぎたんで、食事処の在る母屋に、揃って食べに行きました。
食事処では靴を脱いで入る、丁度テーブル席が空いたんで、そこに案内して貰った。



↑窓際で、客の入り具合が掴める席。
私らが着席した後に、客がどんどん入って来た。
グッドタイミングだったらしい。



↑此処で食事を取ると、1回限りで漬物バーを楽しめる。
那須の茄子漬、レタスの梅酢漬け等、どれもとても美味しいです。



↑毎回『みちのく御膳』を頼むのも変り映えしないんで(苦笑)、「役者蕎麦」を選ぶ事にした。
手打ちの田舎蕎麦の上には、細切りにした大根とカイワレが載ってます。
一緒に蕎麦湯と鮎の甘露煮が付いて来る。
友人は冬季メニューとして始まったばかりの「けんちんうどん」を選んだ。

どの料理を選んでも美味しいんですが、特にお薦めなのは蕎麦やうどんやお強飯。



↑そして甘酒!
此処の甘酒より美味しいのは、自分が飲んだ限り見付からず。
同じ位美味しいのを挙げるなら、箱根甘酒茶屋、日光二荒山神社境内の茶店で出す物…他は思い当たらないなぁ。
評判が高いらしく、甘酒は缶入りで販売しても居る。(1,050円)
1缶分を薄めて、12人前は飲めるそうな。
友人は無くなる度に、また買ってる。
今回も2缶買ってた…重いだろうに。
本館でも同じ物を売ってるんですが、別館の方が50円位安かったと記憶してる。
多分本館は高い所に在るから、運送費とかかかる分だけ加算されるんではと。
高所に行くと自販機のジュースも高くなるでしょ?きっと同じ理屈だ。(笑)



↑私は扇屋の「御用饅頭」を買ってった。
此処で売ってる菓子の一部は、扇屋から卸した物なのです。



↑扇屋は新那須に建つ那須の老舗菓子屋。
創業80年余の歴史を持ち、那須御用邸に献上する菓子を請負う店です。
この大層な名前の饅頭は、昭和20~40年代頃まで、昭和天皇お着きの際に、献上されてた物だとか。



↑献上するに相応しい、上品な甘さの餡で御座います。

『みちのく』は本館ともセールスが熱心過ぎるのが難ですが(苦笑)、その成果も有ってか人気がかなり高い店のよう。
お昼時は席が空いてない事も有るんで、昼食目当てなら午前中に行くか、時間を遅らせた方が良いです。

HPはこちら。(→http://www.nas.ne.jp/usr/michinoku/index.htm)



【続】

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