ミーハーのクラシック音楽鑑賞

ライブ感を交えながら独断と偏見で綴るブログ

東京交響楽団第640回定期演奏会

2016-06-03 00:25:36 | 東響
先週土曜(28日)サントリーホールで開かれた東京交響楽団の第640回定期演奏会を聴いてきた。指揮はクシシュトフ・ウルバンスキ。ピアノはアレクサンダー・ロマノフスキー。

【演目】(※はアンコール曲)
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲第3番ハ長調
※J.S.バッハ(シロティ編)/プレリュードロ短調
  〜休 憩〜
チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調
《18時00分開演、19時55分終演》

1曲目。以前ロマノフスキーをノセダ&N響で聴いた時に、彼は鍵盤を手元に引き寄せるような変わった弾き方をするなあと思った。ところが、この日は明らかに指を上下に連動させるよう弾き方で、私の思い込みをしっかり裏切ってくれた。私はこうした「裏切り」が好きである。加えて、彼は爽快というか音を極限まで鮮明にするかのような音色を奏でていく。そして、第1楽章の途中からテンポをアップをさせて、これは面白いピアノ協奏曲になるかなあと思った。しかしながら、オケの木管陣の何人かは練習不足なのか彼に上手くついていけてなかった。そのせいか第2・第3楽章では凡ミスもあり、最後までどことなくチグハグした感じの伴奏になってしまい、ロマノフスキーの面白をしっかりと堪能することができなかった。ロマノフスキーはやはりN響と共演する方が良さそうである。

2曲目。チャイ4はチャイコフスキーの交響曲の中でも最も歯切れ良いテンポの音楽だと思っているが、そうした思いをここでもしっかり裏切ってくれて、ウルバンスキはかなりゆっくり目のテンポで、チャイ6(悲愴)のような濃厚かつ凝縮された音色を作り出そうとしていく。しかし、ここでも木管・金管に粗さが目立ち、正直のめり込むほどの音色を聴くことはできなかった。ウルバンスキは3月まで首席客演指揮者の任にあったのだから、オケとはある程度の信頼関係があるはずなのに・・・。とにかくこの日の東響にはガッカリさせれた。新国立劇場のオケピに入っている時のようなキラキラ感というか何かを期待させるようなトキメキ感は微塵もなかった。また、ミューザ川崎で聴くときのような安定感もなかった。いくら翌日に日帰りの新潟公演があるにせよ、もう少し気張って欲しかった。


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