元気いっぱいの新老人の ツッパリ発言

団塊の世代のちょっと先輩。75歳を過ぎ、今の世の中がこうなったのも、少しは責任があるのかなと反省をこめての前向き発言

若い人たちに読んで欲しい、前中国大使 丹羽宇一郎氏の発言

2013年09月25日 11時17分46秒 | 日記
 ダイアモンド・オンラインの最新号に前中国大使をされていた丹羽宇一郎氏が日中や日韓関係の改善を願って、記者の質問に答える形で話しておられます。

 丹羽氏はご存じのとおり、伊藤忠商事の社長、会長を務められた商社マンだけに、海外事情に関しても詳しいし、ご自身も良く勉強されています。

 丹羽氏が大使の時に海上保安庁の船に中国漁船が衝突してきた事件や、野田政権が尖閣諸島の国有化に踏み切り、中国国内で大きな反日デモが勃発して、日中関係が大幅に悪化してしまいました。

 丹羽氏は大使として当時大変ご苦労をされたと思うのですが、当時の丹羽大使の対応に日本のメディア等はかなり批判的な見方をしていたと思います。

 筆者もいつも思うのですが、強硬論を唱える人達はすごく威勢良く見えますが、最悪の結果で戦争状態になったりしたら、いつの間にか後ろに引っこんでいるのです。

 そして、戦場で犠牲になるのはご存じのとおり、駆り出された戦闘要員であり、一般市民なのです。

 丹羽氏のお話は少々長いのですが、本当は全文を読んでいただきたいと思います。
 是非ダイアモンド・オンラインにアクセスして、全文をお読みください。

 筆者の独断で、このページには後半部分を引用させていただきました。

 丹羽氏が若い人たちに歴史を正しく学びなさい。戦争とは負けた国は八つ裂きにされても文句が言えないと言うのが現実なのだと、解き明かしておられます。

 筆者も丹羽氏に近い世代の人間として、若い人たちだけでなく多くの日本国民に読んで欲しい一文だと思います。

(ダイアモンド・オンライン 9月25日版より。以下に後半部を貼り付けます。)

底流に流れる歴史認識問題
両首脳は不戦の誓いを再確認せよ
――前中国大使・丹羽宇一郎氏に聞く

 第2次大戦後に、なぜ日本がいまのような形で残ったかというと、まさに東西冷戦があったが故に、東(共産主義)に対抗するために、アメリカの覇権拡大政策があって、今の形で残されたと思います。「もし」は歴史にはありえないが、万万が一東西冷戦がなければ、日本はおそらく東西に分断されるか、北はロシア、南は中国、真ん中はアメリカが統治するということもあり得たでしょうね。

 そして、戦争に導いた者に対する罪も敗戦国がいつも背負わされてきた。それが日本でいうA級戦犯問題です。僕も日本人として、A級戦犯だから一刀両断100%悪いとばかりは思わないけれども、それは敗戦国側が言うことではない。戦争とはそういうもの。要するに戦争は、敗ければすべてが悪となり無残で屈辱的な結果を生むし、民族の滅亡につながりかねない。その怖さを本当に知っているのは、戦争を行った人たちです。だから絶対勝つという自信(そんな事はありえないが)がない限り、戦争はしてはいけないのです。戦後日本国民の不戦の誓いとはそういう背景からの憲法であり、心情が表現されたものです。

「私がいちばん心配するのは今の若い人たちは、全くこうした過去の歴史や国民感情の底流にあるものを意識していないことです」

 韓国の日本に対する国民感情がさらに悪いというのは、戦前、韓国は日本の植民地の二等国民として扱われて、民族として屈辱的な思いを味わったからだと思います。そして日本が敗戦国になった時から歴史は変わる。韓国の民族は臥薪嘗胆し「今に見てろよ」って思っていたと思う。その民族の血が今爆発していると言う人がいる。一理あるように思います。

 私がいちばん心配するのは今の若い人たちは、全くこうした過去の歴史や国民感情の底流にあるものを意識していないことです。僕は、若い人に言いたいんです。歴史を学びなさい。平和ボケになってはいけない。自分の国は誰かが守ってくれるものでなく、自分達で守らなくてはならないのです。戦争体験者の話をもっと聞きなさい、戦争がどれだけ悲惨であるか、と。学校では中学生くらいから近現代史を教える。教えられないのは、his storyの観点で言えば、自分の先人達を否定しなきゃいけない場面が出てくるから。だから、日本が悪いことをしたと言うかどうかは別としても、追い込まれて中国に攻め入り、多くの中国人をあやめてしまったということを、事実として話さなくてはならない。

 若い人の中には「今度戦争やっても勝てる」などと言う人もいますが、今度負けたら本当に日本が滅亡するかもしれない。八つ裂きにされるかもしれない。だから、戦争なんて二度とすべきではない。これが歴史の教訓であり、歴史認識なんです。

 だから、日本にそういう歴史認識があるかどうかということは、欧米諸国も見ている。歴史認識はまさに日中間でも、日韓間でも、日米間の問題でもあるんです。アメリカもいまの日本の指導者のたちの歴史認識を見て、疑いを持ち始めている。要するに、グローバルな問題になってきているということを、日本政府は忘れちゃいけない。世界中が見ているんです。

尖閣問題はフリーズする

(記者)――では、習近平体制の中国との関係をどう改善していったらよいのか。尖閣問題で火を噴いた日中関係悪化の背景には、歴史認識とそれによって醸成された国民感情があるとすると、関係改善はなかなか困難ではないでしょうか?

 何が大事かというと、教訓はただひとつ。二度と両国が刀を交えちゃいけない。戦争をしちゃいけないということ。これについて両国の首脳がいま一度合意することです。それは歴史認識上、これまで述べてきたようなことがあるから、なかなか難しいかもしれない。でも、そうやって国交正常化以来40年近く日中は交流してきたんです。ところが今その原点を忘れようとしている。だから、もう一度両国の首脳はそれを思い出すべきです。両国の首脳が会って、戦争が起こらないようなシステム、ルールを作ることに踏み出す。そしてその間に、経済の交流とか青少年の交流を始めることです。

 尖閣問題は棚上げではなくてフリーズする。凍結をして、氷が解けるような季節が来たら、その時にこの問題は話したらいい。それまで尖閣の周りを氷で固めてしまえ、と言っているんです。中国には船がしょっちゅう日本の領海に入ってきているのを、止めてくれと言う。日本側もできるだけ尖閣諸島の領海に行かない。中国も尖閣の領海が自分の国のものだと思っているようだし、棚上げ論はなくなったという段階に入ったのだから、両国ともとにかく尖閣問題を凍結する。フリーズしている間にいちばん最初にやるべきことが、青少年の交流です。

 要するに若者同士が白いキャンパスに絵を描くように、純な気持ちで対話をすればいい。何もしないで放っておいて関係が良くなるわけがない。日本はいまや中国や韓国を二等国民だと思ってないし、経済規模は今や中国の方が日本よりも大きい。中国が今や日本を抜いたと思っていたら、それはそれでいい。それはGDPという量の問題で、量だけで国の力は決められるものじゃないから。でもお互いがそれを認め会って、付き合っていくということが大事です。

 日中両国の首脳とも「戦争はしてはいけない」と言うんだったら、そういう努力をしなきゃいけない。お互い逆のことばっかりやってるように見える。中国は尖閣に船を出し、日本は憲法を変えようという動きをしている。お互いに反発し合うような方向に向いている。だから両国の首脳には強く努力しなさいと言わなくてはいけない。両国民も「戦うなら戦ってもいい」なんて無責任で未熟なことを言っていてはいかん。「俺はこんなに強いんだぞ」といって、ナショナリズムを煽るのは格好良くないし、強くもない、弱い者に限って大声でよく吼えるものです。

仲良くするにはという問題設定が大事

――ご著書の『北京烈日』に書いておられるように、中国共産党の正統性が、先の戦争の日本に対する勝利にあるとすれば、中国社会の不満が大きくなっているなかで、依然として、日本には強硬にならざるを得ないのではないでしょうか。果たして習政権は対日関係の修復に動いてくるのか……。

 習近平氏が正式に国家主席に就任して半年経ちました。彼の人事は未だできていません。政治的な基盤がまだ弱い。日本で言えば、新内閣ができたけれども、閣僚は自分の選んだ人ではないという体制です。しかも、いわゆる最高指導部のチャイナセブンは習氏より年上の人が多い。ですから習氏も、第1期の5年間は本当には自分の政策はまだ打てないでしょうね。

 その間に頼りになるのは、やっぱり軍でしょう。軍のサポートなくして中国の56の民族を統治していくのは並大抵のことではない。だから対外的には強気の姿勢を出してくると思います。決して油断はできない。しかしながらお互いが“争えば害なり、和すれば益なり”。これは周恩来が言った言葉ですが、こういう考え方に立って、やはり両国が仲良くするにはどうしたらいいかという議論をすべきですね。

 今日本は攻められたらどうしようかということばかりを議論し、どうやったら仲良くなれるかという議論がない。そういう議論をすると「お前は親中派だ」って言うわけです。「世の中そう簡単にはいきません」って。そんなことは誰でも分っている。簡単にいかないところに、壁に穴をあけるのが政治家の仕事です。
(以上で貼り付け終わり)
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