喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

父親とは‥  ~ふるさとに生きる父~ 

2018-02-22 | 感動
 ふるさとで両親と同居している。
 毎朝、そして帰宅して、母家に顔を出し、両親の様子をみたり、
何気ない会話を楽しんだりしている。

 心にグッとくる新聞記事があった。

『 父親とは・・・
 
 いつのころからか父親を超えていると思っていた。
体格では高校生の時に抜かしていたし、学歴でも勝っている。
社会での肩書でも私の方が受けがいいと思っている。
父は借家住まいで、私は持ち家。
父と違って酒にも飲まれない。
 
 その父がこの冬84歳で他界した。
亡くなる十日前に、入院した父を家族が交代で夜間の付き添いをした。
 
 最後の付き添いとなったその夜、私は間違いに気づいた。
意識がもうろう状態の父に向かって私は言った。
「何不自由なく育ててくれてありがとう」。

 父はベッドの中でわずかな力を振り絞って私の頭をなでてくれた。

 その時思った。
私は父を超えてなんかいない。
私はいつまでもこの人の子どもなんだと。
 涙が流れた。

 それから3日後に父はこの世を去った。
この夏、初盆を迎える。
きっと日本の歴史にまったくその名を残すことのない父の人生に、精一杯の拍手を送る。
 
 オヤジ、あなたの孫となるこの子たち3人を嫁さんと一緒に、
誰にも恥じない立派な大人に育ててみせます。
 
 これからも少しでもあなたに近づいていきたい。』


 77歳になる私の父はまだ健在だが、
この気持ちはよくわかる。

 今夜、いつもよりも少し長く、
父や母とおしゃべりしてみようかと思う。

         
          岬人(はなんちゅう) 

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
父親は超えれません (今田照代)
2018-05-13 14:40:38
最近、父親をおくりました。ご弔電もいただき、ありがとうございました。昨日、納骨をすませて一安心というところです。自分の事より、最後まで子や孫の幸せを願ってくれた親に感謝してもしきれません。
どうぞ、御健在のうちに、できる限りの親孝行をなさってくださいね。

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