喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

佐田岬が「クラシック ジャパンラリー 2021 MOJI ー KOBE 」のコースになる

2021-11-30 | ふるさと

 11月26日(金)午後1時過ぎ、「クラシック ジャパンラリー 2021 MOJI ー KOBE 」の中継地として、

九州から渡ってきたクラシックカーが下船。 

三崎小学校と中学校の子どもたちが小旗を振って、歓迎のお出迎え。

 

 見たこともないクラシックカーに大歓声がわき起こる。

それに対して、車から手を振るドライバーとナビゲーター。中には、動画撮影されている方もいた。

 

 1時間ほど、「はなはな」の駐車場に止められた40台を超えるクラシックカーを自由に見せてもらうことができた。

中には、ドライバーたちと交流し、車に乗せてもらう子どもたちもいた。

 

 

 

 そして、いよいよ出発。

沿道から身を乗り出して手を振る子どもたち。

「ありがとうございました。」「お気をつけて。」などの声もプレゼント。

車からもにこやかに手を振り返してもらった。

 

 

 

四国最西端の小さなまちの大きな出来事だった。

クラシック ジャパンラリー の目的は
 ① 文化の継承
  「古いものを大切にする」という価値観、伝統的な匠の技術
  1925年製ブガッティが最も古い

 ② 子どもたちに
  美しいものへの憧れ、維持するための技術への興味、職人への尊敬

 ③ 美しい日本
   日本の四季折々の美しさ、ラリーを通して人々との触れ合い

このような目的を十分に感じられた時間だった。

 

 クラシックカーの美しさは、写真が趣味の幸徳君の記事をリンク。


小春日和に咲く佐田岬のつわぶき

2021-11-19 | 佐田岬の風景

 今日の佐田岬も快晴。

小春日和を通り越して、暑ささえ感じるような日和。

 

 足元を見ると、伊方町の花である黄色い「つわぶき」が咲いている。

今日のような日和なら、つわぶきが向日葵のようにさえ感じてしまう。

 

冬に向かう中、咲く黄色いつわぶき。 

幸せな気分にさせてくれる。

ふるさと佐田岬は、幸せを肌で感じられる場所だ。

 


11月中旬に赤潮?

2021-11-19 | 自然環境

 昨日18日、通勤途中。

二名津湾の一部が赤く染まっていた。

赤潮?

でもこの時期に?

近づいてみると間違いなく赤潮だった。

 

赤潮はなぜ発生するのか?

 赤潮とは、海水中で微少な生物(おもに植物性プランクトン)が異常に増殖して、そのために海の色が変わる現象。
赤潮がおこると、プランクトンが魚のえらに触れ、えらに障害をおこして呼吸できなくなったり、プランクトンが大量に酸素を消費するため海水の酸素が欠乏して大量の魚が死んでしまうこともある。
1960-1970年代の高度経済成長期に栄養塩(リン、窒素)、有機物の排出によって赤潮の発生件数が急激に増加した。
そこで水質汚濁防止法の改正により排水基準が強化された。
その結果、赤潮の発生件数が3分の1にまで減少した。

 

 この時期に赤潮を見るのは初めてだった。

海にどんなことが起こっているのだろうか。

       岬人(はなんちゅう)


愛媛県今治市大三島の伊藤豊雄建築ミュージアム

2021-11-18 | 地域づくり

 今朝、愛媛新聞をめくっていたら、目に留まった記事があった。

愛媛県今治市大三島の伊藤豊雄建築ミュージアム。

10周年記念展では、大三島の歩みを写真や文字で島民と伝えている。

こんなのいいなー。

 

 ここは、4日前に父母と娘と行ったばかり。

あまりのタイミングの良さに驚いた。

 

 

 伊藤さんは、島を訪れてから

「大三島自体がもう一つのユートピアなんだと感じるようになった。」

と力説。

 今の人口減少に触れ、「もう少し島に力を貸して、今後もみなさんと何かできればと思っている。」

と今後を見据えた。

 

 一人の力で地域を変えることはできない。

しかし、そんな一人の力がなければ地域は変わらない。

 こんなことを思いながら、我がふるさとをふり返る。

 

          岬人(はなんちゅう)


捨てるということから、本当の豊かさを考えた

2021-11-17 | 生き方

 しまなみ海道の日帰り旅行。

途中、父母と様々な話をすることができた。

その1つが、「捨てるということ」

 

 我が実家の倉庫や屋根裏には、もう使わないだろうという物が積み重ねられている。

母が、「いつか使うことがあるかもしれない」と、捨てずに残している物がたくさんある。

さらに、「もらっておいたらいいかもしれない」と、余分にと思うものまで、もらってくる。

とにかく捨てられないのだ。

 

 それが、私たちからすると、そのような物があるせいで、置き場もないくらい物にあふれていて、

片付けをしづらい状況をつくっている。

「いらん物は、どんどん捨てようや。亡くなってから整理整頓するのは大変なんやけん。」

という合理的な理由を話す。

 

 過去、母が入院している間に、姉妹に帰ってもらいかなりの物を捨てたことがある。事後承諾で。

そして、また同じようなことを計画している。

「月末にみんなでいらん物を捨てて、家を整理整頓しようや」

父母も理にかなう話なので、強く反対することもなかった。

 でも、その反応に何となくすっきりしなかった。

何だろう。この、もやもや感は?

 【お腹いっぱいだけど、捨てられない】

 

 今日、姉からのメールで、そのもやもや感がどうしてか、分かった。

姉は檀家になっているお寺の婦人会に参加した。

参加者は、母と同じ年頃の人ばかり。

そこで、子どもが実家の断捨離をすることについて話をしたようだ。

すると多くの人から、「本心は、捨てられることがとても嫌でストレスになる。できることなら、自分たちが亡くなった後にしてほしい。」

という本音が出たらしい。

 

 自分(たち)は、どれくらい父母の気持ちに寄り添い、捨てることを考えていただろう。

戦中戦後の物不足で生まれ育った父母たち。

全ての物には、それを作り出すまでの苦労があり、豊かさがあって初めて手に入るものだった。

大事に大事に使いきり、そのおかげで暮らしていくことができた。

だから決して物を粗末にできない。それは、身をもって感じていることだった。

 

 高度経済成長時代に生まれた自分(たち)は、そんな経験をしていない。

どんどん物は作りだされ、生活にあふれていく。

消費することが、豊かさの象徴のような感覚。

だから、捨てるということに違和感を感じない。

いや生活しやすくするためには、捨てなければならないとさえ思うようになった。

 

 父母たちの感覚と大きくずれている。

自分(たち)は、物を捨てない父母を問い詰めることができるのか。父母の気持ちをないがしろにして捨てることをしていいのか。

これが、もやもや感のもとだった。

 

 本当の豊かさとは、何でも手に入る生活ではなく、父母たちの思いそのものではないだろうか。

物の裏側にそれを作った人の姿が見える、それを使った人の姿が見える、という。

 捨てることについて、しっかりと父母の気持ちを聞いてみたいと思う。

そうして本当の意味で、豊かな暮らしをしていきたい。

 

          岬人(はなんちゅう)

 

 


忘れられない「しまなみ海道」の旅

2021-11-14 | 生き方

「時間がとれたら、日帰り旅行に連れて行ってくれんかい?」

80歳を回った父からそんなことを言われた。

 

 三崎高校を卒業して、戦死した父親に代わり一家を支えてきた。

働いて、働いて。雨の日も休みなく働いて。

そんな家に嫁に来た母。山仕事なんてしたことはなかった。

それからというもの、父とともに働いて、働いて。

 

 働くことは、生きることだと見て育った。

旅行なんて、夢のまた夢。

 家族を持ち、親孝行のつもりで旅行に誘った。

中でも出雲大社への旅は、思い出深い。

子どもたちが成人してからは、みんなそろっての旅行はなくなったが、日帰り旅行に行っている。

 

 コロナ禍、昨年は宇和のカフェ苔筵(こけむしろ)、小田、砥部、そして孫娘が通う大学へ。

 今年も娘を誘ったら、一緒に行くことになった。

今年の行先は、しまなみ海道。

昼前、今治で昼食。B級グルメで有名になった焼き豚たまご丼の老舗に入った。

「うまい、うまい。」

そう言いながら、かなりの量を食べきった。

 

 

 続いて、しまなみ海道がよく見える、大島の亀老山展望台へ。

「これは、きれいじゃのー」

と、大満足の声。

 

 そして、思い出の大三島大山祇神社へ。

ここは、20年以上前、祖母も一緒に来た場所。

両親ともに、昨日のようによく覚えていた。

時間だけが流れた感じがする。

あのときは、まだ生まれていなかった娘が「じいちゃん、ばあちゃん」と言って、世話をしてくれた。

 

 

 最後に予定外で回ったのが、伊東豊雄建築ミュージアム。

島の風景にコントラストをあたえている。

大三島の新たな動きであり、風景だ。

 

 

 帰り道、大島大橋で夕日を見た。

これもまた忘れられない景色となった。

 

 こんな旅もあと何度行けるか分からない。

数年後、今回の旅が思い出深いものになっているのは、まちがいないだろう。

 

               岬人(はなんちゅう)

 


愛媛のすばらしさ ~愛媛には、愛がある~

2021-11-13 | 感動

 11月3日、文化の日。愛媛のすばらしさを再確認したことがあった。

愛媛県立三崎高等学校の文化祭の案内を受けていたので足を運んだ。

良い匂いに誘われて屋台へ。保護者のみなさんも一緒になって盛り上げていた。

 今や全国募集により、様々な所から集まった高校生たち。

 目を引いたのが、三崎の秋祭りの踊り(唐獅子、五ツ鹿踊り、浦安の舞)を地元ではない高校生たちも含めて踊ったこと。

「コロナ禍、祭りを久しぶりに味わった。」

「うちの地区では、踊りがなくなった。高校生たちに来てもろうて、踊ってほしい」

など、地域とともにある取組だった。

 

 

 昼食の後、明日松山に用事があったため、向かうことにしていた。

これにちょうど良いタイミングで、三崎高校への入学を考えられている千葉県から来られた親子と道中をともにすることになった。

道中お勧めの2か所を案内した。

 

1 自然の庭と大利さん

 ここには、すてきな人を必ず案内する。お二人も自然の庭と大利さんの人柄に感激されていた。

帰り際、大利さんは来てもらったお土産にと庭に咲いていた花々を摘みはじめた。

 

 こうしてできあがったのが、何ともすてきなブーケ。

お店の花ではなく、今まで咲いていた花。

 

 「また必ず来たいです。」との二人。

「いつでもいらしてください。」と大利さん。

ここは、こんな台本のない物語が生まれる場所。

 

 再会を約束し、瀬戸内海と太平洋(宇和海)が一緒に見られる風車公園へ。

ここでも再び驚きの声を上げ、続いて向かったのが‥‥

 

2 海に一番近い無人駅 ~夕日が立ち止まる双海町下灘駅~

 予定ではちょうど夕日の時間に間に合うはず。

お二人の希望でもあった下灘駅へ。

まさにグッドタイミング!

 

 そしてさらにタイミングよく、夕日にお別れするように列車「伊予灘物語」が駅へ入ってきた。

 

 この光景にも二人は感激の声をあげていた。

「愛媛は、すてきなところがいっぱいです。これがあまり知られていないことは、もったいないです。」

うれしい言葉だ。

 せっかくなので、お願いした。

「千葉県愛媛大使になってください。」

こころよく引き受けてもらい、さらに帰られてから何と伊方町ふるさと納税を払われたようだ。

 

 愛媛には、愛がある!

まちがいないようだ。

                 岬人(はなんちゅう)

 

 


三崎高校生たちによる「聞き書き」2 ~世界農業遺産に向けて~

2021-11-11 | 生き方

 三崎高校生による聞き書き。

次の質問が空気を変えた。

「みかんづくりで一番大切にされてきたことは何ですか?」

 

口が重かった父がすぐに反応。

「それは、何といっても土づくり。」

平尾さんも重ねて

「まちがいなく、土づくりやな~」

 

 

 父が熱を込めて、語り始める。

「除草剤。草刈りをせずに楽じゃが、畑が死んでしまう。使ってはいけん。」

様々な試行錯誤があり、自信を持って言えること。

 

 その熱は高校生にも当然伝わり、目がさらに輝いていく。

話は深まり、広がっていく。

 終わりの時間になっても、お互い盛り上がっている。

語り、伝えたい父や平尾さん。

それを聞きたい高校生たち。

年齢差65歳の違いを超えて、つながっていく。

 

 

 聞き書きによる感動を目の当たりにした。

 

 最後に、取材者が、高校生たちに今日の感想を聞いてみる。

3名とも実に素直で、力強い感想だった。

 

 

 

 

 お互いに別れが名残りおしそうだった。

「分からないことがあったら、また聞きに来させてください。」

という高校生の投げ掛けに、

「それこそ、いつでもどうぞ。」

と応え、とてもうれしそうな父と平尾さん。

 

 真っ暗になった外で、高校生たちを見送った後、

「本当にかわいい子らやったのー。たのもしいわい。」

二人の喜びの顔が、この聞き書きの大成功を物語っていた。

  

 農業には、夢がある!

 

      岬人(はなんちゅう)

 

 

 

 


三崎高校生たちによる「聞き書き」1 ~世界農業遺産に向けて~

2021-11-11 | 生き方

 愛媛県南予地方の柑橘農業システムが世界農業遺産に向けて動きだしている。

10月22日、平礒においてその取組の一つ「聞き書き」が行われた。

 

 聞き書き」とは、話し手の言葉を録音し、一字一句すべてを書き起こして、ひとつの文章にまとめる手法。

仕上がった文章からは、話し手の語り口や人柄が浮かび上がり、

聞き書き」を通して、地域に住んでいる人たちの持つ知恵や技、その生き様やものの考え方を学び、受けとめることができる。

 

 そうなのだ。このすばらしい愛媛県南予地方の柑橘農業システムやそれに携わってきた人たちの思いや技術・知恵などをしっかりと残していきたい。

そのために考えられたのが「聞き書き」。この取組を引き受けてくれたのが三崎高校、川之石高校、南宇和高校。

 この日、三崎高校生3名が、私の父と二名津の平尾さんの話を聞きにやって来た。

その様子を記録として残しておくために南海放送の取材もあった。

 

 場所は、我が家の倉庫。

コンテナに座り、車座になり、自己紹介から始まった。

 

 

 お互い、緊張した様子。 撮影されているせいもあるのだろう。

父は、言葉足らず。平尾さんは、質問以外の様々な話に広がっていく。

 高校生たちも考えてきた質問を次々としていくが、父や平尾さんがそんな様子だから表面だけを上滑りしていく感じ。

話を聞いて、それに対しての質問が出てこない。

 傍で私は、柑橘農業一筋で生きてきた80歳の人生や思いをもっと聞いてほしい、と感じていた。

 

 

 そして、ある質問から空気が変わった。

「みかんづくりで一番大切にされてきたことは何ですか?」

 

 

 


絶品のマーマレードをいただく ~ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会の受賞作品~

2021-11-10 | 

 マーマレード。柑橘農家でありながら、作ることも食べることもめったにない。
以前、親戚の濱田のおばちゃんが作ってくれたことを覚えているくらい。


 ところが、以下のような記事を見つけた。

 イギリス人にとってマーマレード作りは年に1度の儀式のようなもの。
セヴィルオレンジが出回る1月、人々は大きな鍋でたくさんのマーマレードを作ります。
今年の出来は?色は?味は? 
春の訪れを待つキッチンは柑橘の爽やかな香りとオレンジ色に包まれます。

そんなマーマレードに光を当てたのが、2006年に始まったマーマレードのコンテスト、
「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル」。
第1回はほんの数十瓶だった応募数は、現在では世界40カ国から3000を超えるまでになり、
春直前のイギリスの人気イベントへと成長しました。

この「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル」の記念すべき第1回 日本大会が
愛媛県八幡浜市で開催されたのは2019年5月のこと。
初の開催にも関わらず1600を超える作品応募があるなど、大盛況のうちに幕を閉じました。

残念なから2020年の第2回大会は新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが
2021年の第3回大会は、最大限の感染拡大対策を取りながら
実施する運びとなりました。

 

 以下、第3回大会の様子。
地元、三崎高校生もすばらしい賞を獲得するなど大活躍。

 

 この他、地域の方も受賞された方がおられた。
そんな一人、大石さんにたまたま出会い、マーマレード作りの話に花が咲いた。
そして何と、「もう少しだけ残りがあるので、食べられますか?」の声。
もちろん、少し遠慮しながらも、めずらしいマーマレードをいただいた。
清見タンゴール、デコポン、はるみで作った逸品。
田舎には、こんなことがあるからうれしい。


 食べるのももったいないなく、見つめているだけで幸せな気分にひたれた。
5月のさわやかな岬にピッタリ。
柑橘の味わい方として、まだまだたくさんありそうだ。

 これから、この逸品を少しずつ味わっていきたい。

 

               岬人(はなんちゅう)