外に無く、内に有ること。

美を感じること、自然に生きること。

信仰とは自分を愛すること.

2013-02-28 10:11:58 | 日記


「知の再発見」双書シリーズの1冊です.
このシリーズは図鑑といえるほどの,図版が充実しているので,大好きです.

このシリーズだけでも読みこなしたら,どんな学校に行くより教養がつきます.
と想うだけで,ほとんど読んではいないんですけど.

この本は宗教についてですが,私は人生で一番大切なものは,信仰心だと思っています.
信仰心ていうのは,人間の脳の機能として全ての人が持っているもので,宗教はそれを利用した文化ということです.

以前は宗教が在って芸術が発展していった,と考えていたんですが,信仰心から湧き起こった想像力に動かされた芸術心というものが,宗教というものを利用していった,と考えたほうが分かりやすいかな.

だって,宗教の本質を考えていくと,宗教団体とか宗教芸術なんて,本来必要ないんじゃない.
芸術を発展させるために,信仰心を利用して神が生まれた,という逆転の発想です.

死に向き合ったときに,誰でも宗教とか関係なく,信仰心と呼ぶべきものが,脳の奥底から湧き出てくるんだろうね.



「私の幸福」という物語.

2013-02-27 09:19:27 | 日記


この本は,江戸時代の舞台空間,歌舞伎についての考察です.

少し前の戦後って言われる頃は,明治時代の延長のように外国に追いつけ追い越せ,って感じだったけど,今の時代は,かなりの部分は江戸時代の延長線上にあるのかもしれないね.

テレビドラマとかの物語の基本的なところは,歌舞伎の頃から変わってないんだろうね.
時代劇なんて,江戸時代が多いけど,思っているより,今と同じような考えだったと思うなあ.

江戸時代っていえば,天保・享保・寛政の三大改革って,イイ事のように習ったけど,今の経済理論からいうと間違ってたことになっているらしい.
田沼意次なんかは,再評価されているということ,なんか,歴史的評価は変わっていくね.

国が経済的に豊かになるのと,個人が豊かになるのとは,少しズレがあるんだろう.
個人の幸せが集まって,国の幸せになり,国の幸せが集まって,世界の幸せになるって,ね,そんな甘い話はきっとないかな.
家族が幸せになるのも,難しい世の中なのに,そんな絵空事は物語の中だけだから,人は物語を求めるんだものね.

まず,自分自身が幸せだって物語を生きることが,世界の幸せに繫がっていると想って,歩み始めましょ.






簡単なものほどスゴイ.

2013-02-26 10:13:55 | 日記


これは西洋絵画の修復技術に携わっている修復家の本です.
絵画修復家って憧れますね.

この中で「修復の三原則」が出てきます.

1,修復処理したあとは確認出来る.
2,作品の外観を変えてはならない.
3,修復前の状態に戻すことができる.

そうです,以前の状態が分からないように直してはいけないんですね.
技術を誇示したくて,全く分からなくしては,間違った絵になってしまう場合もあるんですね.

良く物語では,修復家が影では贋作家になっていることがあります.
でも実際に絵画の修復をしていると,技術ではないものが沢山見えて来て,贋作は描けないんじゃないかな.

名画っていうのは,細密に見えていても,物凄く簡潔に表現されているものが多い.
簡潔な表現を真似することは,物凄く難しいものです.

静的に見える絵画にとって大事なものは,動的な筆勢感かも知れないね.




今日も,おめでとう.

2013-02-25 12:01:40 | 日記


絵本のイラストの歴史について書かれています.
圧倒的にイギリスが中心になりますね.

私の仕事とは違うタイプのイラストですが,好きです.
廃棄本を選ぶときに,値段とか,仕事とか,気にしないで選ぶので,今の自分の趣味が分かってくるんです.
1人10冊とかに決まっていることが多いんで,選択に迫られますからね.

毎日を「アリスのティーパーティー」みたいに過ごしましょう.

外見と内容が揃うなんてね.

2013-02-23 09:26:05 | 日記


この本は,廃棄本の中でも,かなり良いもので,上下揃いでいただきました.
定価も高価ですし,中古本でも値段が安くなっていないものです.

廃棄本だけでもかなり高度な読書が出来るってことです.
また古書店の店頭均一本とか100円でも良い本があります.
というより,内容のある全集などの半端本が安くなっていることが多い.

古本など関係ないという経済的に恵まれた方はかえって不幸かも.
古書を探索する楽しみは,古寺巡礼のような楽しさです.

でも,愛書家という人たちを知ると,それは行き過ぎなんじゃない,っていう人が沢山いるね.
西欧の愛書家の物語なんか読むと,本の内容より,装幀のほうに関心がいっているんだよね.

まあ,内容がともなっていればイイと思うけど,装幀だけキレイなのは,本も人間もどうかしらね.