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遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

ああ黒沢映画

2017-12-04 12:30:35 | 映画
白痴」DVDを買ってしまった、これまた廉価版が出てたのだ、もち少々高くても買ったと思うけど、でもって昨夜時間があったので飲みながら一気に見てしまったのだったが・・・
元ネタを読んで紹介したのはもう6年も前なんだね、しかも映画ショックで紹介が途中になっちゃった、今となってはクライマックスの記憶がはっきりせんのよな、勢いで光文社の新訳をソニーからダウンしたら(期限間近のポイントがあったので使わにゃ損と・・・セコ!)何とこれ前半だけしか出てないんではないか、タハハ、早まった、とは言え最初から読み始めたら早速発見があった、左卜全演じるレーベジェフが最初っから狂言回しをやっててムイシュキン、ロゴージンの自己紹介につきあってるってこと、なるほどね、このシーン公開された映画ではカットされちゃったんだな、おかげで彼が何者なのか元ネタを知らない視聴者はさっぱりわからない、エパンチン家の長女もガーニャもワーリャもかなり気の毒な扱いになっちゃってる、イヴォルギン将軍の出番は1カットだけ、元軍人で今はアル中とはわかるけど(読んでるから)、それと細かいことだけどムイシュキンがイヴォルギン家の部屋を借りたって設定がちゃんと生きてたり(テンカン発作の後、その家で療養してる)

端折られてるわりには忠実な映像化じゃないかと思う、でもムイシュキンのイメージが決定的に違う、森雅之40歳は全然27歳に見せようとしてない、戦犯として銃殺されそこなった時の経験を延々と語る、ここだけ原作者じゃなく監督が乗り移ってないか?19世紀のロシアじゃなく昭和26年の日本なんだよな、でもみんなそこにはつっこんでないね
それに比べると三船敏郎のロゴージンは全く違和感なし、年齢的にもピッタシ、ただ・・・・何というか二枚目過ぎ、この男が14年後に新出去定(赤ひげ診療譚)を演じようとはお釈迦様でもご存知あるまい(って当時まだ原作が出ておらぬ)
原節子のナスターシャは・・・そっかこういうヒトだったんだ、初めて見た、もう二度と見ることはあるまい、美人なんだろうけどどっかアンパランスな容貌という気がする、ドアップ多用し過ぎというだけかもわからんが
久我美子のアグラーヤ、びっくりするほど私の知ってる彼女そのまま、どういう意味って20歳にしちゃしっかりし過ぎってこと、確かに言うことなしのハマリ役なんだろが、でも何か予想とは違ったやうな・・・(誰もテメエの予想なんか訊いてないって?まーいーじゃない)
千秋実のガーニャ、意外や(ゴメン!)ちゃんと頼りない兄ちゃんになり切ってる、3年後の「七人の侍」では完全にオッチャンだったのに

ラスト前、ナスターシャは死んでるが死体は映らない
ロゴージン「三寸は差し込んだのに血はほんのちょっとしか出ないんだぜ」
ムイシュキン「それは内部出血だよ」・・・そっかなあ「ナイフを抜いてないからだろ」じゃないのん?
ムイシュキンは病院に収容されて何もわからんくなってたとコーリャが報告する(スゴいショックを受けてる様子)、ロゴージンがどうしたのかは不明、一時的に錯乱したが正気に戻って網走送りになった可能性ゼロではない

というわけ、見てよかったのかだうなのかね、見ないで想像してるだけの方がよい作品てのもあるのかもね

12/5追記ーそうそう、字幕あり、これはありがたかった、邦画にもちゃんとあるじゃないか

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