事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

悪女について

2008-10-30 20:47:10 | 事件記者の物語
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19)) 悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
価格:¥ 740(税込)
発売日:1983-03

有吉佐和子さんの名作、今でも根強い人気であることはレビューの数でわかると思う。
いきなり何事ってこれまた拳さんつながり、昭和53年のTVドラマである。
視聴率的には振わなかったとのことだし実を言えば私も見ておらぬ、だけど連載小説は毎週(立ち読みで)チェキしたし単行本も買った。

影万里江という女優さんは知らないけど写真を見る限りハマリ役だろうという気がした。
ところが家族が何かの拍子に「最初の(戸籍上の)夫の役が緒形拳だった」と言ったので、私は「え、ホント、何かイメージ違うよーな」と思ったのだった。解説では作者はキャストに合わせてキャラを作ったと言ってるけど、そっかなあ・・・・

最初の愛人(たぶん長男の父親)が細川俊之はともかく、もう一人の愛人(たぶん次男の父親)が森繁とか(ちょっと年上過ぎ)、二度目の夫が中山仁とか(逆に若過ぎ)、その妹が中原ひとみとか(兄貴より年上・・・いやそういうツッコミは無意味だってわかってるけど)、緒形拳の弟が池田秀一とか(似てないし若過ぎ!!・・・いやそういうツッコミは無意味ってわかってるけど)、長男(私よりちょっと年下の設定だったハズ)はあおい輝彦、その奥さんは中田喜子(キレイ過ぎ!-このツッコミは無意味じゃないと思う)とか、若い恋人が谷隼人ってのも、もっとフレッシュな男はおらんのかと・・・(ゴメン、でも彼のことは健さんのヤクザ映画に出てた20歳の頃から知ってるんで)

江利チエミ(同級生)、市川翠扇(細川俊之の母)、山田五十鈴(代議士の後妻)、山形勲(代議士)あたりは文句なしにピッタシかも。
馬渕晴子(細川俊之の妹)はよくわからない、ずっと後の朝ドラでガンさんの奥さん(=ヒロインのお母さん)やってた時のイメージが強すぎて(これまたゴメン)、また実母役の女優さん(曾我廼家鶴蝶)を知らないし検索してもわからない、この役には何となく菅井きんをイメージしてたんだけど当時の彼女はまだ50代前半、そんなわけはない、実際どんな感じだったんだろな・・・・

ともあれこのHPを見てもいまいち内容を思い出せないところ(たとえば森繁の奥さん=沢村貞子のくだりとか)があるので、つい本を注文してしまったのだった。


緒形拳さん

2008-10-29 10:44:07 | 事件記者の物語

今まで緒方さんだと思い込んでた、ヒデェもんだ・・・彼は緒方洪庵でも尾形光琳でもない(あ、この二つの名前一発で変換した、けっこう賢いシステムだ)、その両方だったのね

さて久々にカメちゃん(いや守田さん)のページ(左欄から跳べます)をのぞいて仰天、大変だったんだ、ガンの再発と再度の生還、お大事に、長生きなさってくださいね。

ということはおいて、これまた驚天動地の事実

新国劇が拳さん(=イナちゃん?)主演で「事件記者」を舞台化したことがあった・・・

え、そ、そんな、それホント?いやホントには決まってる(というか疑う気はない)けど、でもいつの話?私全然知らないよ

カメちゃんによればざっと50年前とのことで、彼が(島田正吾に)抜擢されたのは昭和35年らしいから「太閤記」でメジャーになる前にそんな舞台があったという可能性なくはない、確かに新国劇って島田、辰巳の二大スター(明治38年生れ)以外にあんまし知られた役者さんいなかったみたいだし(大山克巳ってヒトがいたな、あ、今も健在)

にしたって20代前半の拳さんがイナちゃん?そらイメージ違うよ、いやヤマさんならいいわけじゃないが(なお悪いかも)

どんな芝居だったのか、台本に島田一男氏は関与しておられたのか、気になるなあ、でももう絶対資料ないよなあ・・・・・


まぼろしの邪馬台国

2008-10-29 00:30:56 | 映画

とりあえず映画を見に行く気はない、吉永小百合キレイ過ぎ、私よりずっと年上なのに何でこんなにキレイなの?って別にやっかんでるつもりはない(信じてもらえんだろけど)
元本によれば奥さんを著者に紹介した友人は「オマエは目が見えんのだから美人である必要はないだろ」と声のいいヒト(確か-違ったらゴメン)を選んでくれたとのこと、声のいい女優さんなら他にいそうな気がするし(あ、サユリストの皆様、ゴメン!!)

映画の宣伝によると、この本で「邪馬台国ブーム」に火がついた、さらにそれまでは畿内説優位だったけどこれで九州説が浮上した-と言いたいらしいけど、そっかなあ、九州山門(福岡県?))説ならそれ以前からあったし、この本の言う天草(長崎県)説がまともに相手にされたことは一度もないと思うよ、あの辺を表す地名「肥の国」のヒが引き潮のヒ、干潟のヒてのはユニークな解釈だし、私も個人的に支持せんではないけど、私ごときが支持したからって値打ちが上がることは全然ない

ただ今回検索してて心底驚いたのは著者、宮崎氏が早稲田で津田左右吉の弟子だったってこと、いやちょっとだけ見直したね、誰をって津田を

昔の文献が信用できないのはある意味当たり前なんで、あれもウソこれもデタラメ、ツジツマが合ってないのは後から作ったからだ-てなことなら誰だって言える、合わないところから史実を見つけ出すのが学問なんでないの?津田ってヒトは学者でありながら学問を放棄したとしか思えない

と思ってたけど、彼の後進にこういう(日本の史書を読んで中国の史書に出てくる場所をみつけようとした)ヒトがいたのなら・・・津田左右吉もひょっとしたらいてよかったのかも、ま世の中そういうもんなんだろね


女王の始まり

2008-10-28 12:12:54 | 歴史

イギリスは女王の国というイメージが何となくあるけど、それは今の君主がたまたま女性だからで、歴史的には(当たり前だが)男王の方がずっと多い。かの国の王室も日本と同じくらい続いてるハズで、その間には女系継承も、ムコとりも何回かあったが(何せ妾腹の息子がいても継承権を認められないので男系継承はすぐ途切れちゃうのだ)、女性が王になったのは16世紀のメアリー女王=ヘンリー八世の長女が最初。

ヘンリー八世はいろいろ評価が分かれるけど複数の王妃を離婚したり処刑したりしたことでかなり評判を落としてる。何も好色でやったわけじゃない、国家のために跡継ぎが必要だったからなのにね。
因みにこのヒト、マーク・トウェイン「王子と乞食」の死にかかってる(いや実際に死ぬ)父王でもあってこれまたイメージ違うよーな・・・もっとも私が読んだのは子供向けのダイジェストだった可能性があって、姉さんたちとか半イトコのジェイン(後の9日女王、あ、正確にはこのヒトが最初の女王ってことになるのか)とかも登場してるらしいのにまるで記憶がない。
トウェインは「エドワード六世の治世はその当時には珍しく穏やかだった」とか書いてたけど、ほんとにそう思ってたのかな?エドワードはオヤジと違って重臣やお妃(いないけど)を片っ端から殺したりしなかったし、上の姉さんと違って新教徒(いやこの場合はカトリック教徒?)の大量虐殺もしなかったろうけど、何と言ってもまだ子供、補佐役のカイライだったのだ、自分が実権を持つまで生きてたら何をしたかわからんのじゃないかなあ、この親(姉)にしてこの子(弟)あり・・・

ともあれヘンリー八世、一つは確実にエライことをしたと思う。女の子の皇位継承権を認めた、おかげでイギリスは女王の国になったのだ、めでたし。
でも考えてみるとそれって、当時9歳だった息子のエドワードにあんまし期待してなかった、娘たちの方が「できる」と思ってたってことじゃなかろうか、フィクションの「乞食王子」とはイメージ違う気がしない?

さらに言うならマーク・トウェインの生涯はヴィクトリア女王の治世とほぼ重なってる、もちろんトウェインはアメリカ人だけど、イギリスのことをよく知ってたハズ、300年前の「女王」のことを書かなかったのはなぜなんだろなあ(それこそよけいなお世話だが)


わが命つきるとも

2008-10-26 17:58:35 | 映画

映画だったとは知らなかった、私は舞台で見たのだ、昭和44年の春、高校3年だった(ハズ)

トマス・モア 芥川比呂志
ヘンリー8世 岡本富士太(?)
クロムウェル ?
ノーフォーク 神山繁
一市民    名古屋章

と言った感じ、ナレーターと小道具を兼ねる一市民役名古屋さんが大活躍の、それだけが見所みたいな芝居だった(申し訳ない)、私がどうして見たかといえば神山さんが出てたから、「アントニー」で熱が冷めかけてたとは言え、まだ名古屋公演があれば見る程度の関心はあったのだった(つきあってくれるいい家族を持ったからということもあり)

ストーリーはほぼ映画の通りだったと思う、トマス・モアは国王の離婚に反対して大法官をやめたが、政敵のクロムウェルにはめられて死刑にされる、で最後にこれだけは言っておかねばと-なのだが実は何を言ったのか忘れた、記憶にあるのは名古屋さんのセリフ一行だけ

このヒトたちがその後どうしたかというと-途中省略-
ノーフォーク 1547年(たぶん)国家反逆罪で死刑を宣告されたが、その前日にヘンリー八世がバイドク・・・で死亡したため処刑をまぬがれる

ノーフォーク卿、本名トマス・ハワードはアン・ブーリンの母エリザベスの弟、「ブーリン家」の映画ではアンたちの父親以上に野心的で強引な男に描かれてるのだが、こちらの芝居ではトマス・モアの友人として「国王の意に従った方が身のためじゃないか?」と説得するだけ、それも特に私心のある発言とは思えなかった、モアの方も「アンはオヌシの姪だろ」なんて言わない、そもアンやキャサリンが出てたかどうか(たぶん出てなかった)
だがこの男、王子を産んだジェイン・シーモア王妃の死後、自分の娘(これまたキャサリン)をヘンリー8世の妃にしたらしい、やっぱし野心家なんだ

「ブーリン家」のラストにノーフォーク一族は国家反逆罪で全員処刑された-との字幕が出てたがこれはとんでもないマチガイ、彼の子孫はエリザベス朝でも活躍したしその後も延々と続く(確か今も健在のハズ-よく映画に文句を言わなかったね)。もっともキャサリン王妃は不倫の罪でアンと同じ運命をたどったとのこと、映画の字幕が言いたかったのはそのことだったのかも。

 ともあれあの頃はよくわからん芝居だと思ったけど、今見ればけっこうおもしろいかも、どっかで再演せんかしらん?