事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

もう一度世にミステリのタネは尽きまじ

2024-04-15 18:29:26 | 本と雑誌
こちらの続き
館という名の楽園でーWとMがひっくり返せば同じになるというとこまでは読めたのだが90度傾けたらEも同じって普通そんなこと思うか?
だけどそれでよいのだ、そんなん全然アンフェアじゃない、ここはラストで館が崩壊してみんなあやうく逃げ出すという結末を期待したんだがにゃ、何でそれじゃいかんかったの?館は崩壊するという思い込み必ずしもマチガイじゃないと思うんだが・・・と実はそれ言いたかっただけ

雪の夏、冬のサンバーこれは既読だったけど(どこで読んだのかは全く思い出せぬ)「あの泥棒がうらやましい」という出だし以外の内容ほぼ忘れてた、いや改めて面白かった、こういう本の出し方よくないのかもわからんけどあってよいよにゃ(どっちなんだ?)

世にミステリのタネは尽きまじ

2024-04-13 18:42:06 | 本と雑誌
歌野晶午「そして名探偵は生まれた
ソニーが知らせてくれたのでダウン、何と15年前の初出だったとは・・・
まだ表題作だけしか読んでにゃいけど最初は「何これ?」だった、歌野ともあらうヒトがここまでわざとらしい名探偵を書く?それもそこまであるハズのない「語られざる事件」を作っちゃう?さすが活字中毒患者の私もとうとう活字読むのに疲れたか、とほとんど思うとこだった
名探偵が生まれたという以上生まれた名探偵は**(伏字)しかないよね、そん程度のスレッカラシ読者をこの作者が想定してないわけないよね
なのでほぼ予想通りの結末だったのだがそんでも「私ごときに読まれるようじゃ」とは思わなかった、それなりに面白かったのだ、それはなぜなのか
実はわからんよ、わからんくて幸い、私は消費者であって解説者じゃないのだ

というわけで続きはいずれ(書かんかも)

追記ーAzonレビの中に「犯人はオレ」はよくないというのがあるけど私はさうは思わん、ミステリはだまして何ぼ、だますためなら何やってもいい、けど「生存者一名」はちょっとムリじゃないかと、何でってその・・・実はフィクション実在論者だから現実に不可能なことは不可なんじゃないかなと、いや生き残ったのがどっちだかわからんのはかまわない、かまわないやうに作者が書いてるんだからかまわない、あ、わけわからんくてゴメン、けどさういうこと(作者にもどっちなのかわからないこと)ってあると思うんだ

太田さんの新作

2024-04-12 01:06:06 | 本と雑誌
おまえは生きなければならない
とにかくも彼が健在でよかった、というか今までも新作が出てたのにソニーがお知らせを忘れてたらしいのは解せぬ、何せ掲示板がなくなって直接本人と連絡をとれんくなっちゃったもんね

ということはさておいて本作については実を言うとパス、テーマが学校でのいじめでこれがだうも実感ないのである、何せ同級生にいじめられたという経験皆無なのだ、勉強ができて運動が苦手だといじめのターゲットになるってさうなの?私まさにそれだった、小学校の先生たちは私が気に入らなかったらしい、かなりしつこくいじめられた気がする、兄貴も私がキライだった、たった2人の兄妹が毎日殺し合ってたんじゃあるまいか、だが同級生たちは私を全くいじめなかった、おかげでコミュ障の上に当たり前の能力を欠いているという重要な事実を知らないまま成人しちゃった一面なきにしもあらずなのだが・・・・・

このタイトル、ファウストから出てるとのこと、知らないんだよにゃ、ものの見事に挫折した作品の一つ、今更読む気にもならぬ

谷川俊太郎宮内ヨシオ

2024-04-10 16:10:10 | 本と雑誌
生きてるってどういうこと?
へえそらぜひしりたいよ、と多少とも生物を知ってるつもりの人間はついつっこみたくなっちゃうけどそっち方向の本じゃないことは作者の名前を見れば明らか
子供の頃から知ってるヒトが今もバリバリの現役っていうだけでたいしたことだが、でも谷川ってこんなん書くヒトだったかしらん?

にんげんはなにかをしなくてはいけないのか
はなはたださいているだけなのに
それだけでいきているのに


あのさダンナ、花だけで生きてる植物なんてないよ、植物が花を咲かせるには大変なエネルギーが要ってしかも花はとってもはかないモノなんだから・・・ああ、わかってるわかってるそんなんつっこむだけムダだって

ということとは全然関係なく初めて名前を聞いた(と思う)宮内がスゴイ、何かフシギな絵を描くヒトである、リアルのようなデフォルメチックのような大きさのバランスが微妙に(いやものすごく)ズレてるような
この絵のタイトルは「ひとつぶ落としましたよ」あっと思うよね、ペンギンさんがさう言ってるこの黄色いのトウモロコシのタネなんだ

谷川のいわく
幸せはいつもささやかなものだってこと
不幸せはいつだってささやかなんてものじゃ
すまないってこと


ハイまことにその通り、というわけで(だういうわけで?)アップ

伊東潤と井上靖

2024-04-03 21:22:46 | 本と雑誌
何かメチャなタイトルをつけてしまったが・・・
北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録
この主人公上杉景虎は井上の「信松尼記」に北条氏秀として登場する人物らしい、北條氏政の弟で一時武田家へ人質というか養子に行っていたというのは井上の創作ではなくさういう説があったやうなのである(今は否定されてるけど)その後故あって上杉謙信の養子になった、ハンパでない美男だったので美少年好みな謙信に気に入られて後継に指名されたが謙信の甥に当る(ということは当然正統な後継候補のハズな)景勝が納得するわけはなく謙信の死後熾烈な争いになって衆寡敵せず亡くなったのだった
上杉家にはそれ以外の選択肢なかったのよにゃ、景勝はかなり非道なヤツだったということになってるけどそれ言ったら織田信長はだうなる?戦国の世を生き抜くのにスジを通すだけで済むわけが・・・いやわからんけどね、この私にそんなむつかしいこと

ともあれ井上作品もソニーにあって「信松尼記」と「天目山の雲」を読み直したらこれが面白い、伊東の作品と結局のとこは同じことを言ってるんだし後輩の伊東作品はいろいろ手が込んでるのが当たり前のことでそれはそれで読み応え十分ではあるのだが

ついつい勢いで「風林火山」も読み直してしまったのだ、いやもうこれがメッチャ面白い、やっぱ古くならん作品てあるよにゃ
特にラスト川中島で山本勘助が死地に向かう時身代わりになるのが信玄の長男義信だったってこと、これ完全に忘れてたのだ、そっかさうだったのか、勘助は勝頼のために廃嫡しようと思ってた義信を最後に助けたのだ・・・ああ、それが史実じゃなからうがだうだらうがホントによかった、心底さう思ったよ

追記ー何せ私はこの辺のことに詳しくないので義信を川中島で戦死した典厩信繁(信玄の弟)あるいはずっと後に高遠で戦死した仁科五郎盛信(勝頼の弟)と混同してたんだと思う、いや結局義信には戦死の栄誉すら与えられなかったのだが

もう一つ追記ー映画で石原裕次郎が演じた上杉謙信は僧形だった(一瞬写っただけ)がこの時の謙信はまだ出家していない、結婚してなかったのは美少年好みだったからともあんましはっきり言われてないやうなのよにゃ