事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

パトリック・クェンティン

2016-11-29 11:45:32 | 本と雑誌
死を招く航海」これはQ.パトリック名義の方だそうでこっちの名前はあんまし邦訳がなくてなじみが薄い(私はたまたま知ってたが)、**パズルのウェッブ/ホイーラーではなくウェッブとアズウェルという女性の合作とのこと、言われてみれば女性視点なのかも(こういうのって無意味なんだが)、1933初出、作中のイギリス国歌が「ゴッドセイブザキング」、時代よなあ(クイーンじゃないということ)・・・とは言えネタは古くなっていない、ケイタイはなくて当たり前だが無電はあるから(電話線を切られて)情報が遮断されるという意味の密室は存在しない

事件はまことにシンプル、大金持ちが殺されてそれで利益を得る人間は二人の相続人だけとなれば、他に怪しげな人間(その一人は探偵)が何人いようと動機の点で除かれる、いや一応商売敵というのもいてそいつらも怪しいと言えば怪しいか、被害者はブリッジテーブルで毒殺されたので機会があったのはいっしょにプレイしてた人間、だがそのうち一人は正体がわからない、現場は大型船で航海が始まったばかりなのでほとんどの登場人物はお互い初対面なのだ「はてあいつ何者だったんだ?」「そんな名前のヤツ乗ってませんよ」・・・

細かいツッコミ、被害者が隣に座ってる人間を(たとえ変装してても)見分けられないということがあるかと言えば彼は近視だったという、どうも説得力があるやうなないやうな、隣の人間の顔がわからんほど近くのものが見えないなら向いの人間が出したカードが見えるわけはない、ブリッジなんてできないんじゃないか?この作者は近視じゃないのだな(実感)

ということはあるけどこの犯人には素直にやられたと言っとこう、実行犯はともかく共犯者はわからなかった、恋愛トリックがわりとうまく使われてるからね(おっとネタバレになってませんように)

Azonにつないだが私が読んだのはソニーにおいてたあった電子版、中身は同じだと思う、解説つきなのはグー、字が小さすぎる(私が言うんだから相当なもんだ)のはNG

追記-クイーンマニアには物足りないみたいね、この解決、そっかなあ、クイーンってそんな偉いかなあ、絶対クリスティの方が上だと思うんだがなあ・・・あれ、関係なかったかしらん?

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