ジッド「田園交響楽」の最初の方で主人公が盲目の少女に「色」を説明しようとするくだりがある、彼は彼女にオーケストラを聞かせて「明るさ」は「音の高さ」、「色」は「楽器の音色」だと言うのだが、彼女はわかったようでわからない・・・・・
そらまあわからんわね、音も光も波だけど、ヒトは音の波長を「高さ」=一次元のつながりと感じるのに対して光の波長を色という二次元の広がりだと思う、音にはある「波形の変化」(=音色と呼ばれるも
の)が光にはない、これは違うものの間にアナロジーが成立しない例なのだ
昔のヒトはそこまで考えてなかったんだからしかたない、今のヒトは波長の長い光が赤、短い光が青(いささか大雑把な言い方だがこれで十分)ということを知ってるから、音の高さに色を当てはめることができる、9/18放送の「題名のない音楽会」は「色で調性を考える」というものをやってて、音階に色をつけた図を出していた、だいたいこんな感じだったハズ(私の趣味でA=440c/sとして音の波長を一応計算した、TVの図はもっとアバウトだった)、チラと映っただけだったし、その後の展開とはほとんど関係なかったにもかかわらずどうして色を再現できるかと言えば、普通のヒトが考えたらまずこうしかなりようがないからだ、「虹に見える七色」と言えばおわかりいただけると思う
こちらはアニメ「スイートプリキュア」(オマエ、そんなもの見てるのかって?まーね)に登場するマスコット「フェアリートーン」の色、白が入ってるしTV映りを考えてかちょっと明るめの設定になってるけどおおよそ規則に従ってる、もっともレが白だしなかなか一列に並んでくれないので私はしばらく対応に悩んでたのであったが
そしてこれはランボオの「母音」という詩、これは音程ではなく音形に色を感じている、見事にRGBだが、ランボオに共感覚があったかどうか、ほんとにこの色が見えてたのかどうかはわからない、けど途中に白が入ってるところはプリキュアの感覚と似てるかな-なんてことを津原BBSへ書き込んだら津原さんよりレスあり、彼の共感覚(?)はこんな感じとのこと
ド :石造りの屋内もしくは鉄塔の内部
(ド# :飾られた絵画や置かれた本)
レ :緑色
ミ♭ :地面
ミ :果実の色、特にオレンジ
ファ :ベージュの壁や布
(ファ#:黄金色)
ソ :窓の光など光源
(ソ# :銀色、燻銀)
ラ :空と雲
シ♭ :瑠璃もしくは海
シ :ラヴェンダー
まいったね、一応エクセルで色とパターンを描いてみたけど、これじゃ書いた本人も「ホントかよ?」と言うんじゃなからうか、だけどよく見るとフェアリートーンとはレとソが入れ替わってるのだ、グリーンはイエローとブルーの間へ入らなくちゃいけないというのが凡人の思い込み、共感覚はそんなこと知ったこっちゃないものなのかもね