事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

皿屋敷

2010-01-29 10:16:40 | ミステリ
数えずの井戸 数えずの井戸
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2010-01-25

私が知ってるのはこうである、昔上方落語で聞いた

 舞台は播州のどこか(姫路だったかなあ?)、主人公の名前は上級武士の青山鉄山と女中のお菊さん(これは番町と共通)
 鉄山は美人のお菊さんがどうしても自分になびかないのに腹を立てて、家宝の皿を損じた(割ったとは言ってなかったと思う)と難癖をつけ、手打ちにして死体を井戸に投げ込んだ(と言ったように思う)、その後幽霊のたたりで発狂して死に(その時、奥方その他家人一同を皆殺しにしたと言ったか言わなかったかは忘れた)、今屋敷に住むものはない、毎晩井戸からお菊さんの幽霊が現れて「一枚、二枚」と皿を数える、「九枚」の声を聞いたものは死ぬとのこと・・・・・
 ご隠居さんからこの一件を聞いた若い男が数人、夜中に屋敷へでかける、「九枚で死ぬんなら七枚んとこで逃げたらええやないか」
 約束通りに井戸からお菊さんが出て来て「一枚、二枚・・・・七枚」「それ逃げよーーー」
 確かに怖かったがお菊さんはウワサに違わぬ美人だったので、みんなは翌日も行ってまた七枚で逃げる、そのうちどんどん話が広まって数日後には井戸の前に大変な人だかり、「七枚」で逃げようとしても動けない
 お菊さんは数えつづける「八枚、九枚、十枚、十一枚」もちろん誰も死なない、とうとう「十八枚」
 「こらお菊、いったいどうなっとるんや」
 「今日二日分やった、明日は休みや」

 この手のお話、どうやら全国にあるらしい、皿屋敷ではなく「更屋敷」(更地に建った屋敷)の意味だと京極堂が説明してたと思うけど、「なぜ若い女が皿を数えるのか」の説明はあったかどうか忘れた、そも、あれってどこに出てたんだった?(家人なら知ってるだろが)

 ともあれこれは京極夏彦版、一筋縄で行くわけはない、まだ途中なのだが「伊右衛門」や「小平次」以上のとんでもないことになりそう、読み終わるのがもったいないな