事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

皆川博子さん

2008-07-10 19:51:42 | ミステリ
倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!) 倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2007-11

全くまいるよな、記事をアップするのとミステリを読み終わるのがほとんど同時だなんて、オマエほんとにゴタゴタしてるのかって?はい、してます、それはそれ

死の泉 (ハヤカワ文庫JA) 死の泉 (ハヤカワ文庫JA)
価格:¥ 903(税込)
発売日:2001-04

この人のことも確か e-Novels でファンになったハズだけど、ハードカバーの「死の泉」がいまいちだったからこの本も買うか買わないかちょっと迷って、でも近所の本屋がおいてなかったからエイヤっと注文してしまったのだった。

 舞台は昭和20年の東京(その頃のこと思い出したくない読者は・・・もう多くないか)、確かに殺人がばれない状況設定としてありかも(「砂の器」とか-意味違う!)、だけど被害者がかわいそ過ぎじゃない?
 また主人公たちが真相を知らずじまいって結末はどうなのかなあ・・・・ちょっと映画版の「八つ墓」-渥美清の金田一がショーケン演じる主人公にいいけげんなウソを教えて事件を終わらせちゃう、あの映画はいろいろ許しがたいけど特にヒドイのがこれ-を思い出した、わけわからん人、ゴメン

とか、いろいろ言いたいことはあっても語り手の女の子が「阿部=通称べー様」ってだけで、かなり点が甘くなりそう、皆川さんが事件記者のべーさんをご存知ないハズはないし、そう思えばイメージってとこなくもないからね(思い込み)。

というわけでまともな宣伝になってないだろうけど買って読んでいただければうれしいです(誰に言ってんだか)。

おっと、肝心なことを忘れてた、すごく重要な小道具「カラマーゾフ」が文庫本1冊とは解せぬ、確かほんとは4冊にあらずや?1冊ごとに完結してる連作じゃないし、ましてやあの時代、子供向けのダイジェストがあったとは思われず(昭和30年代後半には確かあったが、いまいちなできだったよーな)、ここは何とか1冊で完結する別な文庫本(たとえば「罪と罰」、それも何だが)にしてもらいたかった-と思うけどどうなのかな、皆川様?


え、ホント?

2008-07-10 19:07:01 | ニュース

中日新聞にいわく(実はいつだったか忘れたし内容もウロ覚えだが)

裁判員制度が実施されると)日本は一般人が死刑判決をくだす最初の国になる云々

おいおいちょっと待て、裁判員てのは「判決をくだす」ものなのか?裁判員は有罪か無罪か、つまり検事側と弁護側のどっちが正しいかを判断するだけで、判決は「裁判官」がくだすものなんじゃなかったの?
シロウトの裁判員が判決まで決めるんだったら、司法試験に受かって研修もした法律のプロの立場はいったいどうなっちゃうわけ?

まあ、確かに日本の裁判官は警察-検察よりで「疑わしきは罰せず」って言葉を知らないんじゃないかと思うことが時にあるけど、だからって裁判そのものを一般人に任せるの?そんな無責任な・・・・ずっと昔のことを研究する歴史とはわけが違うよ(こっちはあまりにもシロウトがツッコミたくなること多過ぎな上にプロは聞く耳持たずだが)

あっちこっちの国で死刑が廃止になってる(あるいはあっても執行されなくなってる)らしいけど、またその事情はいろいろあるだろうけど少なくともそこの国で裁判に「陪審制度」が取り入れられたから-なんてそんな国がある?

たとえばイギリス、死刑がなくなったのは(我が愛読するミステリによれば)何十年か前だけど、裁判制度は大昔(さていつ頃?「不思議の国のアリス」もJurorって言ってるよね)から陪審制だったハズ、陪審員の役目は被告が有罪かどうかを判断することで、その行為が死刑に値するかどうかを決めることじゃなかった。そんなことを決めよと言われて引き受ける人がいるわけはない、また一般人にそういうことを強制する非常識な国もあるわけはない-誰だって普通はそう思うハズ-トルストイの「復活」は陪審が間違う話だけど、あれだって殺人犯にされた彼女は流刑(で陪審員の彼もついていく)、死刑じゃなかった。

記事を書いた人が「疑わしきは罰せず」を知らなくて「被告は有罪」という前提のもとに、裁判員は量刑を決めるもの-と勝手に思い込んでたんだと・・・・これは何が何でもそう思いたいけど、どうなんだろ、誰か教えて、お願い(かなり切実、だって自分も裁判員になるかもわからんのだから)