ある日曜日の昼、犬山市の城下町近辺にバイクで向かうと人が居るわ居るわ。知らないうちに新しいカフェやスイーツの店が増えたようで、若い人達が列をなしている店もあった。古い観光地の街並みはどこも集客に四苦八苦しているからめでたいことだ。新しい店は若者に任せるとして、自分が向かったのは犬山駅前の道を西に向かった通りにあるお好み焼き、焼きそばの店「ことぶき」。この店の前の通りなんて幾度となく通っているはずだが、最近まで全然知らなかった。店構えからして観光客よりは地元の人御用達の店だろうことは想像がつく。暖簾をくぐると土間にテーブル席が並んだ大衆食堂の佇まい。先客は老若男女5組も居て、テーブルの半分以上が埋まっている。自分が入った後も客入りは途切れなかった。お茶を出して下さったのは丁寧な口調の高齢の主人。焼きそばに決め打ちして来たのだが、一応メニューを見せてもらう。サイズが小盛り、大盛り、特大盛りとあり、どの位の量か、どれが並のサイズかはよく分からなかったので「焼きそば・小盛り・肉玉入り」をお願いした。
入ったタイミングが悪かったのだろう、随分と時間がかかって「焼きそば」が運ばれた。事前に知ってはいたのだが、こちらは”ソース後がけ”タイプの焼きそば。系統立てたルーツがあるのかは知らないが、なぜかこのタイプの焼きそばは全国に散らばっている。ソースがかかっていないので、姿は炒めただけの麺そのもの。黄色い麺に赤い紅生姜、そしてキャベツや肉片が見られる。玉子は目玉焼きではなく、最初から麺に混ざっている。これも珍しいかな。もちろん何もかけないまま手繰ってみる。フワッとした口当たり、歯応えの麺で、やはり味付けはなされていない。そこで卓上のソースを回しかけていただく。そして、これがなかなかに旨い。中に入った肉は多めで、刻んだナルトの姿も。どこのソースなのか、ブレンドなのか知らないが、この麺にはピッタリ。周りの若い客が特大盛りを食べていたが、値段もさほど変わらないし、自分もこの焼きそばならスルッと食べられただろう。旨かった。勘定をしてもらうと「長いことお待たせしました」とあくまで丁寧な主人。また訪問するのが楽しみ。次はお好み焼も食べたいナ。(勘定は¥420)
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↓ 何の御屋敷かは分からないが、こんな風情ある建物が狭い路地に出現する犬山城下。観光客でごった返しているメインの通りだけでなく、ちょっと外れてみるのも楽しい。
ことぶき
愛知県犬山市犬山東古券113-8
※令和4年5月を以って閉店されました
( 犬山 いぬやま 寿 ことぶき おこのみ焼 お好み焼き おこのみやき ヤキソバ 焼そば やきそば ソース後がけ焼きそば かき氷 ぜんざい ソフトクリーム クリームソーダ 閉店 廃業 )
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