I Like Ike! : The Best Of Ike Turner (1994)
米ライノが編集したアイク・ターナー(Ike Turner)のコンピ盤。絶好調だったライノの編集盤とあってコンパクト、且つ上手くまとめられた全18曲。あえてアイク&ティナ・ターナー(Ike & Tina Turner)時代の曲は1曲も収録されていない。彼のファースト・レコーディングで、有名なヒット曲「ロケット88」(1951)は初のロックンロール・ソングとも言われていて、アイクのブギウギ・ピアノが跳ね回るゴキゲンなサウンドだ。セッション・ミュージシャンとして活躍しつつ、自分のバンド、Ike Turner's King Of Rythmを率いてフェンダーを抱え、バンマス稼業でショービズ界を走り抜けていく。そしてティナを発掘。この頃(50年代終わり~60年代初め)の彼の活躍は多岐に渡っていて、レーベルの数も訳が分からなくなるほど多いので把握が難しい。
自分はアイク&ティナ時代から入ったので、あのぶっとい低音ヴォーカル(とおかっぱ頭にヒゲ)が印象に残っているけれど、収録曲の中にはそういったヴォーカルの目立つ曲はやっと8に登場するくらい(まだAnnie Mae Bullock名義のティナの歌声も!)。9、10にはシカゴ・ブルースの伝説、あのウィリー・ディクソン(Willie Dixon)がベースで参加。17、18はソロ名義だがヴォーカルは抑え気味。1970年に発表された17のギターを聴くとストーンズ(The Rolling Stones)の「Honky Tonk Woman」を彷彿とさせるリフも。話によると69年のストーンズの全米ツアーの前座を務めたアイクは楽屋であのキース(Keithi Richards)に向かって「テメェのそのクソったれ5弦(オープンGチューニング)とやらを俺にすぐ教えろ、コンチクショー!」(意訳)と怒鳴りこんだらしい(笑)。その影響だろうナ、分かり易い。
01 Jackie Brenston & His Delta Cats - Rocket "88"
02 Jackie Brenston & His Delta Cats - My Real Gone Rocket
03 Dennis Binder & His Orchestra - I Miss You So
04 The Sly Fox - Hoo-Doo Say
05 Willie King With The Ike Turner Band - Peg Leg Woman
06 Ike Turner - I'm On Your Trail
07 Ike Turner - I Know You Don't Love Me
08 Ike Turner, Carlson Oliver & Little Ann - Boxtop
09 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Matchbox (Version B)
10 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Down & Out
11 Icky Renrut - Ho-Ho
12 Icky Renrut - Hey-Hey
13 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Prancing
14 Ike Turner's Kings Of Rhythm - Steel Guitar Rag
15 Stacy Johnson - Consider Yourself
16 Ike Turner's Kings Of Rhythm - The New Breed, Pt. 2
17 Ike Turner - Takin' Back My Name
18 Ike Turner - You're Still My Baby
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