生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

演奏に対する誉め言葉

2017-12-24 23:06:17 | 思うこと

 前回、コンサートを聴いてきた感想を書きましたが、あまり具体的な評価は書きませんでした。書けなかったと言っても良いと思います。期待以上に良かった演奏会を評するのは難しいというか、余韻を楽しみたいので敢えて言葉にしたくない、というのが正直なところです。

 かく言う私も人に聞いていただくこともあるので、評価というか感想を伝えていただくこともあります。最も良く使われる言葉は「良かった」ですね。大して良くなくても外交辞令というか他に言いようがないからとりあえず「良かった」と言っておけば角が立たない、ぐらいのノリで言われることもあると思っています。なので、単に「良かった」と言われても大して嬉しくはないし、「良かった」としか言わない(言えない)人に対しては、演奏に対する評価に関連するボキャブラリーが乏しいなと思わないでもありません。「良かった」の次は「感動した」ですね。ということで私自身は人の演奏に対して自分自身の感想を述べるときには「良かった」と「感動した」の二つの表現はできるだけ使わないようにしています。

 では本当に良かった時に私は何と言っているかですが、例えば「鳥肌が立ちました」とか「オーラが1mぐらい出ていました」とか、「絵が見えるようでした」とか、「袖から中央に歩いて来る時から舞台の雰囲気が変わりました」とか、自分が感じたことをできるだけ具体的に相手に伝えるようにしています。器楽作品の場合は抽象性が高いので声楽作品と同じように表現できるとは限りませんが、歌の場合は歌詞があってストーリーが前提として存在しているので、優れた演奏=歌唱であれば物語のイメージが自然と想起されます。

 私自身が人から言われてうれしかった誉め言葉は、「お金を払って聞く価値がある歌だった」と「家族にも聞かせたいから自分の家に来て歌ってほしい」などでしょうか。また「良かった」と言われるよりも「凄かった」、「何だか良く判らなかったけど凄いということだけは判った」とか、そんな風に言われたいですね。

 そうそう、忘れていましたが感動のあまり涙が流れたときは素直に「涙が出ました」と伝えます。演奏会形式やサロンコンサートではなかなか涙を流すことは少ないですが、ストーリーにもよりますがオペラの場合はハンカチではぬぐい切れずタオルが必要となるくらい涙を流すこともあります。私が演奏者に対して「良かった」と言っているときは、内心は期待したほどではなかったと言っているようなものです。


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