生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

グスタフ・ホルスト 「リグ・ヴェーダの詠唱」作品24

2017-01-18 23:04:34 | ホルスト

 日本でもグスタフ・ホルストは有名ですが、ほとんどは組曲「惑星」だけで知られている様に思います。私自身もそのようなものですが、中学から高校にかけてブラスバンドでラッパを吹いていたこともあるので、吹奏楽のための組曲1番と2番も知っています(それぞれ本番で吹いたこともあります)。

 それでもホルストが作曲した歌曲というと思い浮かぶものはありませんでした。ということでネットのオークションサイトでホルストの歌曲のCDが出品されていたので入札しました。やはり日本では人気がないからか、最初の入札額のままで落札出来て昨日届きました。まだ十分に聞きこんでいないので、おいおい紹介していきたいと思いますが、収録曲の中に「リグ・ヴェーダの詠唱」作品24という、全9曲からなる歌曲集がありました。梅が丘歌曲会館にはこの全9曲の訳詞が掲載されています。大したものですね。で、梅が丘歌曲会館氏もコメントされていましたが、全9曲の中でも4曲目の「インドラ(嵐との戦いの神)」が印象に残る格好の良い曲です。

 ペトルッチ(IMSLP)のサイトで楽譜も公開されていました。今日初めて耳にして、先ほど楽譜も公開されていることを確認して、音域的には男声中声に向いているようですし、ホルストが曲をつけているだけあって言葉は英語なので読めるし意味もとれます。これから譜読みをして歌えるようにしたい曲ですね。ただし、英語は歌には向いていない言語だとも思っています。

 他にも良い曲は有りそうですし、和声感の充実したロマン派的な曲からかなり現代的な曲まで、ホルストの用いる音楽技法・音楽語法の広さにいささか驚いてもいます。ここ数日から数週間は、どっぷりとホルストの歌曲に浸るつもりです。


Holst  4 Songs for Voice and Violin, Op.35  ホルスト 声楽とヴァイオリンのための4つの歌 作品35

2014-10-12 19:23:03 | ホルスト
 ホルストと言えば組曲「惑星」。実は「惑星」の中にも合唱があります。最終曲「海王星」で、作曲者により舞台外に指定された女声合唱のヴォカリーズがディミヌエンドして消え去るまでリピートするとなっています。合唱無しで演奏されることもあるようです。昨年、女声合唱付きの「惑星」を聞く機会がありましたが、その時は女声合唱がステージ両側の2階席に陣取っていました。ホルストの意図は神秘的な響き=音色をオーケストラに加えることにあったはずなので、女声合唱の存在が聴衆に見えてしまうのは如何なものかとも思いましたが、舞台袖で歌うと音量的に厳しかったのかもしれません。

 「惑星」以外のホルストの作品は認知度が下がると思いますが、吹奏楽経験者(私もその一人)の中では「吹奏楽のための組曲第1番、第2番」は有名です。第1番を演奏する機会はありませんでしたが、第2番は私も演奏したことがあります。

 インターネットの動画サイトでフランス歌曲等を物色していたところ、ホルストの歌曲が出て来ました。それもよくあるピアノ伴奏ではなく、一人の声楽と一本のヴァイオリンのための4つの歌です。4曲で8分程なので小品といえるでしょう。IMSLPで検索すると公開されていました。早速楽譜を見ながら聞いて見ました。ヴァイオリンパートをみると一つの音符の縦棒に黒玉一つと白玉二つがかかれています。重音ではなく和音ですね。動画から聞えてきたのはアルペジオ。この様に記譜してこの様に弾くのかと認識した次第。

 臨時記号は出てくるものの調号は無し。小節線はあるものの拍子記号も全く無く小節ごとに音符の数が変ります。それ以外は譜面上で特段気になるような点はありません。とはいえ一般のピアノ伴奏譜に比べるとヴァイオリンパートの音符の少なさが寂しく感じられます。以前なら自分には縁の無い曲と思っていましたが、サマーフェスティバルに参加させてもらった大人の学芸会の集まりはむしろ弦楽器が主流なので、この曲を持ちかければ誰かしら付き合ってくれそうです。ところで動画サイトをチラッと見た限りですが、ホルストの合唱曲は色々アップされていますが歌曲としてはこの「声楽とヴァイオリンのための4つの歌」ぐらいの様です。それも歌うのは女声ばかり。楽譜を見る限りは特に女声を指定してはいません。男声が歌う場合にはオクターブ下げてチェロと合わせたほうが良いのではないかという単純な発想も出て来ます。更にバスが歌うならコントラバスと合わせても良いのではないかと思います。歌詞はキリスト教=宗教的な内容の様です。4つの歌なので、ソプラノ、アルト、テナー、バスと、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスで1曲ずつ合わせてみるというのは如何でしょうか? やはり男女交互の方が良いでしょうから、ソプラノ/ヴァイオリン、テナー/チェロ、アルト/ヴィオラ、バス/コントラバス。私は聞いて見たいと思います。