生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

Pau Carles Salvador Casals i Defilló  El Cant dels Ocells  Josep Carreras i Coll     鳥の歌

2014-08-15 09:09:44 | カザルス
 20世紀最高のチェリストにして、20世紀に限らず至高の人格の一人。パブロ・カザルス。1971年10月24日の国際反戦デーの国連本部でのアンコールに演奏したのが、故郷のカタルーニャのクリスマス・キャロルを編曲した「鳥の歌(El Cant dels Ocells)」です。30年前位にCDを購入して聴きました。深く高い精神性が凝縮した演奏、等と書くと余りに陳腐な表現に自己嫌悪になりそうですが、チェロの一音一音の、更にその倍音の一つ一つにまで、カザルスの思いが漲っておりました。

 さて、Amazon.co.jp でCDを購入していると、当然 Amazon から、過去の購入履歴等を解析して、お客様へのおすすめとして色々と買わせようと recommend してくれます。その中の一枚にホセ・カレーラスが歌う「鳥の歌 カタロニアの歌」がありました。直ぐに飛びついて購入したわけではありません、欲しいものリストに入れてしばらく放って置きました。それでもいつしか購入して聴いてみました。1曲目が「鳥の歌」で、2曲目にグリーグの「Ich leibe dich」が何故か入っていますが、後はカタルーニャの歌でしょうか、全20曲です。全体としてはホセ・カレーラスのイメージ通りの明るいアルバムに仕上がっていると思います。

 ホセ・カレーラスの「鳥の歌」ですが、カレーラス自身もカタルーニャ出身であることもあり、カザルスのチェロに通じるものがある、希望を求める明るさに裏打ちされた悲しみ、とでも言いましょうか、単なる悲しさだけではない、足を一歩踏み出そうとする思いが伝わってくるような歌です。「鳥の歌」を聴く前と後では、カレーラスに対する印象が変りました。率直に言えば”これまでは貴方の一面しか知らずに判った気になっていて、申し訳ありません”です。是非多くの人に聴いて欲しいと思います。今回、このブログを書くに当りネットの動画サイトで検索してみましたが、女声による「鳥の歌」もアップされていました。透明なソプラノの「鳥の歌」も良いですね。それでもカザルスの「鳥の歌」のイメージが余りにも大きすぎて、この曲について言えばチェロによる演奏がグローバルスタンダードになっていることも否定できませんね。

 私ごときがこの歌を歌おうとするのは「鳥の歌」に対する冒涜だとお叱りを受けそうな気もしますが、歌ってみたい曲です。歌詞の日本語訳はネット上で複数見つける事が出来るのですが、旋律の下に歌詞が振ってある楽譜は見つけられずにいます。日本語歌詞でなく、原語、カタルーニャ語あるいはそれ以外の言語でも良いのですが、ご存知の方がいらっしゃいましたら情報をお寄せ下さい。宜しくお願いします。



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 さて、宣伝です。

 来る8月24日(日) 大人の学芸会サマー・フェスティバル で

 レイナルド・アーンの歌曲;「クロリス」、「夜に」、+もう1曲ぐらい

 歌わせて頂きます。 @門前仲町徒歩10分 Symphony Salon

   13:00-18:00    私の出番は後半になりそうです。

 このブログを見て興味を持っていただいた方は、宜しかったらお聞きにいらして

 下さいませ。なおサマー・フェスティバルは器楽アンサンブルが中心で声楽は

 少数派ではあります。