Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「月の満ち欠け」

2018-02-13 09:07:59 | Book
佐藤正午著「月の満ち欠け」を読了。
第157回直木賞受賞作です。
主人公は50歳代の男性です。最近は若者の恋愛小説にはのめりこめなくなって、やはり中年以降の人が主人公の小説のほうが心に響くようになりました。
少しSFぽいというか、ファンタジー的要素があり、不思議な感じの小説でした。
おもしろく読め、最後まで一気に読めます。
愛する人の突然の死に遭遇した人はどういう風にそれを受けとめ、その後を生きていくのか。死んだ人はどうなるのだろうか。などのテーマが描かれています。
人の心の中と、死後のことなど、現実にはわかりえないことを表現するのが小説という手法のだいご味で、それがうまく活かされているなあと思いました。
わたしは現実にはこういう世界を信じてはいないけれど、そういうこともありうるのかと想像を膨らませました。
賛否あるかもしれないテーマ内容ですが、変わったものをさらりと読みたい人にはおすすめです。