試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-93[ミツ6F] Assyベンチレーター化,前面幕板塗装被膜修正,KATO製101系用LP411前照灯取付方式変更

2017-12-16 21:18:20 | 国鉄/JR103系
薮蛇。

2社混結のJR103系ミツ6F(Tc93)のうちグリーンマックス製モハ103-93+モハ102-132(ミツ6F-2:M93)のAssyベンチレーター化を行った。
これに契機にミツ6Fグループ全車のAssyベンチレーター統一へ梶を切った。
種車がクハ103-282(黄緑6号)だったクハ103-278(ミツ6F-1)はベンチレーター交換が容易だった。


JR103系クハ103-93(ミツ6F-1)。

ベンチレーター交換対象車はKATO製一般形しか残っておらず順調に進むと考えていた。
しかし初陣のクハ103-93(ミツ6F-1)から躓くことになる。
クハ103-93はクハ103-105冷房改造車(←クハ103-54)を種車に起用したため非冷房車化が必要となった。
非冷房改造に当たり予備品から状態の良い屋根板を抽出した。
この際選んだ屋根板は旧LOTベンチレーターが装着済だったように記憶している。


入工中のクハ103-93。

クハ103-278に倣い車体を組んだまま旧LOTベンチレーターの撤去を開始した。
ところが最前部のベンチレーターから一向に引き抜けない。
103系一般形用屋根板は予備品が底を尽き代替出来ない状態にある。
クハ103-93用屋根板には歪みが生じているため無理はさせられない。
撤去を即中止し屋根板を取り外した。


引き抜けなかった旧LOTベンチレーター。

作業開始直後に路線変更を迫られた。
屋根板単体での作業に変わったが引き抜きによるベンチレーター撤去は危険を伴う。
本来の手順に従い屋根板裏面からベンチレーター取付脚を押し込み丁寧に取り外した。


年代物と思われる屋根板一式。

旧LOTベンチレーターは取付脚が長く黒色成形品を塗装した古いものだった。
屋根板もベンチレーター台座周りに塗料が回っていない。
これらの特徴は103系一般形初期LOTで比較的多く見られる。
更にベンチレーター取付孔は現行LOT品に比べ僅かに大きい。
そのためAssyベンチレーター取付に手応えの無い箇所が続出した。
非冷房改造ではAssyベンチレーター化に向かない屋根板を起用してしまったらしい。


木工用ボンドを塗布したベンチレーター取付孔断面。

Assyベンチレーターにも個体差がある。
何度も入れ替えを行い装着を進めた。
それでも対応出来ない取付孔が残ってしまいベンチレーターの接着を余儀無くされた。
屋根板は将来の更新を考えており固定には木工用ボンドを用いた。
部分固定に留め断面のみに塗布し撤去に備えている。


ベンチレーター取付脚に施した目印。

Assyベンチレーターは数に限りがある。
当然ながら屋根板更新時は流用するため台座への木工用ボンド塗布は見送った。
木工用ボンドの併用固定を必要としたベンチレーター取付孔は3箇所に達した。
撤去時に識別出来るようベンチレーター取付脚天面を青マッキーで塗り潰している。


小傷が目立っていたLP411前照灯周囲の塗装被膜。

予期していなかった屋根板撤去とベンチレーター接着固定併用が重なってしまった。
残るベンチレーター交換対象車6両へ廻す時間が中途半端になり作業工程を改めた。
クハ103-93は車体成形のLP402前照灯を切除,貫通させKATO製101系用LP411前照灯を挿入していた。
竣工当初はケーシングが大きく突出しており見栄えが悪かった。
後年の半埋込化により改善された一方で雑な作業からメーカー塗装を傷めてしまった。
何度か修繕を行ったものの未だに痕跡が残る。
更なる状態の向上を目指し再修正に取り掛かった。


敢えなくLP411前照灯が脱落した車体。

101系用LP411前照灯は瞬間接着剤で固定したと思われる。
それを表すかのようにケーシングは固形化した物体で囲われた状態になっていた。
更に前照灯レンズまで白濁している。
瞬間接着剤は斜め方向の入力に弱く極力前照灯本体に当たらない様擦過痕の均しを進めた。
主に消しゴムや磨きクロスを用い順調に小傷が減りつつあったが突然LP411前照灯が外れてしまった。
前照灯開孔部周囲の前面幕板しか触れていなかった。
しかし微妙な押圧で瞬間接着剤が耐えきれなくなったらしい。


KATO製101系より引き込ませたLP411前照灯 (クモハ101-136:ラシ104F,クハ103-93)。

前照灯が脱落し開孔部が露出した事で逆に開き直った。
瞬間接着剤の塊を除去する良い機会だと捉えた。
固形化した瞬間接着剤はクロスで包んだ爪楊枝の先で押し出し剥離している。
乱れた塗装被膜は消しゴムで修正した。
LP411前照灯の再装着は木工用ボンドに変更している。
完全に擦過痕を取り除けた訳ではなく今後も追加施工すると思う。
次回以降からは前照灯を撤去し行える様に手を打った。
車体断面との接触面積を増やす狙いで前照灯位置は入場前より引き込ませている。


KATO製101系の見附に近付いた屋根上 (クモハ101-136,クハ103-93)。

ミツ6FグループにAssyベンチレーターを起用する切っ掛けはKATO製101系だった。
非冷房車ではベンチレーターの存在感を強調させたい。
所有する中野,津田沼~習志野区仕様のKATO製101系は6両を除き非冷房車である。
プロトタイプ都合で習志野区101系とは離合に向かないミツ6Fグループではある。
ただ現行LOTベンチレーターより非冷房車の雰囲気を強められると考えAssyベンチレーターの選択に至った。




KATO製101系の要素を加えたクハ103-93。


製品仕様がAssyベンチレーター同等だったクモハ101-148(ラシ105F)。

Assyベンチレーターに交換されたクハ103-93はKATO製101系の屋根上機器色に近付いた。
KATO製B形防護無線アンテナとの色温度差も広がり各々を引き立てていると思う。
前照灯周囲の塗装被膜修正はまずまずの結果と言えよう。
幕板の擦過痕は大半を修復出来た。
ライトケーシングの輪郭がはっきりしたものに変わり印象は多少向上している。
ただ修正そのものはまだ途中であり今後も続行する。




クハ103-93(Assyベンチレーター化)。


JR101系クモハ101-148(ラシ105F)。

側面見附でもAssyベンチレーター化の効果が現れた。
やはり非冷房車には現行LOTベンチレーターよりも成形色のAssyベンチレーターの方が相応しく思える。
KATO製101系を参考にしただけながらベンチレーターの主張が強くなり思惑通りになった。
なおクハ103-93は屋根板に歪みを抱えたまま竣工となった。
中央部の下垂は2エンド側端部の浮きを引き起こしている。
初竣工以降数々の手を加えてきたがまだ修繕を要する箇所は多い。
屋根板もその対象でジャンク車両の動向次第で交換を行いたい。




クハ103-93+モハ103-37 (Assyベンチレーター装着車+旧LOTベンチレーター装着車)。

クハ103-93の次位に配置される車両はモハ103-37である。
旧LOTベンチレーター装着車のモハ103-37とは塗装状態よりベンチレーター形状差異に目が行ってしまう。
そろそろAssyベンチレーター残数を把握する頃合いになってきた。
纏めて発注したまでは良かったがAU75冷房車を基準に所要数を計算したのは拙かった。
この失策が尾を引かないよう願っている。