試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-214[ツヌ315F-3] JRマーク剥離,行先表示類変更,屋根板振替 (クハ103-260[ラシ317F] 発生品転用)

2017-12-03 21:43:31 | 国鉄/JR103系
未改番。

KATO製JR103系クハ103-259,クハ103-260(ラシ317F)の入場を前にラシ315F-3を廃止した。
元ラシ315F-3はKATO製クハ103形低運転台量産冷房車総武線仕様(ツヌ315F)をJR仕様化しただけだった。
そのため車両番号とプロトタイプが合わない齟齬を抱えていた。


JR103系元ラシ315F (1987/X)。
元ラシ315F-1:Tc213-M331-M'487-T324-M332-M'488-T325-M333-M'489-Tc214(1987/4)。
※イメージ編成。

イメージ編成からの脱却を目指しクハ103-259,クハ103-260の自作[津田沼]幕廃止に乗じた。
元ラシ315F-1はプロトタイプを1985年4月まで遡らせツヌ315F-3に改める。
JR仕様から国鉄仕様への変更に当たりB形防護無線アンテナが不要になった。
一部編成を除き国鉄仕様にはB形防護無線アンテナを搭載させないようにしている。
クハ103-213,クハ103-214のKATO製B形防護無線アンテナは接着固定式だった。
しかし後の流し込み接着剤投入による安定度強化策採用で撤去出来なかった。
そこでゴム系接着剤だけで固定されていたクハ103-259,クハ103-260との屋根板振替を選択している。


入工中のクハ103-214(元ラシ315F-1)。

出場はラシ317Fが優先された。
クハ103-213,クハ103-214は分解されたままで作業が中断している。
復帰に向け先ずクハ103-214から作業を開始した。
車体関連ではJRマークインレタを剥離する。
予備数の少ない灰色JRマークインレタを除去するのは多少勿体ない気もした。
しかしラシ315F-3は在籍する103系でも早期出場編成でKATO製インレタが起用されていた。
KATO製インレタ採用車は劣化が進み自然剥離の発生で再転写を行った車両が多数存在する。
何れクハ103-213,クハ103-214も再転写対象に挙がる確率が高く剥離に踏み切った。


JRマークインレタを除去した腰板。

JRマークインレタはセロハンテープを当て剥がしている。
転写糊の劣化は想像以上でJRマークの形状を保ったままセロハンテープに粘着する程だった。
3箇所とも[JR]の跡形すら無い。
セロハンテープだけで転写糊諸共除去され綺麗な塗装面が顔を出している。
よって剥離後の車体均しも要さなかった。
車体に転写糊が残ると黒ずみが目立つ上に糊が伸びやすい。
塗装被膜に影響を及ぼす場合もあり古インレタが良い方向に作用してくれた。


KATO製付属ステッカーを流用した[45C]。

前照灯用プリズムはクハ103-260からの転用品である。
運行番号幕は製品付属ステッカーの[45C]が貼付済だった。
津田沼~習志野区仕様の101系,103系では運行番号と行先表示の関連性に拘っていない。
ステッカーの劣化も少なく流用とした。
行先方向幕は自作[津田沼]幕を剥がし白地幕に戻している。


車体に固定した前照灯用プリズム。

前照灯用プリズムは正式採用となった木工用ボンドによる車体直接固定化を施した。
固定すると行先表示類変更時のプリズム撤去は不利になる。
しかし普段は幕類が前進し見附を向上させられる。
国鉄仕様のクハ103形低運転台量産冷房車(黄色5号)は編成数が限られ今後の見直しは少ないと思われた。
前照灯用プリズム固定化もツヌ325F,ラシ317Fに次ぐ3編成目であり不都合は生じないと予想している。
固定には粘着力の弱い木工用ボンドを用いており利点が上回ると考え正式採用に至った。


製品仕様に戻ったクハ103-214。

ここから車体の組立に入った。
屋根板はクハ103-260の発生品だがそれ以外は流用となった。
一部部品の入れ替えこそ伴ったもののクハ103-214はほぼ製品原形に復帰している。
この後行先方向幕ステッカーを貼付した。
ステッカーの切り出しは白地行先方向幕セル幅より僅かに幅広くしている。
但し施工順を誤った。
一旦行先方向幕ステッカーを貼り付けた前照灯用プリズムを脱着する必要があった。
行先方向幕を表示器内に収めるには欠かせない工程である。
組み立てた車体は再度分解され前照灯用プリズムに木工用ボンドを再塗布し取付けている。


押し出し過ぎた前照灯用電球。

ツヌ315F-3も前照灯照度向上策を試験採用する。
床板関連の細工に前照灯用電球位置変更が加わった。
ライトユニット上の開口部から導線を押し込み前照灯用電球を前方に偏位させている。
適当に行った結果電球位置はライトユニット前端から押し出されてしまった。
プリズム押え装着で適度な箇所に戻ると思い修正しないまま作業を続行した。
この可否は点灯試験まで持ち越しとなる。




B形防護無線アンテナが撤去されたクハ103-214。


行先方向幕が一回り小さいクハ103-232(ツヌ325F)。

組み上がったクハ103-214は屋根板振替でKATO製B形防護無線アンテナが消え去り屋根周りがすっきりした。
JRマークの剥離痕も無く国鉄仕様への復帰は順調に進められた。
行先方向幕も車体側のHゴムモールドとの空間を目立たせずに仕上げられ上々だと思う。
もう少し早く気付ければクハ103-231,クハ103-232(ツヌ325F)の行先表示器は異なる見附になっていただろう。


クハ103-214 点灯試験[45C 幕張]:前照灯用電球位置変更試行。


クハ103-259 点灯比較[05C 中野]:ラシ317F(前照灯用電球位置変更試行車)。

押し出し過ぎた前照灯用電球はプリズム押え取付でそれなりの位置に収まったと思われる。
前照灯用電球位置変更試行車のクハ103-259と点灯照度差は特に感じられない。
この方法が通用するとすれば前照灯照度向上策は容易に行える。
クハ103-213では意図的に前照灯用電球をライトユニットから張り出させ様子を見たい。


国鉄103系クハ103-214(ツヌ315F-3:屋根板振替)。

国鉄仕様復帰作業を終えクハ103-214(ツヌ315F-3)が竣工した。
クハ103-259,クハ103-260の工程に行先方向幕切り出しが加わった内容と言える。
そのステッカー切り出しが前面印象を大きく左右するため慎重さが要求される。
続いて入場するクハ103-213にも同様の仕上がりを求めたい。
前照灯用プリズム固定時の進行には時間を割く予定である。