試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3400形3428F 現行仕様 PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成 (スカート位置修正,事故被災車復旧)

2017-12-28 21:40:06 | 京成線出場
戦列復帰。

脱線転覆事故に見舞われたグリーンマックス製京成3400形3428F現行仕様(3428F)が再出場した。
事故発生時は大破の状況から最悪廃車も覚悟した。
中古市場では動きの鈍い製品であり無事復帰させられたのは何よりの収穫である。




京成3400形3428F 現行仕様。
3428F:[3428]-[3427]-[3426]-[3425]-[3424]-[3423]-[3422]-[3421]。
※PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成。
◆事故復旧,スカート位置修正:SPフレームTNダミーカプラー化。

3400形3428Fは1994年4月に3428-3427-3426+3423-3422-3421の暫定6両編成で登場した。
1994年7月に3425-3422が落成し8両編成化されている。
各々AE車AE50FのAE-29+AE-22+AE-50+AE-49+AE-48+AE-41+AE-42+AE-43を種車とする。
ちなみにAE-29は不運な事件に巻き込まれた車体代替車で製造銘板が[日本車輌]と[東急車輌]の2枚貼付となる異端車だった。
3428Fは3418Fと同一仕様で製造され当初から英字併記種別幕と行先方向幕が採用された。
スカートは未装着で3448F,3458Fとは趣が異なっている。
なお3408F,3418F,3428F,3438Fへのスカート取付は1995年11月~1996年9月に掛けて行われた。
運行番号表示器のLED化や色地種別幕への交換,PT-7131形パンタグラフ換装は全編成ともほぼ同時期に施工されている。
種別幕と行先方向幕はLED化の対象から外され現在でも幕式表示器のまま健在である。
電気機器は1972年3月に製造されたAE車発生品の界磁チョッパ制御で約45年が経過した。
車体も新造から約23年が経ったが特に措置は施されていない。
同等の性能を有する3600形はステンレス車ながら廃車が生じた。
3400形は鋼製車体であり淘汰開始が近いと目されている。


3422(3428F:PT-71C形パンタグラフ取付脚黒色化施工車)。

3700形3768F現行仕様(3768F)で採用したPT-71C形パンタグラフ取付脚の黒色化は3428Fにも取り入れた。
事故復旧入場となった3427,3425は修繕時に施工を終えた。
よって3400形M1車系では3422だけが未施工のまま残っていた。
無被災車では3421に続く入場対象車となっている。
屋根板のパンタグラフ取付孔は竹串で拡大しパンタグラフ着脱性を向上させた。
今後のパンタグラフ交換には苦労しなくなるだろう。
またヒューズボックスの溶着も施し3427と仕様を揃えている。


3422+3421 (PT-7131形パンタグラフ換装編成)。


3425+3424 (PT-7131形パンタグラフ換装編成)。

3422のPT-71C形パンタグラフはこれまでの取り扱いが響き状態は芳しくない。
歩み板は波打ちホーンも不安定である。
破損修繕を行った3427,3425のPT-71C形パンタグラフも原形に近い状態へ戻せはした。
しかし強度を考えると長期使用には向かないと思う。
以後はどの程度上昇,下降に耐えられるかが課題となる。
劣化が激しい場合には3427,3425,3422の全車を交換対象としたい。


大破車両で最初に復旧させた3426。

脱線大破したのは3428-3427-3426-3425の4両である。
曲線区間で3426-3425の連結部が他車両に衝突され悲劇に至った。
復帰第1号を飾った3426だったが成田寄妻面山側車体裾には小さな打痕が残っている。
実質的な本格修繕は3425(動力ユニット更新車)からとなった。
幸いコアレスモーター動力ユニットに異常は無く走行性能の低下は生じていない。
3425以降は事故復旧に際しグリーンマックス製3400形,3700形で進行させている外観向上策を採り入れた。
最終入場車が3422となったのはこれに連動したものである。
M2c車の3428,3421には前面車体断面黒色化を施し運行番号表示器窓下部横桟を目立たなくしている。
行先表示類は[A07 特急 上野]を踏襲した。
現行仕様の[特急 上野]は3428Fだけに留まっている。
よって今入場での行先表示類変更は見送った。
[A07 特急 上野]は全て製品印刷に頼る少数派の存在も維持された。
ただせっかくの分解機会を得られたため側面窓セル運転台側上部整形は逃さずに行っている。


3700形3768F,3428F。

3428Fは初出場時から現行仕様を保っており入場機会が少ない。
動力ユニット更新のため3425が入場するまで無風に近かった。
不慮の事故が切っ掛けになってしまったが3408F前期仕様(3408F-3)に続く改修施工編成となった。
長らく使用し続けてきたスカート付TNカプラーSPは廃止された。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーへの交換でスカート位置が若干後退したのは3408F-3と同様である。
3768F後期仕様のPT-7131形パンタグラフ換装編成化で現行仕様が僅かに増強された。
同じPT-7131形パンタグラフ換装編成の3428Fとの離合に新鮮味を感じられたばかりだった。
3428Fが事故に遭遇し見納めとなる危機に追い込まれたが無事復活を迎えている。




3428Fサイドビュー(3421:スカート付SPフレームTNダミーカプラー化)。


3408F-3サイドビュー(3401:スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

大破車両の側面はほぼ無瑕に近く編成見付を狂わせていない。
むしろ怪しい再生品となったホーンの安定性に欠けるPT-71C形パンタグラフが気になる。
自力で復旧させたシングルアーム式パンタグラフは殆ど例が無い。
上昇姿勢が保てなくなるまでの耐久試験にしたくホーンだけは何とか手を打ちたい。
SPフレームTNダミーカプラー化で偏位したスカートは入場前との差が比較的大きく見える箇所である。
但し3400形のスカート装着編成は3408F-3と3428Fだけの在籍で今後目が行く事は無くなると思う。

3428Fの改修施工は当分先の予定でいた。
前面車体断面黒色化を含め緊急性は高くなく3400形,3700形で順次進める計画だった。
複合脱線事故に巻き込まれ臨時入場へ至り改修工程まで追加されている。
復帰さえ危ぶまれた3428Fは雰囲気を新たに第一線に返り咲いた。
細部には事故の影響が残るものの現時点では出来る限りの策を打てたと考えている。