試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄103系津田沼電車区315F [Tc213] (クハ103-213,214[元ラシ315F-1] 仕様変更,前照灯照度向上試行)

2017-12-05 21:20:19 | 国鉄/JR103系出場:総武・中央線
転籍。

KATO製国鉄103系ツヌ315F(Tc213:ツヌ315F-3)が出場した。
クハ103形低運転台量産冷房車総武線仕様投入の第一編成は未改番のままJR仕様(ラシ315F-1)へ改めた。
2013年9月の回着時以来4年以上が経過した現在になって製品仕様へ復帰している。




国鉄103系ツヌ315F (1985/4)。
ツヌ315F-3:Tc213-M331-M'487-T324-M332-M'488-T325-M333-M'489-Tc214
◆JRマーク剥離,B形防護無線アンテナ撤去,運行番号・行先変更。

ツヌ315Fは1981年11月に豊田区から転入した。
前期転属編成の4本目でクハ103-213,クハ103-214の前面誤乗防止ステッカーには小形が用いられた。
このうちクハ103-214は誤乗防止ステッカーが把手下に貼られた変則車だった。
豊田区転入第4編成で当初はツヌ314Fを名乗っている。
その後中期転属編成のツヌ315F(Tc69)と編成番号が振り替えられ新ツヌ315Fとなった。
ほぼ同時期に前面誤乗防止ステッカーが貼り替えられ中期転属編成と同一仕様に改められた。
黄色5号への塗装変更は1982年6月下旬から開始され翌7月上旬に完了している。
1985年4月頃までは上記組成が維持された。
その後103系の組成変更が開始されツヌ315Fもその対象になった。
クハ103-213,クハ103-214はモハ103-668以下8両と組みツヌ321Fへ異動した。
更に組成変更は続き1986年11月現在ではツヌ321Fのままモハ103-675以下8両に組み替えられている。
モハ103-331以下8両はクハ103-231,クハ103-232(←ツヌ324F)が充当され新ツヌ315Fを形成した。
この組成もツヌ314F(Tc289)がツヌ302Fに異動した際に姿を消した。
編成番号は空番を埋める様にツヌ314Fへ変更されクハ103-819,クハ103-826(←ツヌ302F)が先頭に立った。
国鉄末期に組成変更されたツヌ314F,ツヌ321FはこのままJRへの移行を迎えている。


ツヌ314F-1 (1981/11)。

製品導入時はプロトタイプ固定化を全く考慮していなかった。
よって回着整備は全車未改番のままクハ103-213,クハ103-214をJR仕様化しラシ315Fとした。
上記の通りJR仕様ではモハ103-331以下8両と別編成に分かれておりイメージ編成に留まっている。
他編成のプロトタイプ合致作業を進める最中にイメージ編成を何処かに置き忘れてきたらしい。
今になって齟齬に気付きラシ315F-1を廃止しツヌ315F-3へ改めた。
車両番号標記が製品仕様のまま残っていたため改番によるラシ315F-1化ではなくツヌ315F-3化を選択した。
津田沼区仕様化により所有編成では珍しい製品原形車になっている。


ツヌ315F-2 (1982/1)。

ラシ315F-1の廃止はラシ317FのKATO製クハ103形低運転台量産冷房車用自作[津田沼]幕廃止と連動した。
津田沼区仕様への変更は回着整備時に行ったKATO製B形防護無線アンテナ追設が障壁になった。
これはクハ103-259,クハ103-260(ラシ317F)のB形防護無線アンテナ撤去に成功し屋根板を振替え対処している。
前照灯用プリズムも転用品で自作[津田沼]幕は剥がされひっそりと役目を終えた。
津田沼区仕様のクハ103-213,クハ103-214はツヌ314F-1用,ツヌ315F-2用に次ぐ三代目が出現した。
ツヌ314F-1とツヌ315F-2は朱色1号編成で黄色5号車両は初登場になっている。
何れもプロトタイプを微妙にずらしており仕様重複は無い。


ツヌ315F-1 (1981/12)。

編成管理番号はツヌ315F(Tc69:ツヌ315F-1)も在籍しておりツヌ315F-3となった。
ツヌ315Fグループでの黄色5号編成も初登場である。
この時期は黄色5号化と編成番号変更が重なりプロトタイプが細分化される傾向が強い。
ツヌ315F-1だけクハ103形初期形冷房改造車が先頭に立ち特異な編成と言える。
しかもクハ103-69,クハ103-601はKATO製一般形で下手な細工が重なり見劣り感は否めない。
竣工にはKATO製101系用LP402前照灯と第二次冷房改造車屋根板を用いた。
加えて前面下部通風グリル埋込まで施しており現状のまま存置が決定している。


ツヌ324F-2,ツヌ315F-3 (クハ103-218,クハ103-214)。

クハ103-217,クハ103-218(ツヌ324F-2)はクハ103-213,クハ103-214(ツヌ315F:総武線仕様)を改番し竣工させた。
そのためツヌ315F-3は類似の外観となる。
ツヌ324F-2には[三鷹]幕を起用しており元ラシ315F-1の[中野]幕では方面が被ってしまう。
配分調整が名目で東行への変更が確定していた。
クハ103-259,クハ103-260を先行入場させたのはツヌ315F-3の行先変更が作用した結果である。
運行番号は付属ステッカーの[45C]を流用した。
行先選定は2文字幕に限られるため[千葉]と[幕張]の二択だった。
今後のTOMIX製103系High-Grade製品クハ103形低運転台量産冷房車リリースに期待し[幕張]とした。


ツヌ311F (1982/8)。

ダイヤ設定から微妙な行先だった[幕張]はツヌ311F(Tc821)にしか採用していなかった。
TOMIX製High-Grade製品の投入を先読みし[千葉]は温存した。
消去法での[幕張]幕採用だったが特徴を引き出すには良かったかもしれない。
行先方向幕ステッカーは狭幅行先表示器に対しての貼付具合も悪くないと思える。
KATO製JRマークの剥離は劣化進行が生じていたため前面,側面とも転写痕や擦過痕は生じなかった。
よって習志野区仕様時代の名残は一切感じられない仕上がりを迎えられている。
またツヌ315F-3もラシ317Fに続く前照灯照度向上試行編成に抜擢され耐久試験を行う。


サハ103-768(ツヌ324F-2:KATO製101系サハ103形750番代編入車)。

形態が近く見えるツヌ324F-2はサハ103形750番代組込編成と言う大きな特徴を持つ。
サハ103-768,サハ103-769(ツヌ324F-2)はKATO製101系サハ101-108,サハ101-233をサハ103形750番代へ編入した。
台車マウントカプラーのDT21へ交換したため連結面間隔が広がる弱点こそ抱える。
しかし0番代にF&MODELS製貫通幌を取付け不均等感を緩和させた。
一方のツヌ315F-1は全車0番代で製品原形を保っており対照的な編成になっている。




ツヌ315F-3サイドビュー(クハ103-213:JRマーク剥離,防護無線アンテナ撤去:屋根板振替)。

JRマークの予備数が限られ習志野区仕様から津田沼区仕様への異動は殆ど例が無かった。
従って入場でJRマークが消去される機会は少なく側面見附は何処か新鮮に思えた。
あくまでクハ103-213,クハ103-214の竣工時に感じられただけで同形態車は在籍する。
今後はクハ103形低運転台量産冷房車や高運転台非ATC車に埋没してしまうだろう。
側扉窓黒Hゴム支持化から外れていたため津田沼区仕様化の影響を受けないモハ103-331以下8両は未入場である。
とにかく全車未改番で残存していた事が大きかったと言えよう。

現在でも全車量産冷房車で整う津田沼区仕様(黄色5号)の103系は少数派である。
ツヌ315F-3を加えツヌ323F-1(Tc811),ツヌ329F(Tc485)との3編成体制にはなった。
※除:バリエーション組成。
但しツヌ323F-1とツヌ329Fはプロトタイプ期間が比較的短い。
1982年7月から1985年4月頃までに対応出来るツヌ315F-3は重要な戦力になると思う。