JJ1WKN Log

自作や移動運用関連のログです。

7MHz DSBトランシーバの試作 その4

2013-02-28 | 無線機
その4です。

送受信切り替え回路を少し変更して、モード切替SWを省略しました。
キーダウンするとCWモードに、マイクのPTTを押すとDSBモードになるので便利です。

CWの時はキーダウンするとキャリア用の電圧を発生させて、リレーをONにする必要があります。
DSBの時はPTTを押すとマイクアンプに電源を供給し、リレーをONにする必要があります。
今までの回路ではキーとPTTは並列接続されているので、どちらでも同じ動作をしましたが、ダイオードで分離して単独に動作するようにしました。

また、ハンディ機の外付けマイクのように2本線でPTTとマイクを共用できるようにしました。
回路図です。


試作基板です。
右上のVRの下の緑の四角がリレーで、リレードライバ、CW時のキャリア用電圧発生、DSB時のマイクアンプ電源供給の3つのTRがリレーにぶら下がっています。
マイクはダイナミックマイクでしたが、中身をコンデンサマイクに入れ替えて、ハンディ機の外部マイクと同様な配線にしました。
マイクの横のプッシュSWがキーの代わりです。

Case Layout Tool

2013-02-27 | 無線機
7MHzDSB・CWトランシーバーの回路も固まってきたのでそろそろケース入れを検討しようと思います。

ケースレイアウトは現物合わせで適当に穴を開けるのですが、少しは正確に穴あけをしようと思い、ケースをレイアウトするツールを作ってみました。

お絵かきツールは色々あるのですが、操作が複雑だったり、原寸印刷ができなかったりするので、作ってみることにしました。

このツールはお絵かきした画面をBMPファイルに出力して、既存の画像編集ソフトの印刷機能を使って印刷するという仕組みで、BMPファイルを出力するところまでがこのツールの機能範囲です。

プリンタに合わせて用紙はA4横向きとします。
A4サイズは297mm x 210mmなので、上下左右の余白を10mmとすると277mm x 190mmとなります。
解像度は大きい方がいいのですが、あまり大きいとBMPファイルサイズが大きくなりすぎるので、とりあえず300DPIとします。

計算してみると300DPIといえども巨大なサイズとなり、到底画面に表示することはできません。
277mm x 300DPI / 25.4mm = 3272 dot
190mm x 300DPI / 25.4mm = 2245 dot

プログラムはHSPで開発していますが、大きな画面をスクロールバー付きで表示する機能が無いようなので、大きな仮想画面に描画して、結果を縮小表示して確認することにしました。

さてお絵かきの方法ですが、パワーポイントなどのようにGUIで線を引いたり、オブジェクトを移動させたりするのが一般的ですが、微妙な位置合わせや一括変更をGUIで操作するのは至難の技なので、昔ながらのline命令、box命令、circle命令などで描画するプログラムを書く方式にしました。

描画プログラムの例です。
ケースのレイアウトでは、SWの穴を直径6mmで開けて、同じ高さで20mm右に移動したところにVRの穴を7mmで開けて、・・・、やっぱり20mmじゃ狭いので25mmにして、・・・など、基準点から移動しながらレイアウトする場合が多いので、基準点のX・Y座標を元に移動すようにしました。

左列の例では、画面横幅一杯の基準線をY座標のみ変えながら3本引いています。
line命令なのですが、HSPにline命令が既にあるのでlin命令にしています。
ここでXMMは横幅の277mmなので
y=35: lin 0,y,XMM,y は (0mm,35mm)-(277mm,35mm)の線を引くことになります。
BMPファイルでは3272 dotの線になりますが、lin命令が変換してくれるので、mm単位で指定すれば良いので簡単です。

次に「y=17」でY座標の基準を17mmに設定して穴あけサブルーチンを呼んでいます。
ここで「y=16」に変更すれば、一括して1mm上に穴を開けられます。

中央列の例ではX座標を右に移動させながら穴を開けています。
x=10: ana x,y,5 は ana 10,17,5 となり、(10mm,17mm)を中心に直径5mmの穴を開けます。
ps x,y: mes "Led" で 穴の下の適当な位置にコメントとして"Led"の文字を描画します。
x+=20: ana x,y,6 で Ledの穴から右に20mm移動したところに電源SW(Pow)の穴を開けています。

右列の例ではラベル用の文字列をやはり右に20mmずつ移動しながら適当な大きさで書いています。
これを切り貼りすれば、手書きラベルよりは格好がいいです。
txt命令内でフォントを指定できるので、任意のフォントを使用できます。


全ての描画が終わると、確認用の画面が縮小表示されます。
まだ確定していませんが、7MHzDSB・CWトランシーバのレイアウトです。


同時にBMPファイルが300DPIの解像度で出力されていますので、後は既存の画像編集ソフトを使用して印刷します。
下の例はBMPファイルの一部を切り出したものですが、補助線のグリッドが10mm x 10mmです。


画像編集ソフトとして「Photoscape」を使用しました。
上のプログラム例で使用しましたが、画像の合成機能が便利です。
印刷機能が充実していて、DPI指定で印刷ができるので、例えば300DPIを想定して作ったファイルを300DPIの設定で印刷すると原寸で印刷できます。

実際に印刷してみると0.5%弱の誤差がありますので補正が必要です。
300DPIの場合変換値は11.811dot/mmなのですが、印刷してから定規で測って変換値を補正しました。
また、プリンターによってはX方向とY方向の補正値が異なりますので、下のlin命令のように軸別に補正をする必要があります。
#define DPMX 11.767439 ;dot/mm
#define DPMY 11.903606 ;dot/mm
line lin_x1 * DPMX, lin_y1 * DPMY, lin_x2 * DPMX, lin_y2 * DPMY

7MHz DSBトランシーバの試作

2013-02-24 | 無線機
受信部のテストをしました。

受信部は2SK241でRF増幅をしてBMに入れています。
SGからのキャリアを受信してみましたが、感度は十分なようです。
VXOの可変範囲を欲張って7000kHzからに設定してCWの受信をしてみましたが、安定して受信できました。
可変範囲が広いのでスプレッドが欲しいですね。
AF出力はMod端子から取り出しましてみましたが、問題ないようです。

とりあえず全体の回路図を描いてみました。
AGCは省略したので、ATTを付けようと思います。
受信部はDCなので、AMの受信はゼロビートとします。AMはおまけですね。
あとはCWの受信時に周波数をずらさないといけませんが、RITを付けてごまかそうかと。


試作基板です。
BMの右が受信部のRFアンプです。


AMとCWモードを追加するとかなり複雑になりそうですね。
先ずはDSBトランシーバとしてまとめてみようかと思います。

7MHz DSB送信機の試作 その2

2013-02-23 | 無線機
その2です。

DSB送信機の調整は、平衡変調のバランスを崩してキャリアを出した状態で出力が最大になるように各コイルを調整してから、平衡変調回路のVRとVCを調整してキャリアが最小となるようにします。
キャリアが最小の状態でマイクを接続して喋るとDSB変調された出力が出るはずです。

調整の都度平衡変調のバランスを崩すのもいただけないので、平衡変調回路に電圧を加えるとキャリアがでるようにしました。
この状態でマイクを接続して喋ってみたところ変調が掛かったので、なんちゃってAM変調としました。
ちなみに、まじめなAM変調にする場合はこの電圧を安定化して、電圧を調整する必要があります。

また、マイクを接続しなければキャリアだけが出ますので、どこかでキーイングすればCWということになります。

ということで、DSB・AM・CW送信機にしてみました。
回路図です。野毛トラの回路を参考にしました。

キーイングは平衡変調回路の直後のバッファで行います。
切り替え回路は少し複雑です。
AMとDSBではマイクアンプをON、バッファアンプのソースを落としてキーダウンの状態にします。
また、AMとCWではキャリアが必要なので、Mod端子に10kΩ経由で電圧を加えます。


定数は若干変更しました。
局発の出力が大きいとキャリアが抜け切れないので、出力を減らしました。
終段回路は、エミッタ抵抗を小さくしてパワーアップを図りましたが、2SC1815ではこの当たりが限界のようです。
キャリア漏れは数10uW程度まで絞ることができました。




7MHz DSB送信機の試作

2013-02-22 | 無線機
3.58MHz水晶のVXOを2逓倍して7MHz帯の信号ができたので、AM送信機にしようかとも思ったのですが、受信側の周波数構成が面倒なので、DSB送信機にしてみました。

回路図です。
平衡変調回路は野毛トラの回路を参考にしました。


試作基板です。
右下からVXO、2逓倍、左折して、平衡変調、バッファ、PAの順で、右側の穴あき基板の下側がマイクアンプで、上側が今回は未使用のAFアンプです。
オシロで波形を見ながらキャリアを抜いていったのですが、完全には抜け切れませんでした。
出力はピークで150mW程度なので少しキャリア漏れしていますが、良しとします。

3.5MHz VXOの試作 その2

2013-02-16 | 無線機
その2です。

VXOのバリコンをバリキャップに変更して、3.5MHzのバッファを省略してみました。
バリキャップはAM用の1SV149を使用しました。
バリキャップ用のリファレンスはシャントレギュレータを使って10.6Vにしました。
電源が12Vだとこの当たりが限度のようです。

回路図です。


試作基板です。
出力は75mWほどでした。

3.5MHz VXOの試作

2013-02-10 | 無線機
汎用の水晶では3.579545MHzのものが入手し易いのでジャンク箱にはいくつかありますが、3.5MHz帯で使用するにはVXOで周波数を下げる必要があります。

周波数が低いと動かすのが大変なので、VXOは10MHz以上というのがお約束で、低い周波数でのVXOは試したことがありませんでしたが、可変範囲が小さい場合でも2逓倍すれば近年拡張された7MHz帯に入りますので、どのくらい動くものかテストしてみました。

回路図です。
オーソドックスにスーパーVXOで、周波数無調整で発振させ、バッファ1段で3.5MHz帯を得ます。
ついでにこれを2逓倍して7MHz帯にしてみました。


実験中の基板です。
左から、ポリバリコン、VXO用のインダクタ、水晶、3.5MHz帯バッファ、上に行って2逓倍回路です。

最初はマイクロインダクタを増やしていったのですが、200uHあたりから不安定になってきました。
VCの容量を減らして安定した領域のみ使用する方向にしましたが、可変できるインダクタにしてぎりぎりの可変範囲を欲張ることにしました。
10Kのコイルボビンにリレーを分解して得た0.08mmの線を120回巻いてみました。
このボビンはFCZコイルでは14MHz以上のタイプでコアが貫通しているタイプで、巻き溝は4つあります。
できたコイルを測定したところ、インダクタンスは90~288uHの範囲で可変できるので、VXOのテストには好都合です。
このコイルに変更したところ安定していて、VCの変更無しで3500~3576kHzをカバーできましたが、あまり欲張ってもいけないので3530-3576kHzの範囲に設定しました。
2逓倍した7MHz帯の出力は150mW程度ありますので、AM変調をかければ7MHz帯のAM送信機ができそうですし、DC受信機+DSB送信機でも良さそうです。


10Kのコイルです。最大で160回くらいは巻けそうです。
455kHzのIFTは無理ですが、ハムバンドのコイルはこれで賄えそうです。


Tanukino FRMS もどき その9

2013-02-01 | Tanukino
その9です。

JF1OZL局の単峰特性のクリスタルフィルターを試作してみました。


R=330Ω、1素子。


R=330Ω、2素子。


R=330Ω、3素子。


R=330Ω、4素子。

素子数が増えると帯域が狭くなってきますが、LSBフィルターのような特性ではなく、富士山型の特性になります。

R=100Ω、1素子。


R=100Ω、2素子。


R=100Ω、3素子。


R=100Ω、4素子。

だいぶ狭くなってきました。