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【1101/137:公共施設管理】「PFI方式」野洲市、管理契約解除 / 市立野洲小・幼稚園

2011-01-22 01:21:54 | Weblog
【写真:PFI方式による維持管理の委託契約を解除することになった野洲小学校=野洲市】

 野洲市の山仲善彰市長は1月20日の記者会見で、民間資金を活用する「PFI方式」を導入して増改築をした市立野洲小学校と野洲幼稚園について、清掃などを含めた施設の維持管理の委託契約を解除することで契約先と合意したことを明らかにした。通常の学校の10倍以上のコストをかける手厚い契約内容を来年度から見直すことで、約5億円が節約できる計算だという。

■5億円コスト削減へ

 契約相手は、大和ハウス工業グループの大和リース(大阪市)が100%出資した「野洲ほほえみピーエフアイ」(同)。旧野洲町時代の2002年に結んだ校舎建設と維持管理の契約は04年から20年間で総事業費約37億8千万円。うち9億5千万円が清掃などの維持管理費だ。

 08年に就任した山仲市長は厳しい財税事情を背景に契約内容の見直しを指示。その結果、年間の維持管理費が野洲小だけで3650万円かかり、他の小学校の平均325万円の10倍を超えていたことがわかった。床のワックスや空調機器の補修、照明器具の清掃などが含まれ、児童や教職員らによる通常の清掃に加えて行われてきた。

 市が野洲ほほえみピーエフアイと交渉した結果、来年度以降の維持管理契約を解除し、市が中途解約の違約金として7164万円を支払うことで合意。積み立てられてきた長期修繕費(約1億1500万円)は市に返還されるという。

 市は交渉にかかった弁護士費用約750万円や事務手数料630万円を負担する必要があるが、契約が満了する24年までに約5億円のコスト削減になるという。

 PFI方式は、民間事業者に資金調達や設計、建設、管理・運営などを委託させる手法で、導入時は先駆的な試みだった。しかし、PFI方式を導入した近江八幡市立総合医療センターが経営難に陥り、契約解除するなど、見直しの動きもある。

 山仲市長は「PFI方式そのものは国が推進した施策で、否定するものではない。ただ、抱き合わせで巨額の維持管理契約が結ばれたのは問題だった。この方式は営利目的でない学校には不向きだ」と話した。

(1月21日付け朝日新聞・電子版:24日付け毎日・電子版なども報道)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000001101210001
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20110124ddlk25010224000c.html


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