因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

因幡屋10月の観劇と句会【さらに追記あり】

2015-10-02 | お知らせ

 今年もあと3カ月となった。秋の演劇シーズンはすでにはじまっており、あわただしくも幸せな季節の到来である。
コマイぬ 『親戚の話』
 ろく吠えめというのは、6回めの公演という意味なのでしょうね。7月に『ありふれた話』で味わい深い劇世界を見せた猫の会主宰の北村耕治が早くも書き下ろしを提供。鷺ノ宮の古民家シェアサロンasagoroで初日を開けたあとは、仙台、石巻、岩沼でも公演を行う。
*劇団唐組第56回公演『鯨(ゲイ)リチャード』
  今回は猿楽通り沿い特設紅テントの公演。10月後半は雑司ヶ谷の鬼子母神にて。
板橋ビューネ2015 @サブテレニアン
 このフェスティバルの参加条件は「古典の上演」である。既存のテキストを用い、古典の魅力を探ろうというもの。「温故知新」ということだろうか。
Aプロ・劇団MIRレパートリー(韓国)『アンティゴネ』(ソポクレス)・フジタタイセイfrom劇団肋骨蜜柑同好会『散る日本』(坂口安吾)
Bプロ・DEAD THEATER TOKYO『ペンテジレーア=パラタクシス』(ハインリヒ・フォン・クライスト)・ヘアピン倶楽部『ゆで卵の作り方』(ウジェーヌ・イヨネスコ)
Cプロ・EgHOST『gravity』(フェルナンド・アラバール『ファンドとリス』『祈り』より)・7度『Guernica』(フェルナンド・アラバール)
。合わせて劇評企画もあり。
*劇団民藝 『大正の肖像画』1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18
 大正時代に活躍した洋画家・中村彜(つね)の評伝劇。夏に下落合の中村彜アトリエ記念館を訪れ、窓の大きなアトリエや、素敵な天窓にしばし猛暑を忘れた。これからの季節もいいだろうな。
*パラドックス定数第35項 『東京裁判』
 劇団の最高傑作の呼び声高い作品が、俳優座劇場にお目見得する。(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21
*studio salt第19回公演 『蒼』
 神奈川県立青少年センター多目的プラザにて。同館の演劇資料室には、えびす組劇場見聞録、因幡屋通信が設置してございます。1,2,3,4,5,6,6`,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19)
*劇団フライングステージ第40回公演 『Friend,Friends 友達、友達』
 渋谷区、世田谷区をはじめ、同性パートナーシップ制度が認められつつある今、パートナーシップと友情についての物語とのこと。合わせて同性婚を禁じたカリフォルニア州の「提案8号」を違憲とした裁判を再現した朗読劇『8』も上演される。(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15

【追記】
*俳優座プロデュース公演『月の獣』
「挑む 生誕110年 中川信夫 青春のビッグバン」
 ラピュタ阿佐ヶ谷にて、『怪談累が淵』上映のあとは、出演俳優・阿部寿美子のトークショーあり。映画もさることながら、第一線で活躍する映画監督の作品に多く出演してきた阿部寿美子さんの生の声が聴きたくて。
【さらに追記】
*日本のラジオ『ココノ イエノ シュジンハ ビョウキ デス』
 古本屋のあるじと年若いその妻、周辺の人々の「蓄積する息と言葉の裏の意味と記憶を凝縮するような物語」とのこと。日本のラジオは、7月の鬼FES.で『ボクノニンギョウ』をみたばかりである。にぎやかに盛り上げるステージが多いなか、「あくまでもマイペースを貫く」作風と受けとめたが、さて東中野のRAFTの舞台はいかに?
第41回名作劇場 『邪宗門』、『空気はぜひ必要です』(1,2,3
 日本の秀作短編劇100本の上演を目指すシリーズの83,84本めの舞台である。

 10月の句会と兼題は以下の通りです。ほとんどがはじめての季語ばかり。
*本部句会 「新米」 「落鮎」
*演劇人句会 「地芝居」 「登高」
 「地芝居」はこれで2度めの兼題だ。パターンにならないためには、やはり一度実際に見に行くことが必要だとは思うのだが・・・。「登高」とは、重陽の行事のもとになった中国の古い習俗からきたことばだ。旧暦9月9日に小高い丘や山に登り、天災や厄を避けようとした行事とのことで、先輩方によれば、「初心者にとってはつくりにくい季語」とのこと。そうですね、いかにも通好み、ベテラン好みで、うっかり手が出せない印象がある。
*金星句会 「蓑虫」 「柘榴」

 そして、10月は無謀にも!俳句勉強会を見学させていただくことにしました。平井照敏編『現代の俳句』(講談社学術文庫)をテキストに、毎月ひとりの俳人を選んで3句を選び、その評を発表するというもの。勉強会のあとは宿題もあり、400字程度の「一句鑑賞」を提出するとのこと。こ、これは自分で句をつくるよりも大変なのでは?

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