因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

劇団民藝 『闇にさらわれて』

2019-06-26 | 舞台
*マーク・ヘイハースト作 丹野郁弓翻訳・演出 公式サイトはこちら 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 7月3日まで(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38 ,39)ユダヤ人法学者の父フリッツ(西川明)、ドイツ上 . . . 本文を読む
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流山児★事務所公演 『新宿オペラ 由比正雪』

2019-06-25 | 舞台
*唐十郎作 流山児祥演出 公式サイトはこちら Space早稲田 30日終了  由比正雪は江戸時代前期、徳川幕府転覆を計画した実在の人物であるが、出自には諸説あり、謎が多い。本作は、1968年の新宿騒乱に象徴される若者たちの圧倒的な熱量と、それが受け止められない閉塞感、虚脱感が混在した当時の世相を反映したものだ。流山児祥は、51年前の本作初演に小さな役でデヴューした。昨年の『腰巻お仙 振袖火事の巻』 . . . 本文を読む
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劇団7度 dim voices2『象』

2019-06-22 | 舞台
*別役実作 伊藤全記演出(1,2,3,4,5,6,7)公式サイトはこちら スタジオ空洞 23日まで 古今東西さまざまな作品に果敢に挑戦する劇団7度と伊藤全記が、別役実の初期代表作に取り組む。本作は燐光群の上演を見た記憶があるのだが、残念ながら当ブログに記載は見当たらない。  スタジオ空洞を縦長に使い、演技スペースを客席が対面式に左右から挟む形を取る。観客が入場した扉と階段は劇中重要なモチーフとな . . . 本文を読む
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新宿梁山泊 第65回公演『蛇姫様 わが心の奈蛇』

2019-06-19 | 舞台
* 唐十郎作 金守珍演出 公式サイトはこちら 新宿・花園神社境内特設紫テント 24日終了(1,2,3,4,5,6,7) 1977年、状況劇場が九州筑豊のボタ山から各地を巡演ののち、東京は青山墓地で上演された伝説的作品だ。梁山泊の場合、テントというより、テント風の芝居小屋といった風情だ。役者への大きな祝い花が賑々しく飾られ、周囲をぐるりと回って場内に入ると、客席前方こそ桟敷だが、あとは椅子 . . . 本文を読む
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劇団桃唄309『アミとナミ』

2019-06-16 | 舞台
*長谷基弘戯曲・演出・音楽 公式サイトはこちら 座・高円寺1 16日終了(1,2,3,4) 当日リーフレットに掲載の長谷の挨拶文には、ハンセン病を題材に舞台を作ってきた過程、志の強さが誠実に綴られている。これまでに中編を2本作り、2016年には、国立療養所大島青松園を描いた『風が吹いた、帰ろう』を同じ座・高円寺で上演した。本作は4本めになるとのこと。日本社会の暗部とも言えるテーマに寄り添い、多くの . . . 本文を読む
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