因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

新国立劇場演劇研修所第12期生試演会『トミイのスカートからミシンがとびだした話』

2018-10-30 | 舞台
*三好十郎作 田中麻衣子(研修所コーチ)演出 公式サイトはこちら 新国立劇場小劇場 31日で終了 1951年「群像」に発表され、戯曲座による初演以来67年ぶりに上演される作品に取り組むのは、2016年入所の12期生を中心に、8期、9期からも一人ずつ加わった若手俳優たちである。敗戦後の東京周辺。ミシンを手に入れた富子は娼婦稼業から足を洗い、洋裁で身を立てようとしている。仲間たちから祝福され、伯父夫婦 . . . 本文を読む
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板橋ビューネ2018参加 サイマル演劇団『ベビュカン』

2018-10-25 | 舞台
*カール・アインシュタイン原作 鈴木芳子翻訳 赤井康弘構成・演出・美術 サブテレニアン 28日で終了(1,2) 10月中旬から始まった板橋ビューネ2018第2弾である。公演チラシには「ドイツのキュビスム小説『ベビュカン』を舞台化。内省的な青年ベビュカンの内外に起こる目眩く世界を、多面的複眼的に描いた現代の知性の書。言葉の喪失、人格の解体、時間感覚の不統一。難解とも言われる伝説的な小説を身体性を重視 . . . 本文を読む
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文学座公演『女の一生』

2018-10-23 | 舞台
*森本薫作 戌井市郎補訂・演出による 鵜山仁演出補 公式サイトはこちら  今年1月の愛知県公演を皮切りに、2月半ばまで三重県、富山県、石川県を巡演し、この10月23日から28日まで紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA。その後12月後半まで兵庫から中国地方へと続く。大ツアーである。寄る辺なき孤児・布引けいの波乱の生涯を、堤家の庭に面した座敷のセットひとつで描く。振り返ってみると、初めて本作を . . . 本文を読む
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唐組第62回公演【唐組30周年記念公演第2弾】 『黄金バット~幻想教師出現~』

2018-10-21 | 舞台
*唐十郎作 久保井研+唐十郎演出 公式サイトはこちら 猿楽通り沿い特設紅テント、雑司ヶ谷・鬼子母神 11月4日まで(1,2,3,4,5,6,7) 唐十郎が小学校時代、「黄金バット」というあだ名のたいへんユニークな女性の先生がおられた。黄金バット先生は、当時まだ大鶴義英だった唐十郎に、クラスで上演するお芝居の台本を書くことを勧めたというから、ひとりの少年が演劇とともに生きる人生の最初の火を灯してくれ . . . 本文を読む
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sortie vol.01『セイラム』

2018-10-16 | 舞台
*屋代秀樹(日本のラジオ 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11)作・演出 公式サイトはこちら新宿眼科画廊 16日で終了  それぞれ脚本、演出、主宰、俳優と何役も兼ねて活動する雁瀬有子、つついきえが、俳優に専念するために外部に作・演出を依頼して公演を行うことを目的に立ち上げたのが sortie(そるてぃえ)である。その第一作がの本作だ。公演チラシには、「山間の街、田瓶市/田瓶図書館館長夫人 . . . 本文を読む
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