西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

アーカイブス「西山夘三と奈良」の会に参加

2012-01-15 | 住まい・建築と庭
昨年は、20世紀、日本で最大の住居、地域生活空間研究者とも言える西山夘三先生(京大教授歴任、故人、1994年4月2日逝去)の生誕100周年で、色々行事があった。新建築家技術者集団でも京都で全国的な集会を持った。

で、奈良支部を始め京都支部など関西の諸支部で、もう一回シンポをやりたいなーとなって昨日の午後、奈良の猿沢荘で奈良支部が世話をして、アーカイブス「西山夘三と奈良」の会が開かれた。

20人位のこじんまり会議、司会は乾さん、最初に私が奈良支部代表幹事としての挨拶、引き続き京都支部の「写真家」神谷 潔さんが、「京都の市電を守る運動」位から西山先生の活動写真を取り出して沢山まだ皆に見せていないのがある、とて昨日、見せていただいた。西山先生だけでなく三村浩史先生や広原盛明先生の写真も見え、また私の京大助手時代の写真も数枚あった。神谷さんは、京都の市電・植物園前近くに住んでいて、当時、近くにあった「アルパック」(コンサル、西山研先輩・三輪泰司さんが代表だった)にアルバイトに行ったことが縁で、西山写真に取り組むことになったようだ。

次に奈良支部の川本雅樹さんが「西山夘三と奈良」の報告をした。西山先生は、日本の住居、地域生活空間の研究をされていたので全国に足跡はあるが、特に関西で密度が濃い、もちろん京都が一番濃いけれども奈良も、あるいは二番目かもしれない。勿論、生まれ少年時代を過ごした大阪市、府にも頻繁に出かけており、香里団地や千里ニュータウンにも足跡がある。滋賀県や兵庫県にも出かけておられる。

川本さんは神戸大学建築学科のご卒業だが、若い頃から西山著作にも親しみ、報告を聞いていて「大分思い入れ」があるなーと感じた。特に「奈良計画」「古やまと計画」の内容、そして奈良市や奈良県の審議会でのこと、新建・奈良支部設立への後押しなどについて熱心に語った。「計画」の図面や西山夘三と奈良の年表など準備が良かった。

(まあ、ささやかながら私も独自の運動に参加したことがあり、共同著書を編集したこともあるが・・・)

17時頃から開かれた12人ほど参加した懇親会も良かった。色々な個人から自己紹介を通じてなど色々な情報を聞いた。

・西山先生が、「世界遺産」という考えを早くから提起していたこと。(片方信也さん)
・「奈良計画」の前に丹下健三グループの「東京計画1960」があり、その前にル・コルビュジェの「パリ大改造計画」があった、と歴史的に考えるべし。(私)
・奈良計画50年に当たる2015年に「新奈良計画」を構想したら・・・(川本雅樹さん)

「新奈良計画」について、私は(1)人口が大局的に減っていくことを計画にどう反映するか。(2)大震災、大事故に対する防災計画をどう取り込むか、が50年前の状況と違っている、と発言しておいた。

二次会の「からおけ」も久し振りで、いくつか「部分的替え歌」を歌っておいた。私の最後は、東北を思い「青葉城恋歌」で〆た。

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2 コメント

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Unknown (M.kawamoto)
2012-01-18 11:09:30
詳しい報告ありがとうございます。西山先生に対して、そんなに思い入れがあるように聞こえましたでしょうか。実際、今日でも傾聴に値する提言や意見に学ぶこと大です。
奈良支部ホームページに掲載してよろしいでしょうか。
いいですよ (ichiro)
2012-01-26 16:44:58
ホームページ転載、いいですよ。出典ことわってね。返事遅くなってご免。

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