カルテ番号 あ・28 9度目（6）
愛田恵子が言った。
「先生の説だと、長寿族の女性が子供を作れない説明になるわね。
アタシ、どうして子供が作れないか疑問だったの。
アタシだけじゃないようだから。
なるほどねぇ。
長寿族はサポートの能力だったのね。
それなら、自分で子孫を作れないと納得できるわ。
その長寿族を更にサポートする役目の人もいるわけね。
そりゃそうよねぇ。
人類のサポート役がアタシや先生のタイプなら滅亡だもの」
風間陽水は苦笑した。
「まぁ、その通りです。
生命の縦軸の種は、多くのサポートがなければ成り立ちません。
地球上には、多種多様な出来事がありますから」
愛田恵子は考えを整理しているようだった。
少しして、陽水に言った。
「長寿という能力だけでは長寿にならない。
突発的事故や災難があれば、死んでしまう。
中身は普通の人間だもの。
だから、未来予測するサポートが必要なわけね。
それなら、長寿族についでに備えてくれればいいのに」
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
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