Takekida's log

千里の道も一歩から

データ金塊の活かし方

2019-12-08 00:52:34 | Books
 
データ資本主義 21世紀ゴールドラッシュの勝者は誰か  野口 悠紀雄 
ビッグデータが動かす経済社会、「データ資本主義」が台頭。ビッグデータによる新たな経営に対する視点、データ解析の活かし方が求められる一方で分析するデータが一握りの企業によって市場が支配され、監視社会がもたらされる可能性もあり。本書は、従来の歴史をまったく塗り替えつつあるビッグデータ経済の姿と、それを貫く論理、その問題点、可能性をわかりやすく解析した本。
 データ分析自体は今までも行われていたものですが今まではどちらかというと仮説に基づいた後ろ向きの解析が主でした。ただ膨大なデータを処理できるようになったことで潜入意識なく前向きに解析し、相関関係や因果関係を見出せるようになってきたと言うのがパラダイムシフト。まさに「データ駆動」型の経営が進められるようになってきているようです。ある意味情報力(データ分析能力)が雌雄を決する時代になったといえそうです。
 ビッグデータ解析の中でも最も注目されるのがプロファイリング。この点でGAFAの中でもビッグデータを本当に収益源としているのはGとFのグーグル、フェイスブックの2社だけ。しかしながら欧州のGDP=今後の監視社会への規制の観点から今までのようにか簡単にデータが集められなくなる可能性もあり、その点で台頭してくる可能性があるのが中国企業なのではないかとの予測されており、国家的な背景もあることから太刀打ちすることは簡単ではなく・・・ それにしてもGAFAにしろBAT(Baidu,Tencent,Alibaba)にせよ日本の企業の存在感はなくいかにIT分野では後れを取ってしまっているのかというのがわかります。 せめてもがなハードウェア関連ではまだまだ粘ってほしいところですが。(結局性能競争になるのであれば厳しいことにはなりそうですが) ともあれ少しでも”記憶する”ものが増えていく傾向としてはメモリを作っている人間としてはありがたい方向です。

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