「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーが教える算数…今春の中学入試問題にチャレンジ!…群数列

2008年07月29日 | 学習指導法
「数の性質」に関する問題について、私のブログで幾つか取り上げてきました。
その中で例に挙げた問題は、2007年度に出題されたものを使いました。

私は毎年、その年に出題された入試問題を集めた電話帳並みに厚い問題集が出ると、特に算数は、全体の問題に目を通します。
そして、各分野の出題率や出題傾向、新傾向の問題、主要な学校の問題分析等を行います。

これからしばらくの間、この分厚い入試問題集を手に、いままで解説してきた内容の類題で、今春(2008年度)出題された中学入試問題の中で、比較的簡単な問題を毎回2題ずつ取り上げて、皆さん(ご家族)に楽しんで解いてもらおうと思います。

もし分からなかったら、再び前のブログを読んでいただき、参考にして下さい。
皆さんの頭脳を活性化するとともに、中学受験を目指すお子さんにきっと役立つと確信しています。


Tea Break

自分自身にチャレンジする、サマースクールに参加している子供たち


では、スタートしましょう。

【問題】

その1.立教女学院中学校【1の(3)】


□にあてはまる数を求めなさい。□は全て異なる数です。(一部省略してあります。)
① 2/3=1/□+1/□
② 3/8=1/□+1/□+1/□
7月15日のブログ…「ある分数を分母の異なる単位分数の和で表す」で解説。
この問題も相変わらず、多くの学校で出題されました。


その2.大妻中学校【7】

1,2,1,3,2,1,4,3,2,1,5,4,3,2,1,6,5,4,…
と整数が並んでいます。
(1)50番目の整数は何ですか。
(2)7回目に現れる5は、最初から数えて何番目ですか。
7月7日のブログ…「群数列の問題」で解説。
群数列も、様々な形をとり、多くの学校で出題されました。


Tea Break

子供の学校の課題「お弁当」…良くできました!


その1.①【解答】

7/15のブログで説明したように、最近の流行の問題です。
まず、2/3と言う分数に最も近い単位分数を考えます。…1/2です。
2/3-1/2
=1/6
となり、もう出来上がりです。

答えは、
2/3
=1/2+1/6
となり、□は順2と6が入ります。

別解:
2/3
=4/6
=(3+1)/6
=3/6+1/6
=1/2+1/6
分子を、分母の約数(異なる数)の和で表すことができるように、分数を倍分して求める方法です。


Tea Break

このアイスコーヒーのコップには、全く水滴が着きません
山用の2重構造の、優れ物です
水滴受けのコースターは必要ありません!


その1.②【解答】

3/8より小さくて、最も近い単位分数1/3です。
3/8-1/3
=1/24
すると、
3/8
=1/3+1/24となります。

問題は、3/8を異なる単位分数3つの和で表さなければなりません。
従って、1/24を再び単位分数の和で表すことを考えます。
ここで、倍分を利用してみましょう。

1/24
=3/72
=(2+1)/72
=2/72+1/72
=1/36+1/72

よって、
3/8
=1/3+1/36+1/72
□は順に、3,36,72と入ります。(答えは一通りではありません)


Tea Break

新しょうがが出ると、味噌漬けにします
夏の食の進まないときなど、さっぱりしてご飯が美味しく頂けます


その2【解答】

1,2,1,3,2,1,4,3,2,1,5,4,3,2,1,6,5,4,…
この問題は、群数列の問題です。この数列を下のように「組分け」して考えます。

(1)(2,1)(3,2,1)(4,3,2,1,)……
1組が1個、2組が2個、3組が3個、4組が4個…の整数で作られています。

50番目の整数は、
1+2+3+……+8+9=45ですから、
50-45=5となり、10組目の5番目の数ということになります。
1から10までの和55は、受験生は覚えておきましょう。
10組目は、(10,9,8,7,6,……)ですから、答えは6です。
10-5=5としないこと!


Tea Break

山形地方の「だし」
きゅうり・なす・みょうが・大葉・オクラなどを
みじん切りして、かつお節としょうゆで味付けします
夏ばて気味のあなたに、食欲をそそる一品です。


(2)の「7回目に現れる5は、最初から数えて何番目ですか」の問題も、同様に考えます。
5が初めて出てくるのは、5組目の初めの数です。
それ以降の各組に、1つずつ5は入っています。
従って、7回目に現れる5が入っている組の数は、
5+7-1=11組目(12組目にしないこと)

11組目は、(11,10,9,8,7,6,5、……)となりますから、
11組目の7番目の数5が、「7回目に現れる5」となります。

11組目の7番目は、初めから数えて、
55+7=62(1から10までの和55は、覚えておく)となり、答えは62番目です。



以下の数列の解説も参考にしてください。

等差数列の問題

数列に関する問題

階差数列の基本的問題

群数列の問題

分数の数列の和をどう解くか

今春の中学入試問題にチャレンジ!…群数列など



氷を浮かべ、先ほど説明した「だし」を入れた冷たいお茶漬けです
ご飯は、必ずざるで水洗いして下さい
器は、藤田喬平の茶碗です
氷が茶碗に当たる爽やかな音を聞きながら、召し上がって下さい!



藤田喬平茶碗

藤田喬平は、我が国のガラス工芸美術の先駆者であり、
国際的に幅広い活動を繰り広げてきました。
1997年には文化功労者として顕彰。
2002年にガラス工芸作家としては初の「文化勲章」を受章。
2004年逝去



箱書き



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2 コメント

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しょうが味噌漬け (ウィル)
2008-07-29 14:52:51
しょうが味噌漬けに目がとまりました
数学の出題には脱帽

また、閲覧させてください
返信する
Unknown (マッキー)
2008-07-29 21:29:46
コメントありがとうございます。
教育ブログですので、少し堅い内容ですが、
ご勘弁を!

しょうがの味噌漬けは、
今新しょうがが出ていますので、
これを薄く切って、
味噌とともにタッパーの中に入れ、
冷蔵庫に保存します。

そのまま食べるだけでなく、
薬味として、様々な料理に使えます。

お試し下さい。
また、ブログの中で、お会いしましょう
返信する

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