ゴールデンウィークに少し早い母の日のプレゼントも兼ねて母と妻と3人で映画「阪急電車」を見に行きました(&ランチも)。
原作を読んだ際になかなか良いと評価し(そのときの記事はこちら)、今回映画を見ての感想は、3人とも「あー、良かったー&面白かったー」でした。私と妻は原作を読んでいて母は未読でしたが、どちらもが楽しめたようです。原作を知っている人にとっては、映画はかなり原作に忠実な作りとなっていて、安心してあのムードに浸ることができたのでは?
まずは物語の舞台が、原作が(特に京阪神の人にとっては)魅力的で、映画はそれにうまくリアリティを持たせたと思います。下記は原作を読んだ際の感想の一部です。
阪急今津線(但し、宝塚~西宮北口間)を舞台に、その駅・車内を中心に
繰り広げられる人間模様(特に恋模様----真面目で純朴で不器用な恋)。
今津線は沿線に名門校のキャンパスなども多く、実際にはどこに行くにも
便利な線なのですが、どことなくひなびた感じもあるのが、うまく使われて
いました。
宝塚から西宮北口へ。その途中に様々なちょっとした出来事があり、西宮
北口からの折り返し(ただし数ヶ月後)で物語の後半が綴られる。そして、
複数のカップルや人物が少しずつクロスし・・・うまい構成です。この構成が
絶妙で、お洒落で上質なオムニバス映画や2時間ドラマを見ているといった
趣でした。
原作を読んだときから”映画やドラマ”的と感じていたようで、元々が映像化向きの作品と言えます。
女優さんがみんな素晴らしかったですね。
出てくる言葉は割ときつめだが正義感と優しい心を持つ戸田恵梨香は熱演で、美脚には目をひかれました(笑)。中谷美紀は討ち入りを果たした後の着替えてスッキリした表情やクラスメートにいじめられている女の子(この子も良かったです)に言った「美人はいつも損をするのよ」的なセリフが良かったです。独特な雰囲気を持つ谷村美月は若手女優さんではイチ押しなのですが(「ボックス!」や「海炭市叙景」でも素晴らしかったです)、勝地涼との田舎出身(?)同士の垢抜けない、不器用な恋が実に微笑ましかったです。宮本信子は上品でピシッとしたお婆ちゃんが見事で、女子高生(有村架純)は若い輝きといった感じでした。久々に見た南果歩はまずまずかな?漢字は知らないけれど人のいいサラリーマンを演じていた玉山鉄二も良い味を出していましたね。
今津線沿線はそう詳しくは知らないのですが、関西学院・神戸女学院・小林聖心女子学院などのキャンパスや周辺の町の佇まいはとても気に入っています。この映画を見たら、全ての駅で降りて界隈をじっくりと歩いてみたくなりました。
◎参考ブログ
苗坊さんの”苗坊の徒然日記”