駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

リンゴ・ドラミング。研究されつくされているとは思うけれど-その2

2018年06月15日 | ドラム&パーカッション
ドラムセット編
実は頑固なところもあるリンゴさん。
デビューから現在にわたって、ドラムセットはLudwig(ラディック)、シンバルはZildjian(ジルジャン)を使用している。
浮気はしないのだ。
世界のザ・ビートルズ。どこのドラムメーカーもシンバルメーカーも、リンゴさんに使ってもらえたら売行き倍増間違いない。きっといろんな誘惑があったと思われます。
ラディックもジルジャンも米国の会社。リンゴさんは英国人でありながら、なぜ米国製品を選んだのか、謎であります。
まあ、米国のメーカーといえども歴史的にはもともとヨーロッパからやってきているわけだし、感覚的には同じ故郷ということなんでしょうか。そこらへんは我々日本人には理解しにくいっす。
デビュー前には、英国のドラムメーカーPremier(プレミア)を使用していたリンゴさん、デビュー時にラディックに変えている。
それはどうやら、リンゴが楽器店で一目惚れしたという話だが、使い勝手の良さというものがあったらしい。

こんなお店があったら、今でも寄ってみたくなります。
当時は、各メーカーのネジ類の企画が統一されておらず、プレミアならプレミア専用のチューニングキーを用意しないといけなかったらしく、使い勝手が悪かったようだ。ちょっと前までSonor(ソナー)ドラムなどもそうだったと聞いたけれども。
その点、ラディックは汎用品が使えたということで、この差が世界のトップシェアを獲得する秘訣だったのかと、ちょっとガッテンする。
そこで手に入れたのが、この一品。

美しい。楽器でありながら、完成された美しさと気品を備えた芸術品、などとドラムバカは思うのです。
当時、バカ高かったと思われるんですが、これがバカ売れしたんだそうです。
人気TV番組「エド・サリバン・ショー」で全米で放映されたとたん、このドラムセットが飛ぶように売れて製造が追いつかなくなったらしい。
当時から現在まで、世界でいったい何人のドラマーがこのセットを欲しがったか、天文学的数字だと思う。
実際に数万のセットが売れて、当時の製品が現存するためにいまだに高値で取引が続いています。
そんなビンテージ品を手に入れることのできるリッチマンでないファン(オレ)は、現行品や類似品で我慢しているわけです。
あの美しい「ブラック・オイスター」というドラムシェルの柄も奇跡の一品。
今は現存しなくて、同じシェルに張り替えたくても手に入らないとのことですよ。オーマイガー。。。

その後、リンゴさんはツータムのセットを使用するようになりますが、それもラディックのドラム。
解散直前の「レット・イット・ビー」のルーフトップ・コンサートの画像で見ることができます。
ビートルズ解散後、リンゴさんはソロ活動することになりますが、そこでも派手なカラーリングではあったりしますが、70年代に流行したツーバスやメロタムなどを並べた大型セットには移行しませんでした。

多分、手数足数を誇るタイプのドラマーではないので、はなからそういう気持ちはなかったんでしょうね。
ファンからしても、そちらへ行かずにいてくれて嬉しい気持ちがあります(笑)

まだ続く
コメント
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