流人のじょりくみ
昔、ズニンに平六ヂイと言う人があらっちいや。
そのズニンは毎日一軒一軒、食べて歩いたそうだ。
ある家で「きいは、山へいこんて、おめえはなにもしずと、
よけんで、このコンセンとイモをかんでゆっくりやすんで待ちやれ」
と言って山へ出かけたっちいや。ずにんは、大変、その家の人が気に入り
、どこからか、藁を持ってきて、ワラゾウリを作っておいたちいや。
その家の人が帰ってみると、
きれいなゾウリがたくさん並んであったので大変よろこんだちいや。
次の日、となりの家ではゾウリを作らせようとして、
沢山のごちそうとワラを用意しておかっちいが、
平八じいはごちそうだけ食べて、ねてしまったそうだ。
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