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イソップ寓話と定額給付金

2009年01月09日 | 社会のニュースを考える
8日の朝日新聞の天声人語で、イソップ寓話の「ゼウスと狐」に、定額給付金の正体をたとえていましたが、実は私も定額給付金の二転三転を見るにつけ、思い出されて仕方ないイソップ寓話があるのです。

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「ロバと親子」

父親がロバをひき、ロバの背に息子を乗せて歩いていました。
それを見た人が、言いました。
「元気な子供をロバに乗せ、甘やかしている」と。

それで、父親は、自分がロバに乗り、子を歩かせました。
それを見た人が言いました。
「大人がロバに乗り、子供を歩かせているよ。情けない。」

それで親子は、二人とも歩き、ロバには乗りませんでした。
それを見た人が言いました。
「ロバを連れているのに、乗らないなんてばかだなあ」

それで、親子は、二人でロバに乗りました。
それを見た人は言いました。
「二人もロバに乗っているなんて、重たくてロバがかわいそうだ」

それで、二人はロバを背負って歩いたそうです。

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イソップ寓話は、まるで笑い話のようですが、定額給付金をめぐる自公与党内の右往左往、二転三転を見ていると、このロバと親子の話が思い出されて仕方ありません。
もともと選挙対策の撒き餌だったから、政策の信念も確固とした理由もなくて、あっちこっちで何か言われるたびに、次々と形を変えていったんでしょうね。
愚かな親子と、国の手綱を引いている人たちとが重なって見えてしまいます。


■付記

天声人語 2009年1月8日(木)
 イソップの寓話(ぐうわ)には、正体を隠して着飾ってはみたが、結局はお里の知れる話がいくつかある。たとえば「ゼウスと狐(きつね)」の狐は、神であるゼウスに動物の王の位を授けられる▼しゃなりしゃなりと輿(こし)に乗る狐の目の前に、ゼウスは試しにコガネ虫を放す。すると狐は輿から飛び出し、なりふりかまわず捕まえる。ゼウスは怒って、狐を元の身分に戻してしまう。衣装で本性が変わらないことを、この話は説く▼さて定額給付金はどうだろう。「生活支援」だの「景気刺激」だのと衣装を着せても、お里は結局「選挙目当て」だろう。不人気が高じて、もはや効果も怪しいが、いまさら引けば面子(めんつ)をつぶすと、自公政権は輿を担いで右往左往。新春の政治の、お寒い光景である▼「生活給付金のイメージでスタートしたが、今は消費刺激に意義がある」。首相の弁は臨機応変というよりご都合主義だ。まずバラマキありきで、それから衣装。「もらわない」から「もらう」「使う」と変節する閣僚らは、「景気刺激」という衣装の仕立屋に他ならない。矜持(きょうじ)とやらは、どこへ行った▼「さるかに合戦」の昔話を思い出す。猿はおにぎりをすぐに食べるが、カニは柿の種を育てて実らせる。2兆円の巨額である。使うなら一時しのぎではなく、将来の安心につながる用途に、と望む「カニ派」は多い▼道に迷ったときは、元の場所に戻るのが登山の鉄則だ。無理に進めば危ないのは、あまたの遭難が教えている。迷走から引き返して地図と磁石を見直す度量が、政府与党にありやなしや。

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