ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

手放しでは喜べない長生き

2024-03-15 20:54:01 | 義理の家族のこと

先月見つけた、発言小町の興味深いトピックです。

60代で親が健在の方 (ほぼ愚痴) - 発言小町

なるほど、そうよね~!!と、激しく同感しましたよ。

 

医療技術の発達により、平均寿命は飛躍的に延びました。しかしながら、必ずしも健康寿命が延びたわけではないので、

よほど幸運でない限り、多くの高齢者は、いずれは独居・自力では日常生活を維持することはできなくなります。

親が長生きして80代90代になったとき、子供世代は50代60代。

つまり、子供が巣立ち、定年退職したら余生を楽しもうかという時に、親の介護が始まるかも・・・ということに。

しかも、50代60代になると、自分自身の健康に不安や問題が生じ始めることも多く。

こうして考えると、私の祖父母の世代が60代くらいを寿命にこの世を去ってくれていたのって、

こう言っては何ですが、その子供世代にはちょうどいいタイミングだったのかも。

 

以前高齢者専門の精神病院で働いていたとき、気の毒なケースがありました。

70代半ばの男性が認知症を発症し、奥様だけでは在宅介護が困難になったため入院してきたんです。

その奥様とお話していて知ったのですが、奥様の90代のご両親も、なんと別の病院に揃って入院中とのことで・・・

ダブルならぬ、トリプル介護!

 あれからもう10年ほどになりますが、あの奥様は今頃、どうされているのでしょう・・・。

 

 

オットーは今年9月に66歳になり、公的年金受給が始まるので、仕事(在宅イラストレーター)を辞める予定です。

そうしたら早速、理想の “終の棲家” 探しを始めたいところです。

が、同じ町に住む義母を無事あの世に見送るまでは、引越すわけにもいかず、動きがとれません。

義母の現在(2024年2月22日)

そのため「早く○んで欲しいとまでは言わないけれど、ここまで長生きされるとは思わなかったな・・・」と、ぼやいています。

 

私ですか?

嘘は嫌なので率直に書きますが、私は義母と親しい関係を築けなかったので、いつ逝かれても大丈夫です。

もちろん最初の頃は私も、義母と仲良くなりたいと思っていました。

でも義母は我が子大好きで、私と会話していても我が子のうちの誰かが部屋に入ってくると、

ぱっとそちらに注意が行ってしまい、私との会話は立ち消えになる人でした。

それが本当に自然にできてしまうので、私は本当に二の次の存在なんだな、と残念な気持ちにはなりました。

でもそれはそれで、気が楽だったんです、そういうことなら私も無理する必要はないですから。

それに私だって、我が子かそのパートナーかと言われたら、大切なのはやはり我が子。

パートナーは我が子を幸せにしてくれていればオンの字の存在。

それが親というものだと思いますので。

 

その後義母に関しては、私の中で、敬愛の念を持つ気はゆっくりと消え失せていきました。

オットーから、クソ野郎だった義父(故人)の暴君ぶりを、徐々に聞かされたからです。

子供が4人もいたにもかかわらず、家事育児は一切手伝わず、フルタイムで小学校教師をしていた義母の

収入まで自分が握り、自分の機嫌や感情のままに、家庭を支配した義父。

八つ当たりで息子たちに手を上げるような、クソ野郎だった義父。

オットーは、十代半ばになり身長も父親に追いついたとき、自分に非がないのに叩かれることに

ほとほと嫌気がさしたので、「今度理不尽な理由で叩いたら、叩き返すから!」と父親に宣言したそうです。

それを聞いて初めて息子の成長に気づいたクソ義父は、オットーを叩くのを止めたとのこと。

オットーの下につづく二人の弟は、まだしばらく叩かれたでしょうが。

でも義母は、夫が息子たちに手を上げることを知りつつ、結婚生活を継続することを選びました。

黙認したとは言いませんよ、オットーによると義母は、その場ではクソ義父に、抗議したそうですから。

でもそんなクソ夫でクソ父親と、絶対に離婚しようとはしませんでした。

一度などは、何かの理由で怒った義父が家を出ようとしたのを、義母が泣いてすがって引き止めたそうです。

そのとき義母は心情的に、『一生夫に隷属する』という誓約書に、サインしてしまったのかもしれません。

不幸中の幸いだったのは、義父は義母と義妹には、手を上げなかったことです。

もし義母と義妹にも手を上げていたら、さすがの義母も離婚に踏み切っていたのでは。

 

私だったら、明らかに非のない子供に手を上げるような夫とは、暮らせません。

たとえ自分に経済力がなかったとしても、後先を考えずに(←これはこれで問題ですが)、

子供を連れて家を飛び出すと思います。

義母に経済力がなかったわけではないんですよ?

フルタイムで小学校教師をしていて、一時は義父よりも収入があったそうですから。

なのに離婚しなかったのは、やはり昔の人で、「離婚はダメ」との観念に縛られていたからでしょうか。

義母の友人たちも、成人した子供たちも、皆義母に離婚を勧めたそうです。

でも義母はあくまで義父から離れようとはしませんでした。

その結果、自分の収入、はては年金までをも義父に握られて自由には使えず。

62年余りの結婚生活のあと、未亡人になったときには91歳。

資産はあっても体力気力は残っておらず、引きこもり状態になっていました。

今はその資産が、ものすごい勢いで住み込み介護に費やされています。

 

去年の10月18日から始まった義母の住み込み介護は、今週水曜日で満21週でしたから、

これまでの費用総計は、今日のレート(1ポンド=188円)換算で、

週1550ポンド(291,400円) x 21週 = 32,550ポンド(6,119,400円)

ろ・・・ろっぴゃくまんえん超え・・・

 

週1550ポンド=291,400円 というのは、もしこれが身近に起きていることではなくて

誰かに聞いた話だったとしたら、私だって信じなかったかも。

でも本当にこの金額が、義母の銀行口座から、前払いで隔週、引き落とされているんですよね・・・

(しかも来月から、値上がりするらしい

 

うぅ~む、資産が尽きたときに義母がまだ存命だったら、そのときは・・・どうしよう・・・?

私たちの資産は義母より少ないですから、正直、経済的な援助はできません。

まぁこの勢いでお金が必要なのだったら、私たちの援助なんて、どのみち焼け石に水。

それに私たちだって、自らの資産を死守しておかないと、老後に困ってしまう!

一人っ子のムスメには、絶対に迷惑をかけたくないですからね。

 

オットーは長男ですが、下に続く二人の弟と妹も、義母を経済的に援助することは無理だと思います。

そうなった場合に初めて公的援助が期待できるらしいのですが、その場合はたとえば、

評判のよろしくない養護施設に入居させられても、文句は言えないらしくて・・・

 

こうしていろいろ考えると、

やはり健康寿命を超えての長寿は手放しでは喜べないなと、

しみじみ思いますわ・・・

 

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2 コメント

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Unknown (なおこ)
2024-03-21 23:20:45
ハナママゴン様
初めまして。時折こちらのブログに立ち寄らせて頂き、お義母様のサポートに関する事を大変興味深く拝見させていただいています。というのも、夫と私が現在置かれている状況が、ハナママゴン様ご夫妻とびっくりするくらい似ているもので。違うところと言えば、うちの夫は三兄弟の末っ子で、亡くなった義父は暴君ではなかった事、義母は専業主婦だった事くらい。(あ、住み込み介護はまだ始まってないのですが。)6年前にグロースター州から、私達の住むケント州に彼らが引っ越して来て以来、できる限りのサポートをしてきましたが、昨秋に義父が亡くなり、それ以降気力体力ともにどんどん落ち込み骨粗鬆症の状態も良くない義母をどう支えて行けば良いのか、考えあぐねています。ちなみにやはり私も、義父の遺言関係の事に絡み、義母が私の事を心の中では他人扱いしている事がわかり、彼女のために奔走するのが馬鹿らしくなることも、、、難しいですね。義父亡き後、うちの夫(彼女の末子)にべったり頼りきる義母に苛立ちさえ覚えます。今私が、彼女のために何かするのは、ただただ夫を疲弊させないためです。本当に長生きすれば良いってものではないなあとつくづく思う今日この頃です。ハナママゴン様ご夫妻もご自身の事を第一に考え、どうぞご自愛下さいませ。
コメントありがとうございます。 (ハナママゴン)
2024-03-23 17:04:52
なおこさん、初めまして。あらまぁ、なおこさんがおっしゃられる通り、なおこさんご夫妻の状況も、我家とほんとうに似通っていますね!そうそう、私もモヤモヤしていました。義母がオットーを頼ってくることに。義母があんなクソ野郎義父にしがみついていたがために、還暦をすぎたオットーが義父をも介護しなければならなかったので。なおこさんの義母さんが、高齢の身で独居となって子供を頼りたくなる気持ちもわからなくはないですが、子供には子供の生活があるのだから、できるだけそれを乱さない努力はして欲しいですよね。我が子とはいえ、独立して別の家庭を築いているのですから。なおこさんご夫妻が疲れ過ぎないよう、今後は必要に応じて介助や介護を外注するようにされたらいかがでしょう。義母さんは抵抗するかもしれませんが、いくら親子でも、ときには線引きが必要だと私は思います。
いつまで続くかわからないのが老親介護の不安要素のひとつですが、お互いそれなりに手を抜きつつ(私自身はほぼ何もしていませんが)頑張りましょうね!

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