心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

恩恵

2017年10月25日 | 心理カウンセリング

小説ではありますが、

孤児院で育った少女の大学進学を

陰から援助する足長おじさん。


実話で自分の顔や本名を隠して

漫画の主人公「伊達直人」の名前を名乗り

何年にも渡り児童施設にランドセルを送り続けた人がいました。


このようなことは、

なかなか出来ることではありませんよね。


上のケースとは態度が似通っていますが、

本質が違っている場合があります。


人に力を貸して感謝されることには

抵抗感が無いけれども

自分が人から好意を受けることに

抵抗を感じたり苦手に感じたりする人がいます。


人からの好意をやんわりと断れば

相手との人間関係が悪化することは

まずありませんが、

その本人の頑なに拒む態度の裏には

心の問題が潜んでいるかもしれません。


表面上は、遠慮しているようですが、

「あなたに借りを作りたくない。」

「自分の存在価値が失われてしまう。」

「他人より上位の存在でありたい。」

と言った無意識の動きによるものかもしれません。


これらの無意識の動き(心の規則)は、

幼い頃に

「お前は、お母さんに迷惑ばかりをかける。」

「お前がいなかったらお父さんと離婚できたのにね。」等、

のような愚痴を幾度となく聞かされることで


自分の存在が両親の負担となっているんだ。的な

想いを心に芽生えさせているのかもしれません。

そして、

さらにそれが悪く進展すると

自分の存在自体に罪悪を感じるようになります。


また、

◯両親に甘えることが許されなかった。

◯過度に期待されることや何かが出来た時だけ褒めらた。

◯ちゃんと自分の話を聞いてもらえなかった。

◯親から威圧的に抑え込まれていた。

等の場合にも、


そのままの自分には存在価値が無い。

そのままの自分では愛されることはない。

そのままの自分では認められない。

と言ったイメージを心に定着させてしまうことがあります。


そして、

誰かに必要とされたい。

誰かに認められたい。

自分の存在価値を感じたい。


と言うような欲求が強くなり、

他人からの好意を受け取ることは、

自分の存在価値に危うさを感じてしまう。


なんて感覚を持つようになると

とても自分にとって自然な生き方をして

自分の人生を謳歌しているとは思えません。


自分の多くの言動が、

怖れや不安から逃れるために選択されたものではなく

喜びや楽しみから選択されたものである方が、

より自然な状態かと思われます。


ここで、私が言いたいことは、

小難しいことでは無くて、

もっとシンプルなこと。


力を貸して人に喜びをもたらし、

承認欲求を満たしたり、

自己の存在価値を確かめたりすることの機会を

独り占めしないで下さいと言うことです。

 

あなたが感じることの出来る充足感や喜びを

あなたが人からの好意を素直に受け感謝することで

人にもその機会をもたらすことが出来るのです。


だからって

「好意をさせてやっているんだ。嬉しいだろう。」

何て言うのは論外であることは言うまでもありません。


そんな人いないと思うでしょう。

でもいるんですよね。


電気店のレジに並んでいた私の前の親子、

清算が済んで店員から「ありがとうございました。」

の声と笑顔共に商品を渡された子供も

店員に「ありがとう。」


その場から離れていく時に、お父さんが子供に

「儲けさせてやっているんだから、

ありがとうなんて言わなくて良い。」


もっと凄いのが、

ある療法士から聞いた話で、

施療を始める前にクライアントから


「あなたたちは他人の悩みの話を聞いたり

解決することが好きでやっているんでしょう。

私はカウンセリングをさせてやっているんだから、

料金を取るのはおかしくないですか。」

と言われたらしい。



大丈夫なんですかねえ。

会社の人間関係や仕事を上手くやれているのだろうか。

奥さんとの仲は大丈夫なんだろうか。


でもまあ、子供がいると言うことは

仕事があると言うことで、仕事があると言うことは

それはそれ、これはこれと器用にTPOを駆使して

やれているのだろうとは思いますが。。。


でも、やはり気になってしまうのです。


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