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消極的なインターナビ

 インサイト(ZE2)にメーカーオプションで用意されているHonda HDDインターナビシステムは、リアカメラ・ETC車載器とのセットで24万9000円(税別)だ。Responseの記事によると三菱電機製だという。
 このナビは、インターナビ・プレミアムクラブに加入(無償)して通信を利用した情報サービスを利用すれば、ライブ(現況)情報を運転に活用できることが大きな魅力

 ・・・と書きたいところであるが、納車から7週間ほどインターナビを使ってみて、提供される情報は十分とは言えず、もっと積極的に提供してほしいという思いを強く持つ。
 インターナビは、運転の参考になる情報、たとえば、「踏切案内」「事故多発地点案内」「合流案内」の情報を、ルート案内中でないと提供してくれない。

ルート案内中であれば踏切は音声と画面表示で案内される


 また、通信機能を使った「インターナビウェザー」もルート案内開始時のみの取得であり、気象警報などの情報も目的地を設定しないと提供されないことになる。手動でインターナビウェザーの情報を取得することは出来るが、インターナビVICS情報が、一定の受信周期(時間)が経過したら自動的に情報を受信するよう設定できるのとは対照的だ

目的地をセットするとVICS情報と天気情報を同時に取得する


 ナビが積極的に情報を提供することに抵抗を感じる運転者がいることも理解できるし、通信機能を利用した情報取得には意図しない料金負担の問題があることもわかる。しかし、初期設定はともかく、せっかく搭載している地図データが持っている情報を、目的地を設定したルート案内中しか提供しないのは余りにもったいない。
 ナビを装着しているなら、毎日の通勤や週末の買い物を含めて、毎回必ず目的地を設定して走行する使い方を想定して開発したというのだろうか。

 「踏切案内」「事故多発地点」「合流案内」はルート案内中でなくても、一定の範囲内に近づいたら情報提供する設定があって良いし、インターナビウェザーもインターナビVICS情報と同時に取得する設定がほしい。
 加えて書けば、インターナビVICS情報は情報を取得したら画面に「VICS情報を更新しました」と表示するだけでなく、音声で「インターナビVICS情報を更新しました。自車周辺に渋滞情報があります」と知らせてくれたら、もっと情報を有効に使うことが出来る。

 2009/3/31のHondaの広報発表によれば、インターナビ・フローティングカーデータの提供を受けた埼玉県が、急ブレーキ発生個所データを活用して、交通事故の未然防止対策のため道路の改善に役立てた、という。たいへん良い取り組みだと思うが、フローティングカーデータはルート案内中でなくても記録され、合意の元に運転者がデータとして提供しているものだ。
 この趣旨からいえば、インターナビを装着して実際に道路を走行している運転者に、現況の情報をもっと提供するべきであるし、既存の機能に少し手を入れるだけで実現できることは多いはずだ。

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